3月19日の記録室 ~株価と金利と要人発言~

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2025年3月20日

3月19日の記録室 ~株価と金利と要人発言~

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

目次

◎昨日の注目点

 

・日銀が市場予想通り現状の金融政策維持を発表したタイミングでドル円は149.50円前後へ戻したものの再び下値を探り、朝方からのレンジ下限に近づく149.22円前後まで一時下振れたが、各国の通商政策というリスク要因が追加されたこと、米WSJのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者が「今後6カ月間は、FRBは様子見であまり何もしないと予想」と配信したことなどで、再度一時149.80円まで上値を伸ばした

・植田日銀総裁は会見で「賃上げの動きが広がっている」「経済・物価見通しが実現していくとすれば金融緩和度合いを調整していく」「米関税政策は不確定な面が大きい」「次回利上げのタイミング、今後のデータ・情報次第」などの見解を示したことで、ドル円は記者会見中に一時150.02円まで上昇する場面があったが、150円台の滞空時間は短かった

・トルコのエルドアン大統領の主要な対立候補者とされるイマモール・イスタンブール市長が当局に拘束されたと伝わり、同国の政情不安を意識しトルコリラは急落、対ドルでは41リラ台、対円では3.61円までリラの過去最安値をつけた

・米連邦準備理事会(FRB)はFOMCで市場予想通り政策金利を4.25-4.50%で据え置き、4月から保有資産を圧縮する量的引き締め(QT)のペースを緩和することを決定し、今年のGDP見通しは大幅に下方修正した一方で、インフレ率は上方修正、声明文には「経済見通しを巡る不確実性は高まっている」との文言を追加し、トランプ政権の高関税政策が景気に及ぼすリスクに警戒感をにじませた

・パウエルFRB議長は定例記者会見で「調査では関税がインフレ期待を押し上げていることが示唆されている」「インフレ期待上昇、かなりの部分が関税に起因」「新たな政策とその影響に関する不確実性は高い」「今年のインフレのさらなる進展が遅れる可能性」と述べたほか、「基本シナリオは関税によるインフレは一時的なものになる」「リセッションの確率は上がったが高くはない」などとの見解を示した

 

 

 

 

 

 

◎昨日の主要通貨強弱グラフ

 

 


3月20日6時時点

 

 

 

 

 

 


3月20日7時時点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎昨日の株価

 

 


3月20日7時時点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎昨日の要人発言

 

 

トランプ米大統領
我々にカナダの自動車や木材は必要ない
「カナダは扱いにくい国の一つだ」
「ゼレンスキー・ウクライナ大統領とちょうど電話会談を終えた」
「ゼレンスキー大統領との電話会談は約1時間続いた」
「プーチン大統領との電話会談について協議した」
「ゼレンスキー氏との電話会談は極めて良好だった」
「我々は非常に順調に進んでいる」

石破首相
「(米国の関税について)日本として適切な措置を強く求めている

ウィトコフ米中東担当特使
「米当局者がさらなる協議のためサウジアラビアを訪問する予定」
「プーチン露大統領の平和に向けた取り組みを称賛」
エネルギーとインフラは停戦の一部となる
「プーチン露大統領との2回の会談は非常に有意義だった」
完全な停戦までの距離は比較的短い

日本銀行声明
「一部に弱めの動きも緩やかに回復」
過去と比べ為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている
「日本経済・物価を巡る不確実性は引き続き高い」
各国の通商政策などの動きを受けた海外の経済・物価動向不確実

米WSJのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者
恐らく今後6カ月間は、FRBは様子見であまり何もしないと予想される
中央銀行は良いニュースでも悪いニュースでも利下げを行うことができる
新たなインフレリスクにより、良い利下げの窓は閉ざされつつあ

