ジャクソンホール・シンポジウムを控えてPMIやPCEに注目! 「8月22日週の注目点とイベントスケジュール」

TOP > 注目点とイベントスケジュール > ジャクソンホール・シンポジウムを控えてPMIやPCEに注目! 「8月22日週の注目点とイベントスケジュール」

2022年8月21日

ジャクソンホール・シンポジウムを控えてPMIやPCEに注目! 「8月22日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週はみずほ銀行の当座預金にマイナス金利が適用されたとの報道から円安が進み、米国では要人のタカ派発言が続きドル買いが進み、ドル円は一時137円台を回復する展開となっています。

 

また、欧州ではノルドストリーム1のガス供給を3日間停止するとの報道でガス価格は高騰。

熱波・ライン川の水位低下などの影響で景気後退が懸念され、ユーロの上値を重くしてユーロドルは大きく下落しています。

 

今週はジャクソンホール・シンポジウムを控えて方向感を模索する展開になるのではないかと思っています。

また、製造業・サービス業・総合PMIやPCEデフレーターなど注目の指標も予定されているので、結果が予想を大きく乖離した場合はジャクソンホール・シンポジウムを前に大きく動く可能性もあるので注意しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)経済指標

 

製造業・サービス業・総合PMI

各国の中央銀行がインフレ抑制のために急ピッチで利上げを進める中で景気後退が懸念されています。

PMIは企業の景気に敏感な担当者に今後の景況感を確認して指数化したものです。

利上げの影響がどこまで景況感に影響しているのか、予想よりも悪化しているのか注目です。

 

 

NZ四半期小売売上高

ニュージーランドも急ピッチで利上げを進める中で、景気をどこまで冷やしているのか注目が集まっています。

四半期ごとにしか発表されない小売売上高が予想を下回るような結果になるとNZドル売りが進むのではないかと注目しています。

 

 

PCEデフレーター

先日発表されたCPI(消費者物価指数)は予想を下回り、マーケットはインフレピークアウトを意識し、9月FOMCで0.5%の利上げを予想する展開となっています。

ただ、米要人からはタカ派発言が続いており、FRBの政策判断基準となるPCEデフレーターに注目が集まっています。

PCEデフレーターが予想を上回るようであれば、米要人のタカ派発言の証明となり9月FOMCで0.75%利上げの可能性が高まり、ドル買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

2)ジャクソンホール・シンポジウム

 

ジャクソンホール・シンポジウムとは、米国ワイオミング州にある観光地「ジャクソンホール」で行われる経済シンポジウムのこと。毎年8月末に米国のカンザスシティ地区連銀主催で、ジャクソンホールにあるホテル「ジャクソン・レイク・ロッジ」に世界各国から中央銀行総裁や要人、政治家、経済学者、エコノミストなどが集まりシンポジウムが開催されます。

過去にはシンポジウムでドル高について議論され、その1か月後にドル高を是正するプラザ合意が発表されることもあった。2013年には当時のFRB議長バーナンキ氏が追加緩和について発言しマーケットが反応したこともあり、金融政策に関して重要な発言があるのではないかと注目されていまる。

ジャクソンホール・シンポジウムの開催される8月末は、夏休みをとっていた多くのマーケット参加者が戻ってくる時期で、ジャクソンホール・シンポジウムを起点にトレンドが変わることも多いので注目です。

今年のジャクソンホール・シンポジウムは8月25日~27日の予定で、コロナ禍で昨年まではオンライン開催でしたが3年ぶりに対面で実施される予定。

世界的にインフレ抑制が重要視される中、主要中銀は急ピッチでの金融引き締めを行っており、とりわけ米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が9月以降の利上げやインフレ対応についてどのような見方を示すのか大変注目です。

また、物価高や急ピッチで進めた金融引き締めの影響からリセッション(景気後退)になっており、景気対策に関する発言にも注目。

米国だけでなく欧州や英国、カナダやオセアニアにも同様に注目が集まっており、ジャクソンホール・シンポジウムを起点にマーケットのトレンドが変わるようなヘッドラインが出てこないか要注目です。

 

 

 

3)ECB理事会議事要旨

 

欧州では物価高だけでなく、熱波・ライン川の水位低下などの影響から景気後退が懸念されています。

この状況で次回ECB理事会では追加利上げが予想されています。

前回の理事会で、追加利上げの条件などをどのように議論されていたのか、議事要旨の内容から確認したいと思います。

 

 

 

4)リスク要因

 

欧州リスク

欧州はガス価格の問題と、天候の問題の2つのリスクを抱えています。

先週、露ガスプロムは欧州に天然ガスを送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、8月31日から9月2日までの3日間、点検のためガス供給を停止すると発表したことでガス価格が高騰しています。

このことで物価高や景気後退の懸念からユーロの上値を重くしています。

ガス供給の停止が3日間で済むのか、しれとも停止期間の延長のような内容が出てくるのか注目です。

また、欧州では熱波・ライン川の水位低下などから景気後退が懸念されています。

さらに熱波が続くようなことがあれば、ライン川の水位低下が進むようであれば、さらに景気後退の懸念に繋がりユーロの上値を抑え、ユーロドルのパリティが見えてくるのではないかと注目しています。

 

 

 

中国リスク

中国は台湾を巡る米国やカナダ、日本など欧米諸国の動きに敏感に反応し、反発を強め、軍事演習などを続けています。

米国に続き、カナダの議会も台湾訪問との話も出てきており、中国はさらに反発するのではないかと注目しています。

実弾演習などを行っており、偶発的な衝突に繋がるのではないかと注意しています。

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

8月22日(月曜日)

 

 

8月23日(火曜日)

 

16:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

16:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

22:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

23:00 USD 米新築住宅販売戸数

 

 

8月24日(水曜日)

 

02:00 USD 米2年債入札

08:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言

21:30 USD 米耐久財受注

23:00 USD 米中古住宅販売保留

23:30 USD 原油在庫量

 

 

8月25日(木曜日)

 

ジャクソンホール・シンポジウム

 

02:00 USD 米5年債入札

07:45 NZD NZ四半期小売売上高

10:30 JPY 中村豊明日銀審議員発言

15:00 EUR ドイツGDP(改定値)

17:00 EUR ドイツIFO景況指数

20:00 MXN メキシコGDP(確定値)

20:30 EUR ECB理事会議事要旨(7月21日分)

21:30 USD 米GDP(改定値)・失業保険申請件数

 

 

8月26日(金曜日)

 

ジャクソンホール・シンポジウム

 

02:00 USD 米7年債入札

15:00 EUR ドイツGfk消費者信頼感指数

21:30 USD PCEデフレーター

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)

23:00 USD パウエルFRB議長発言(ジャクソンホール・シンポジウムで講演)

 

 

8月27日(土曜日)

 

ジャクソンホール・シンポジウム

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND