2018年12月25日
リーマンショック再来!? 止まらない株価下落の要因を考えてみた!
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は、先週のリスクオフの流れを引き継ぎ、株価は大幅下落。 さらに、トランプ大統領の発言でリスクオフは加速、記録的な下落となっています。 下げ幅はリーマンショック級です。 日本は休場だった為、先物のみですが20,000円を大きく割り込み19,300円台に突入しています。 本日の東京市場は大荒れが予想されます。 ドル円も110円台前半まで下落しています。
目次
◎現在注目のリスクオフ要因
1)トランプ大統領の側近の相次ぐ辞任
Trump admin departures pic.twitter.com/Yyk7bq13WK
— zerohedge (@zerohedge) 2018年12月24日
zerohedgeのツイートですが、これまで辞任した人たちです。 今回注目されているのが、マティス国防長官です。 トランプ政権にあって「良識派長官」として、トランプ大統領に安定感を与えていたのに、、、 後任人事が誰になるのか注目されています。
その他にも、パウエルFRB議長について解任を検討との情報が出ています。 当然否定報道が出ていますが、トランプ大統領はTwitterでFRB・パウエルFRB議長批判を続けています。
このように人事問題は、常にリスク要因としてあがっています。
2)FRBの独立性
上記でも書きましたが、FRBやパウエルFRB議長の批判を続けています。
ただ、この行為が独立性の信頼が揺らぐ原因となっています。 この独立性が揺らいで問題になったのが、トルコリラショックです。
FRB議長の解任権は大統領には無いので、勝手に解任することは出来ませんが、もし仮にパウエルFRB議長が辞任となるとマーケットは大荒れになると思います。
3)金融市場作業部会
「株価急落防衛隊」と称し、金融市場作業部会を開催。 2009年の金融危機以来の開催です。 またムニューシン財務長官は、作業部会後に米主要6銀行と個別に電話会談を開き、市場の流動性の確認。
リーマンショックの経験から、早めの対応を取ったのですが、、、 マーケットの受け止め方は「安心」よりも「不安」でした。
ムニューシン財務長官としては、きちんと対応していることを確認してマーケットの安心感を与え、落ち着かせることを狙ったのですが、マーケットはの受け止め方は、リーマンショックの時以来の作業部会を開催しないといけない事態なんだと不安感を増幅させています。
4)政府一部機関が閉鎖
22日に暫定予算が否決されたことで、政府一部機関が閉鎖しました。 トランプ大統領はメキシコとの国境の壁建設予算、50億ドルが盛り込まれていないことを理由に予算案にサインをしませんでした。 このままいくと政府一部機関の閉鎖は年明けになるのではないかと懸念されています。
5)バランスシートの縮小
バランスシートについては上記を参照ください。 そのバランスシートの縮小が進んでいます。
今まで、大規模緩和政策で、市場には大量のお金が余っていました。 その余ったお金で、株など投資に回していましたが、バランスシートの縮小で余ったお金が無くなってきたことも株価下落の要因のようです。
先日のFOMCでパウエルFRB議長は、バランスシートの縮小は粛々と進めると言っています。 今後も市場の緩和マネーは少なくなっていくと思われます。
6)VIX指数の上昇
VIX指数は恐怖指数やボラティリティ指数と言ったりします。 このVIX指数が上昇するとマーケットは不安感が高まっている(リスクオフ)となります。 基準ラインは「20」です。 VIX指数が上昇を続けていて、昨日は「37」まで上昇しています。 かなりの不安感が広がっています。
これだけのリスク要因があると、なかなか株価上昇に転じるのは難しそうです。 この記事をまとめている間にニュース速報が流れ、日経平均が20,000円割れと出ました。 また、噂ではムニューシン財務長官の解任という話も出ています。
現在の12週間下落率は、リーマンショックの時と変わらない下落をしています。
株価上昇の手掛かりが見つからないまま年末に向かっているように感じます。 クリスマス休暇明けの反応に注目していきたいと思います。