2023年2月20日
PCEデフレーターや製造業・サービス業・総合PMI(速報値)、FOMC議事要旨などに注目! 「2月20日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週は次期日銀総裁候補の植田氏が「当面は金融
米国では予想を上回る結果となったCPI(消費者物価指数)を受けて米金利が上昇しドル買いが進みました。
ドル円は一時135.10円と昨年12月20日以来
今週は注目のPCEデフレーターやFOMC議事要旨、製造業・サービス業・総合PMI(速報値)など注目の指標が多数あります。
また、月曜は米国・カナダが休場、木曜は日本が休場と、休場が多い1週間です。
目次
◎今週の注目点
1)金融政策
RBNZ理事会
注目度:高い
織り込み度:0.5%利上げを8割織り込み済み
バイアス:特になし
ポイント:声明文・利上げペース
RBNZはハイペースで利上げを進めており、今回も0.5%の利上げを進めるのではないかと予想されています。
注目は次回以降の利上げペースについてです。
利上げペースを0.25%に落とすのか、そろそろ利上げを停止するのか、それともハイペースで利上げを続けるのか、今後の利上げについて声明文の内容と記者会見に注目です。
FOMC議事要旨
FRBのターミナルレート(利上げの最終水準)に注目が集まっています。
2月のFOMCでは0.25%利上げ実施していますが、利上げのペースについてどのような議論がされたのか注目。
また、ターミナルレート(利上げの最終水準)についてどのような議論がされたのか、議事要旨の内容に注目です。
RBA理事会議事要旨
2月のRBA理事会で利上げを発表しましたが、3月理事会の利上げについてどのような議論がされたのかに注目です。
また、2月の理事会で失業率は2023年末まで
2月の理事会で失業率や雇用についてどのような議論がされたのかにも注目です。
2)経済指標
製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国でPMI速報値が発表されます。
物価高とハイペースの利上げでリセッション(景気後退)すると見られています。
各国の景気後退がどこまで進むのか、想定よりも景気後退をせずに済むのか?
PMIの結果に注目です。
PMIが下げ止まり、反転上昇するようであれば中銀の引き締めの追い風に繋がるのではないかと注目しています。
カナダCPI(消費者物価指数)
カナダ中銀は1月会合で政策金利を0.25%引き上げ、15年ぶり
CPI(消費者物価指数)が予想を下回り、インフレ低下が確認できるようであれば利上げの停止の可能性も出てくるのではないかと注目しています。
PCEデフレーター
1月のPCE総合価格指数は、前月比0.4%と予想されており、
予想通り前月比が上昇するようであれば、インフレ率への警戒感が高まりFF金利の
ミシガン大学消費者信頼感指数・期待インフレ率
ミシガン大学消費者信頼感指数で景況感の発表と同時に期待インフレ率が発表されます。
注目は期待インフレ率で、インフレ率が上方修正されるようだとターミナルレート(利上げの最終水準)の引き上げに繋がるのではないかと注目しています。
3)要人発言
FRB
12月のFOMCでドットチャートからFRBのターミナルレート(利上げの最終水準)は5.1%と予想されています。
2月FOMCの利上げでFRBの金利は4.75%となっており、あと2回の利上げでターミナルレート(利上げの最終水準)に達します。
あと2回の利上げを実施したあとは利上げを停止するのか、それとも利上げ回数は1回なのかなど、利上げ終了に関してどのような発言をするのか要人発言に注目です。
米1月CPI(消費者物価指数)の結果は予想を上回るもので、根強いインフレ高を示しています。
FRBが最も重要視しているPCEデフレーターなどを受けて発言に変化があるのかにも注目です。
ECB
ECBは先日の理事会で3月の0.5%利上げを示唆しており、5月以降は0.50%かもしれないし0.
ターミナルレート(利上げの最終水準)は3.7%程度が予想されています。
ECB要人発言から、5月以降の利上げペースやターミナルレート(利上げの最終水準)についてどのような発言が出てくるのか注目です。
BOE
英中銀は先日の金融政策発表で「インフレがピークに達した可能性がある
雇用統計では人手不足が確認でき、予想以上の賃金上昇が確認できています。
予想以上の賃金は人件費高騰で物価高に繋がるため、CPI(消費者物価指数)は予想を上回るのかと思われましたが、結果は予想を下回りました。
CPI(消費者物価指数)の下振れを受けて英中銀要人がどのような発言をするのか注目です。
インフレ後退について発言が出てくるようであれば利上げペースが後退、逆にインフレ警戒感などの発言が出てくるようであれば利上げペースが進むのではないかと注目しています。
日銀
政府は次期日銀総裁に植田氏を指名しています。
24日の9時30分からは、衆議院で次期日銀総裁候補の植
植田元日銀審議委員がYCC(イールドカーブ・コントロール)の調整や撤廃という発言が出てくるようであれば円高が進むのではないかと思います。
今後の日銀について、ハト派姿勢なのか、タカ派姿勢なのか、質疑の内容に注目です。
また、今週は日本のCPI(消費者物価指数)が発表されるので、結果を受けて発言の内容に変化が出てくるのかにも注目です。
4)リスク要因
先週から北朝鮮のミサイルが数多く発射されています。
一部は日本のEEZ(排他的経済水域)に着水しています。
日米・米間合同軍事演習に向けた反発ではないかと思われます。
さらに挑発してくるのではないか、偶発的な結果にならないか要注意です。
また、中国の偵察気球を巡り米中関係も敏感になっています。
ロシアではプーチン露大統領の年次報告演説が予定されています。
ウクライナ侵攻から1年たち、大規模侵攻の可能性もあるので演説とロシア軍には要注意です。
◎今週のイベントスケジュール
2月20日(月曜日)
米国休場(プレジデントデー)
カナダ休場(ファミリーデー)
2月21日(火曜日)
プーチン露大統領、年次報告演説
04:00 GBP ウッズBOE副総裁発言
09:30 AUD RBA理事会議事要旨
17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
19:00 EUR ドイツ・ユーロ圏ZEW景況感指数
22:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)・小売売上高
23:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
2月22日(水曜日)
00:00 USD 米中古住宅販売戸数
03:00 USD 米2年債入札
06:45 NZD NZ貿易収支
09:30 AUD 豪四半期賃金指数
10:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文
11:00 NZD オアRBNZ総裁記者会見
16:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)
2月23日(木曜日)
東京市場休場(天皇誕生日)
G20財務相・中央銀行総裁会議(インド・
03:00 USD 米5年債入札
04:00 USD FOMC議事要旨(2月1日分)
08:30 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)
19:45 GBP カンリフBOE副総裁発言
20:00 TRY トルコ政策金利発表
22:30 USD 米GDP(改定値)・失業保険申請件数
2月24日(金曜日)
衆院議院運営委員会による日銀正副総裁候補への所信聴取・質疑
G20財務相・中央銀行総裁会議(インド・
00:50 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
01:00 USD 原油在庫量
03:00 USD 米7年債入札
04:00 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言
08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)
16:00 EUR ドイツGDP(改定値)
22:30 USD PCEデフレーター
2月25日(土曜日)
G20財務相・中央銀行総裁会議(インド・
00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・期待インフレ率・新築住宅販売戸数
00:15 USD ジェファーソンFRB理事、メスター・クリーブランド連銀総裁発言
01:30 GBP テンレイロBOE外部理事発言
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
03:30 USD コリンズ・ボストン連銀総裁、ウォラーFRB理事発言