2020年12月17日
12月16日の記録室 ~株価と金利と要人発言~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
目次
◎昨日の注目点
・フォンデアライエン欧州委員長は英国との交渉について、「漁業権問題ではまだ隔たりがあるものの、ほとんどの問題で協議が進展した」と述べたほか、「狭いながらも合意に向けた道ができた」との認識を示し、英国と欧州連合(EU)が将来関係を巡る交渉で合意するとの思惑から、ポンド買いが先行
・12月仏製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことをきっかけにユーロ買いが先行し、その後発表された独やユーロ圏PMI速報値も良好だったことが分かるとユーロドルは一時1.2212ドルまで上値を伸ばし、18年4月25日以来約2年8カ月ぶりの高値を付けた
・FRBは15-16日に開いたFOMCで、市場予想通りF
・声明では「米経済を支援するためにあらゆる手段を行使
◎昨日の主要通貨強弱グラフ
◎昨日の株価
◎各国長期金利
◎商品先物・インデックス先物
◎昨日の要人発言
財務省幹部
「日銀の外為特会からのドル購入は、コロナ禍における極めて例外
ジェンリック英住宅相
「クリスマス期間をどのように過ごすかは、それぞれが慎重に判断
ロウハニ・イラン大統領
「バイデン氏が米大統領に選ばれたことは嬉しいことでもないが、
中国外務省報道官
「豪政府は中国の懸念を真剣に受け止めるべき」
「豪首相は、中国が豪産石炭の輸入を禁止していることを受け入れ
アーバル・トルコ中銀総裁
「必要なら更なる金融引き締めを行う」
「2021年まで金融政策を引き締める必要」
「外貨を積み立て、2021年には準備を強化する」
「23年のインフレ目標は5%」
「金融政策は新たなデータをもとに決定する」
フォンデアライエン欧州委員長
「ほとんどの問題点で前進したことは良いニュース」
「合意するかどうかは確かではないが、現在は合意に向けての道が
「漁業権についての協議はまだ難航している」
英政府筋
「欧州連合(EU)との交渉は進展したが、主要な部分では隔たり
エルドアン・トルコ大統領
※米国による対トルコ制裁について
「トルコの主権に対する敵対的な行動」
「トルコの防衛産業の成長を阻害しようとしている」
「米とトルコはいったいどのような同盟関係なのか」
メルケル独首相
「英との通商交渉は進展したが合意には至っていない」
「合意した方が良いが、我々は合意/合意なしの両方に対し準備し
ジョンソン英首相
「新年の大勢での集まり回避すべき」
米連邦公開市場委員会(FOMC)声明
「FRBはこの厳しい局面で米経済を支援するためにあらゆる手段
「新型コロナウイルスのパンデミックは、米国および世界中で多大
「経済活動と雇用は回復を続けているが、年初の水準を大きく下回
「需要低迷とこれまでの原油価格の下落は、消費者物価の上昇を抑
「経済および米国の家計や企業への信用の流れを支援するための政
「経済の道筋は、ウイルスの行方に著しく左右されるだろう」
「現在進行中の公衆衛生の危機は引き続き、短期的に経済活動、雇
「委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す
「この長期的な目標を下回るインフレ率が続いているため、委員会
「労働市場の状況が委員会の最大雇用の評価に一致する水準に達し
「FRBは最大雇用と物価安定目標に向けて著しい進展があるまで
「金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたら
「委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、
「委員会の評価は、公衆衛生に関連する情報、労働市場の状況、イ
「今回の決定は全会一致」
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「金融政策は引き続き景気を力強く支援」
「景気回復ペースはここ数カ月で減速」
「今後の道筋は極めて不確実」
「インフレ率は目標の2%を依然として下回る」
「景気見通しは不透明。新型コロナウイルスの状況次第」
「最近のコロナワクチンニュースは非常にポジティブ」
「今後数カ月は非常に困難となる可能性」
「コロナ感染者数の急増を特に懸念」
「現在の景気低迷は生涯で最も深刻」
「債券購入の縮小は事前に余裕をもって警告する」
「FRBは状況が改善するまで必要な限り、あらゆる手段を行使し
「状況が変化すれば、追加緩和を実施する柔軟性ある」
◎FOMC声明文
米連邦準備理事会(FRB)は、この厳しい局面で米経済を支援するためにあらゆる手段を行使し、雇用最大化と物価安定という目標を促進することに全力で取り組む。
新型コロナウイルスのパンデミックは、米国および世界中で多大な人的および経済的苦難をもたらしている。経済活動と雇用は回復を続けているが、年初の水準を大きく下回ったままだ。需要低迷とこれまでの原油価格の下落は、消費者物価の上昇を抑えている。経済および米国の家計や企業への信用の流れを支援するための政策措置を部分的に反映し、全体的な金融状況は引き続き緩和的だ。
経済の道筋は、ウイルスの行方に著しく左右されるだろう。現在進行中の公衆衛生の危機は引き続き、短期的に経済活動、雇用、インフレの重しとなり、中期的な経済見通しに著しいリスクをもたらすだろう。
委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す。この長期的な目標を下回るインフレ率が続いているため、委員会は当面、2%をやや上回る程度のインフレ率の達成を目指す。これによりインフレ率は時間とともに平均で2%になり、長期的なインフレ期待は2%にしっかりととどまる。これらの結果が達成されるまで、委員会は緩和的な金融政策の姿勢を維持すると予想する。
委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを0─0.25%に維持することを決定し、労働市場の状況が委員会の最大雇用の評価に一致する水準に達し、インフレ率が2%に上昇して当面の間2%をやや超えるような軌道に乗るまで、この目標誘導レンジを維持することが適切だと予想する。
さらに、委員会の最大雇用と物価安定の目標に向けてさらに著しい進展が見られるまで(until substantial further progress has been made toward the Committee’s maximum employment and price stability goals)、FRBは引き続き米国債の保有を少なくとも月800億ドル(at least $80 billion)、およびエージェンシーローン担保証券の保有を少なくとも月400億ドル(at least $40 billion)増やす。これらの資産購入は、円滑な市場機能と緩和的な金融状況の促進を支援し、それによって家計や企業への信用の流れを支援する。
金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する。もし委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある。委員会の評価は、公衆衛生に関連する情報、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する。
政策決定の投票で賛成したのは、ジェローム・パウエル委員長、ジョン・ウィリアムズ副委員長、ミシェル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、パトリック・ハーカー、ロバート・カプラン、ニール・カシュカリ、ロレッタ・メスター、ランダル・クオールズの各委員。