2018年8月30日
豪ドル下落が続く背景を解説! 政権問題と住宅ローン
記事を書いた人:岡ちゃんマン
豪ドル売りが止まりません。
先週の政治・政権問題に加えて、昨日は銀行・ローン問題が注視されて豪ドルが売られました。 なぜなのか!? 簡単に時系列と一緒にまとめました。
昨日の銀行・ローン問題
昨日豪ドルが大きく下落した背景には、「豪銀大手のウエストパック銀行が変動金利型
なぜ中央銀行(RBA)の利上げではなく、大手銀行の住宅ローンの利上げで豪ドルが売られたのでしょうか!? 背景には、オーストラリアが抱える2つの問題があります。
1)住宅価格高騰の問題
オーストラリアでは、中国人を中心とした外国人の投機目的の不動産バブルが問題になっています。 都市部や観光地近郊の不動産を中国人等が投機目的で購入するため不動産価格が高騰しています。 現地に住んでいるオーストラリアの人たちには、住宅価格の高騰が重く負担となっています。
2)ローン比率問題
上記の住宅価格高騰が住宅ローン比率に影響します。 高騰した住宅を購入するために住宅ローンを組み、住宅ローンの比率が問題となっていました。 多くの人がローンを組んでいるため、利上げを行うと利息の支払いで家計を圧迫。 消費を抑えることから景気後退の懸念。
上記の理由から、RBAは利上げを見送ってきていました。 今回、RBAが利上げをしていないのに、大手銀行が利上げをしたことで、家計を圧迫して消費行動が抑えられ、景気減速が懸念されます。 景気後退でRBAは利上げ時期の後退を懸念され、豪ドルが売られる結果となりました。
豪ドルは上値を抑えられながら、下落しています。 しかも中央銀行の金融政策以外で売られていることから、すぐの対応は難しいかもしれません。 来月以降、第3四半期以降の経済指標にも注目が集まってくると思われます。 政権問題もあることから、当分の間オーストラリアはネガティブ要因に注目が集まりそうです。