植田日銀総裁
「経済・物価・金融情勢に応じて適切に金融政策を運営」
春闘の初回集計、昨年に続き高水準となった
賃上げの動きが広がっている
春闘の1次集計は1月会合時点の見通しに概ね沿ったもの
「基調的物価上昇率が2%を下回っている認識に変わりはない」
現在の実質金利は極めて低い水準にある
経済・物価見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していく
「米関税政策は不確定な面が大きい」
「米通商政策がどのような姿になるか見極め、経済見通しを精査する」
「保有ETFの扱い、もう少し時間をかけて検討」
「6月の国債買い入れ計画の中間評価、基本線は昨年7月の計画に沿ったもの」
「米関税政策は4月初めに出てくる、次回会合や展望リポートで消化できる」
「賃金・物価の好循環はオントラック、一部委員から物価上振れに注意との意見も出た」
「国内の物価・賃金と海外の不確実性、両方を見て次回以降の会合で判断」
「中立金利、なかなか絞り切れていない」
「1月会合時点と比べ、世界経済の不確実性が高まっている」
利上げごとに経済・物価の反応を見ながら、政策運営につなげていければと思う
「長期金利が急激に上昇するという例外的な状況なら、機動的なオペもあり得る」
「機動的なオペもあり得るとの観点から、市場動向を注視」
「(正常化から1年で)物価2%への確度が高まるなか、適切に緩和度合いを調整できた」
「海外の不確実性、定量的に把握できる段階ではない」
「米関税政策やマインドの変化はある程度わかる、手遅れにならないよう政策をすすめてゆきたい」
「長期金利の上昇傾向、インフレや賃金データ、独金利上昇の影響と理解」
「コメ価格の上昇継続、基調的な物価に影響を与える可能性はゼロではない」
無理して金利を上げて消費を冷やし、価格を鎮静化させるのはコストが大きい
「消費は予想されたほど悲観的ではない」
「経済活動に影響があるのは短期から中期の金利、イールドカーブ全体としては経済をサポート」
「長期金利、例外的なケースなら機動的オペもあり得るが、現状はそうした状況にない」
「サービス価格の上昇はそれほど強いものではなく、ビハインドカーブのリスクはそれほど高くない」
「昨年8月の市場動揺は例外的に荒れたとの認識」
「家計の中長期予想インフレに広がりが出れば、耐久消費財の購入が早まる等影響があり得るので注視したい」
国債買い入れ減額計画の中間評価に向け、今後検討を本格化
「(国債買い入れ計画の中間評価で)市場の動向や機能度などを踏まえ点検してゆく」
2%の物価目標、将来的に変更・検討することはなきにしもあら
「2%の物価目標の実現は中長期的な日銀のクレディビリティーのために重要」
「次回利上げのタイミング、今後のデータ・情報次第」
「中長期的な観点から、政府・国会は財政の持続性を担保することが重要」
「月間の国債買い入れ額、フローでいくらなら適切か海外も参考にしながら検討」

 

デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「インフレは正しい軌道に乗っている」
「金利の道筋は決まっていない」

ゼレンスキー・ウクライナ大統領
「エネルギー施設への攻撃を停止するという提案を承認」
「トランプ氏と率直で実質的な話し合いを行った」
「ウクライナと米国の代表団がサウジアラビアで会合を開く」

米ホワイトハウス
「今後数日以内にサウジアラビアで停戦交渉を実施」
「ウクライナ防衛のための情報共有は継続する」

米連邦公開市場委員会(FOMC)声明
「最近の指標は経済活動が引き続き堅調なペースで拡大していることを示している」
失業率はここ数カ月間、低水準で安定しており、労働市場の状況は引き続き堅調だ
インフレ率は依然やや高止まりしている
「委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す
「経済見通しを巡る不確実性は高まっている」
「経済の見通しは不確実で、委員会は2つの使命の両面に対するリスクを注視している」
「目標を支援するため、委員会はFF金利の目標誘導レンジを4.25-4.50%に維持することを決定した」
FF金利の目標誘導レンジに対する追加調整の程度と時期を検討するに当たり、委員会は今後もたらされるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する
「委員会は保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を続ける」
委員会は4月から月間償還上限を250億ドルから50億ドルに引き下げることで、証券保有の減少ペースを鈍化させる
「委員会は、米国債と住宅ローン担保証券の月間償還上限を350億ドルに維持する」
「委員会は雇用最大化を支援し、インフレ率を2%の目標に戻すことに強く取り組む」
「金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する」
「もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある」
委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する
反対票を投じたのはウォラー理事で、政策金利の据え置きを支持したが、バランスシートの縮小ペースを継続することを支持した

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「経済は全般に強い」
「労働市場の状況は堅調」
「インフレは進展しているが、目標を上回っている」
最近の兆候は消費支出の緩和を示している
「見通しに関する不確実性の高まりが示されている」
調査では関税がインフレ期待を押し上げていることが示唆されている
「全体的に労働市場は概ね均衡」
「インフレは2%目標に対してやや高い水準を維持」
「短期的なインフレ指標の一部が上昇」
「新たな政策とその影響に関する不確実性は高い」
FRBは政策スタンスの調整を急ぐ必要はない
「FRBはより明確な説明を待つ態勢が整っている」
「不確実性を考えるとドット・プロットは確かに難しい」
「金融市場に逼迫の兆候がいくつか見られる」
「現在の政策スタンスは適切」
インフレ期待上昇、かなりの部分が関税に起因
関税インフレを無視すべきかどうか言うのは時期尚早
「一時的なインフレを無視することが適切な場合もある」
「関税に起因するインフレを追跡するのは非常に困難」
「関税に起因するインフレがどの程度かを正確に評価するのは困難
基本シナリオは関税インフレは一時的なものになるが、不確実性がある
インフレ期待を非常に注意深く監視
「今年のインフレのさらなる進展が遅れる可能性」
「依然としてかなり堅実なデータを見る」
「リセッションの確率は上がったが高くはない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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