2022年2月20日
ウクライナ情勢に加え、経済指標と要人発言が注目! 「2月21日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週はウクライナ情勢に関するヘッドラインでリスクオフが進んだり、後退したりと、リスク要因で上下する展開が続きました。
ロシアメディアがウクライナが迫撃砲を売ったと報道するとリスクオフが進み、ウクライナが報道を否定するとリスクオフが後退。
次はウクライナがロシアに砲撃を受けたと報道するとリスクオフが進み、ウクライナ情勢を巡る地政学リスクが高まっています。
今週末に外相会談が予定されていることで、会談までは様子見になる可能性がありますが、反政府武装組織がじっとしていられない出攻撃を開始した場合はリスクオフが進む可能性があります。
また、23日は祖国防衛の日で祝日、祖国防衛のためにウクライナ侵攻なんてことも考えられます。
今週もウクライナ情勢を巡るヘッドラインがマーケットの中心となりそうです。
また、月末が近いことで経済指標の発表も予定されているので、ボラティリティの高い1週間となりそうです。
目次
◎今週の注目点
1)ウクライナ情勢
先週はウクライナに関するヘッドラインで上下する展開が続き、今週もヘッドラインに振り回される展開が続きそうです。
ウクライナ東部では親ロシア派反政府武装組織とウクライナ軍の衝突が続いています。
ウクライナ・親ロシア派反政府武装組織・ロシア・欧米諸国、それぞれの考え方や要望、ポイントなどをまとめてみました。
ウクライナ
・EUやNATOに加盟したい
・ウクライナ東部で反政府武装組織が占領している地区を取り戻したい
・占領されたクリミア半島を取り戻したい
親ロシア派反政府武装組織
・ウクライナから独立したい
・ロシアと併合したい?
ロシア
・ウクライナのEUやNATO加盟は認められない
・ロシア議会はウクライナ東部の独立を認める方針を可決
・プーチン大統領がウクライナ東部の独立を認めるかは不明
・何も成果がないままに引き下がることはできない
欧米諸国
・ウクライナのNATO加盟は2008年に「将来的にあり得る」としながらも、今はロシアなどとの関係を考慮し検討中
・ロシアによるウクライナ侵攻は認められない
・ウクライナに進攻した場合はロシアに対して経済制裁
・ドイツやフランス、米国など各国間で温度差がある
・欧州、特にドイツはロシアからの天然ガス供給が止まるとかなり大変
このような状況で、それぞれが外交で解決しようとしているが着地点が見つからない状況が続いている。
クリミア半島に進攻したときは冬季五輪の閉幕3~4日後だったことを考えると、北京冬季五輪が閉幕した今週は注意したい。
また、先週末に今週末の外相会談の話が出ており、それまで様子見になる可能性も考えられます。
それぞれの思惑に注意しながら、ヘッドラインや発言に注目したいと思います。
2)金融政策
RBNZ理事会
注目度:やや高い
織り込み度:0.25%利上げ織り込み済み
バイアス:NZドル安
ポイント:声明文や記者会見で利上げ回数とインフレ見通し
ニュージーランドでも物価高は問題となっており、物価上昇を抑える為にRBNZは利上げを実施すると予想されています。
市場予想では025%の利上げ、0.75%→1.00%に引き上げが予想されています。
注目は今後のインフレ見通しと利上げ回数で、インフレ見通しが上方修正されるようであれば利上げ回数も追加され、ニュージードルの買いが出てくるのではないかと注目しています。
ウクライナ情勢を巡る地政学リスクの高まりや、北京冬季五輪が閉幕し景気後退が懸念される中国など、NZドルの上値は重くなっているので、予想通りの結果が出てくるようであればNZドル売りが進む可能性があるので注目しておきたいと思います。
ECB非公式会合
先週、ラガルドECB総裁はツイッターで非公式会合の開催をツイート。
非公式会合が予定されているということは、通常の理事会を待たずに政策変更があるのではないかと注目を集めています。
これまで緩和姿勢をとってきていたECBが、前回の理事会で急にタカ派になったことでユーロ買いが進んでいます。
政策変更が出てくるようであれば、ユーロ買いが進む可能性があるのではないかと注目しています。
3)経済指標
製造業・サービス業・総合PMI
今週はマークイット社が発表するPMIの速報値が発表されます。
欧州や米国では物価上昇による景気後退が懸念されています。
また、欧州ではウクライナ情勢による景気後退も懸念されています。
PMIの数字が予想を下回るような事があれば、通貨売りに繋がる可能性があるのではないかと注目しています。
豪四半期賃金物価指数
RBAは雇用状況の中でも賃金の上昇率に注目しています。
今週発表される賃金物価指数が予想を上回るようであれば、RBAの引き締めに繋がる要因となるのではないかと注目しています。
PCEデフレーター
FRBが最も注目している物価指標がPCEデフレーターです。
先日のCPI(消費者物価指数)は7.5%と1982年以来の40年ぶりの高水準が記録されています。
今週発表のPCEデフレーターも予想を上回り、記録的な高水準の悔過となるのではないかと注目されています。
結果が発表され、3月の利上げ幅が0.25%の確立が高くなるのか、それとも0.5%の確率が高くなるのか注目したいと思います。
4)要人発言
今週は英国の要人発言が多数予定されています。
先日の英中銀は2会合連続の利上げを発表。
9人中4人が0.5%利上げに票を投じるなど、タカ派姿勢を強調しています。
0.5%利上げに票を投じたのはラムズデンBOE副総裁・ソーンダースBOE外部理事・ハスケルBOE外部理事・マンBOE外部理事の4名です。
それ以外の要人からタカ派発言が出てくるのかに注目。
次回会合の利上げ確率と、ポンド買いに影響があるのではないかと思っています。
◎今週のイベントスケジュール
2月21日(月曜日)
米国市場休場(プレジデンツデー)
17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
2月22日(火曜日)
10:00 AUD ケントRBA総裁補佐発言
18:00 EUR ドイツIFO景況感指数
19:45 GBP ラムズデンBOE副総裁発言
23:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
2月23日(水曜日)
東京市場休場(天皇誕生日)
ロシア休場(祖国防衛の日)
00:00 USD 米消費者信頼感指数
03:00 USD 米2年債入札
09:30 AUD 豪四半期賃金物価指数
10:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表
11:00 NZD オアRBNZ総裁記者会見
18:30 GBP ベイリーBOE総裁、ブロードベントBOE副総裁、ハスケルBOE外部理事、テンレイロBOE外部理事発言(議会証言)
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)
2月24日(木曜日)
ECB非公式会合
02:00 GBP テンレイロBOE外部理事発言
03:00 USD 米5年債入札
18:30 GBP ベイリーBOE総裁発言
22:30 USD 米10∼12月期GDP(改定値)・失業保険申請件数
2月25日(金曜日)
00:00 USD 米新築住宅販売戸数
00:30 USD 原油在庫量
01:10 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
02:00 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言(22年投票権)
03:00 USD 米7年債入札
03:00 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
06:45 NZD NZ四半期小売売上高
16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)・10~12月期GDP(改定値)
22:30 USD 米PCEデフレーター・耐久財受注
2月26日(土曜日)
00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
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