2024年5月10日
英・米・加、経済指標に注目! 「5月10日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は米失業保険申請件数が市場予想を下回ったことで一時ドル売りが進みましたが、反応は限定的でした。
日米金利差が意識され円安がジリジリと進みましたが、介入前の高値と介入後の安値の半値である156円付近が意識され、155円後半では上値が重くなりました。
英中銀は金融政策を発表し、市場予想通り据え置きが決定されました。
MPC投票配分は前回利下げ支持が1名でしたが、今回は2名に増えており、利下げが近付いたと受け止められポンド売りで反応しました。
本日は英国やカナダ、米国で経済指標が予定されています。
指標以外ではドル円156円突破なるか、介入があるのか注目しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
英1~3月期GDP(速報値)
英国の経済状況を確認するGDPに注目しています。
今回は速報値のため市場予想と結果に乖離が出やすく、大きく動く可能性があります。
また、GDPの発表が英中銀、インフレーションレポートの発表の後のため、景気見通しとどのくらい乖離があるのかにも注目しておきたいと思います。
カナダ雇用統計
カナダは6月利下げの可能性が出てきています。
雇用が悪化していれば利下げの可能性がさらに高まるのではないかと思います。
カナダ雇用統計、特に失業率の結果に注目したいと思います。
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率
米国は強い景気から利下げが先送りされています。
景況感を示すミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が市場予想を上回るのか注目です。
また、同時に発表される期待インフレ率にも注目です。
根強いインフレ圧力から利下げが出来ない状況のため、1年後の期待インフレ率が高いままであれば利下げが難しい状況が続くのではないかと注目しています。
2)要人発言
先週までに金融政策発表が大方終了し、次の金融政策に向けて要人発言に注目が集まります。
ECB・カナダ中銀・英中銀は6月利下げの可能性が高まってきています。
6月に利下げが実施されるのか、発言内容に注目しています。
また、6月に利下げが実施されたとして、年内の利下げ回数など追加利下げのペースについて発言が出てこないかにも注目しています。
FRBは強い経済と根強いインフレ圧力により利下げ先送り観測が高まっています。
一部では年内の利下げが出来ない可能性も予想される状況となっています。
利下げ開始を9月にするのか、12月にするのか、来年に持ち越すのか、発言内容に注目しておきたいと思います。
3)円買い介入
先週はドル円160円超えたことから円買い介入が始まり、3度もしくは4度の円買い介入でドル円は153円台まで下落してきました。
マーケットも円買い介入によって上値の重い展開を意識するようになっています。
このままドル円が153円~157円のどこかで落ち着くのか、再度157円を超えて160円を目指す展開となるのか注目です。
また、円買い介入がどの水準で実施されるのかにも注目です。
現在、ドル円の上値は157円くらいを想定していますが、155円を超える前に介入が実施されるようであれば、政府・日銀の考える上値の水準を155円に引き下げることを考えなくてはいけないと思っています。
そのほか、欧州や米国がいつまで介入を許容してくれるのか、海外の反応にも注意しておきたいと思います。
海外から介入に否定的な反応が出てきた場合は介入がしにくくなり、再度ドル円が上昇し始める可能性が出てくると思います。
ドル円の動きと水準、介入に関する発言などに注目です。
◎本日のイベントスケジュール
5月10日(金曜日)
15:00 GBP 英1~3月期GDP(速報値)
16:00 EUR チポローネECB専務理事発言
17:45 EUR エルダーソンECB専務理事発言
20:15 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
20:30 EUR ECB理事会議事要旨(4月11日分)
20:45 GBP ディングラBOE外部理事発言
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
22:00 USD ボウマンFRB理事発言
23:00 USD ローガン・ダラス連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率
5月11日(土曜日)
01:45 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
02:30 USD バーFRB副議長発言
03:00 USD 米月次財政収支
10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)