英・加CPI(消費者物価指数)に注目! 「10月19日の注目点とイベントスケジュール」

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2022年10月19日

英・加CPI(消費者物価指数)に注目! 「10月19日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日は米金利上昇からドル買いが進み、ドル円はじりじりと上昇を続け18時過ぎに一時149.29円と1990年以来の高値を更新しました。

ただ、高値を更新した直後に瞬間的に148.19円まで下落、瞬間的な下押しが政府・日銀の為替介入によるものであったかは明らかになっていません。

瞬間的な下落は押し目買いのポイントを作っただけですぐに149円台を回復し、その後24時30分前には一時149.38円と1990年8月以来32年ぶりの高値をさらに更新しています。

 

本日も日銀・政府の介入を警戒しつつ、ドル円が上昇するのか注目しています。

また、要人発言も多数予定されているので、今後の金融政策についてのヒントを探したいと思います。

目次

◎本日の注目点

 

1)経済指標

 

英CPI(消費者物価指数)

英国では物価上昇が問題となっています。

英中銀は次回会合で大幅利上げを示唆しており、その後の利上げペースがどのようになるのか注目されています。

今回のCPI(消費者物価指数)で予想を上回ると、英中銀のハイペース利上げに繋がり、英国経済鈍化に繋がるのではないかと思われます。

大幅利上げによるポンド買いなのか、景気後退などの懸念材料からポンドが売られるのか、指標結果とマーケットのポンドに対する反応に注目しておきたいと思います。

 

 

 

カナダCPI(消費者物価指数)

カナダ中銀もハイスピードで利上げを進めています。

今回発表にのCPI(消費者物価指数)が予想を上回ることがあれば次回利上げも大幅利上げになるのではないかと注目しています。

予想を下回るような結果となれば利上げペースの後退、カナダドルの売りに繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

豪雇用統計

RBAは前回の理事会で市場予想を下回る利上げ幅を発表しました。

失業率が悪化していることや、賃金上昇が抑制されているなどの理由から、今後の豪州インフレは抑制されてくるのではないかと予想し、利上げ幅を縮小したと見られています。

今回の雇用統計で強い結果となれば追加引き締めの可能性が高まり、逆に弱い結果となれば次回も利上げ幅の縮小・利上げの終わりが見えてくるのではないかと雇用統計に注目が集まっています。

 

 

 

2)リスク要因

 

円安介入

昨日もドル円は上昇し、昨日高値の149.08円を上抜けて、一時149.29円と1990年以来の高値を更新したが高値から瞬間的に148.19円まで下落しました。

瞬間的な下押しが政府・日銀の為替介入によるものであったかはわかりませんが、押し目買いのポイントとなっただけで149円台をすぐに回復し、その後一時149.38円と1990年8月以来32年ぶりの高値をさらに更新しています。

日銀・政府はドル円の水準で介入するのではなく、投機的な動き・ボラティリティに注視して介入すると言っているだけに、高いボラティリティや一方行にドル円が上昇した場合には円買い介入に要注意です。

また、先週公表の日銀当座預金残高が1兆円下振れたことで覆面介入のうわさが出ています。

昨日のように1円下押しするくらいの覆面介入が、少しづつ出てくる可能性もあるので注意しておきたいと思います。

 

 

 

ポンド乱高下

英国ではボリス・ジョンソン前首相が辞任し後任にトラス英首相が就任、トラス新政権が大型減税案を発表したことで財政不安から通貨売り・債券売り・株売りのトリプル安となりました。

トラス英首相は減税案を進めていたクワーテング英財務相を解任し、ハント英財務相を新たに任命しました。

ハント英財務相はベイリーBOE総裁と意見交換を行い、トラス英首相が推進している経済成長戦略を実質的に放棄する方針を表明しました。

財政不安が縮小・後退するとの見方から、リスクオフが後退しポンドは大きく買い戻されています。

この流れが続くのか、トラス英首相やハント英財務相の発言で再度ポンドが下落するのか、ポンドの乱高下には注意しておきたいと思います。

また昨日は、英中銀が延期していたQT(量的引き締め)を11月1日から再開すると発表しています。

引き締めがどのような影響に繋がるのか、英中銀の要人発言も多数予定されているので、併せて注意しておきたいと思います。

 

 

 

ロシア・ウクライナ情勢

クリミア大橋の爆破から、ロシアはウクライナへ向けて大規模ミサイル攻撃を実施しています。

ウクライナはロシアが強引に併合した東部4州を取り戻すために行動しており、徐々に東部4州の地域を取り戻してきています。

今後、ロシアがどのような行動に出るのか、小型核を使用するのか、ロシアの行動に注目です。

 

 

 

中国共産党大会

中国は16日より共産党大会を開催しており、習近平国家主席が異例の3期目就任が濃厚となっています。

今回の就任で、実質的に習近平国家主席の終身・独裁国家の誕生ではないかと言われています。

終身・独裁になったことで、今後の中国がどのような経済対策を行うのか、どのような安全保障を打ち出してくるのかに注目です。

習近平国家主席はすでに今回の党大会あいさつで、台湾に対して武力行使の可能性を発言しており、台湾併合に向けて進めていくと発言しています。

今後の中国の方針と、欧米やオセアニア、インドなどとの関係に注目しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

10月19日(水曜日)

 

10:30 JPY 安達日銀審議員発言

15:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)

21:30 USD 米建築許可件数

21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)

23:00 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言

23:00 GBP カンリフBOE副総裁発言

23:30 USD 原油在庫量

 

 

10月20日(木曜日)

 

00:00 GBP マンBOE外部理事発言

02:00 USD 米20年債入札

03:00 USD ベージュブック(米地区連銀経済報告)

07:30 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁発言

08:30 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

08:50 JPY 日本貿易収支

09:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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