2019年8月23日
ジャクソンホール経済シンポジウム2日目、パウエルFRB議長の講演に注目! ~8月23日の注目点とイベントスケジュール~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は、メルケル首相とマクロン大統領のBrexitに関するバックストップ案に関する発言でポンドが急騰しました! 英国がバックストップ案がある限り、英国議会で承認が得られないと再交渉を求めていたことを受け、代替案を30日以内に持ってくれば、再検討するというような内容です。
ただ、2年以上まとまらなかった内容を30日以内に考えてこい! というようなムチャぶりにも見える宿題を英国に出したとも取れます。 結果、英国が宿題をクリアできなかったから合意なき離脱になった! というようなストーリーにしたいのではないかと思えます。
また、日韓関係では、韓国政府は驚きのGSOMIAの破棄という、とうとう超えてはいけない一線を越えてきました。
目次
◎本日の注目点
1)ジャクソンホール経済シンポジウム
本日最大の注目、パウエルFRB議長の講演が23:00に予定されています。 注目はハト派なのかタカ派なのか!?
トランプ大統領は1.00%の利下げを要求していますが、さすがに1.00%は無理だと思います。 最もハト派だった場合、年内0.5%の利下げと緩和姿勢の継続くらいは出てくる可能性はあります。 そうなれば、ドル安になる可能性は高いと思います。
ただ、昨日の連銀総裁たちの発言やFOMC議事録を見ると、利下げは単発に終わりそうな内容です。 タカ派な内容が出てきそうな予感がしています。 そうなると、一旦はドル買いに動くと思われますが、トランプ大統領の動きに注目が移ると思います。 パウエルFRB議長のタカ派発言に怒り、さらなる措置(関税や減税など)をとってきそうです。 リスクオフになり、円高になりそうな気がします。
2)G7首脳会議
週末にはG7首脳会議が予定されています。
トランプ大統領は、まともに議論をするのか!? 初出席のボリス・ジョンソン英首相はどのような対応に出るのか!? 保護主義やデジタル課税などに、どこまで強調できるか!?
今回のG7首脳会議では、コミュニケ(首脳宣言)を発表しないとの事。 昨年のように、トランプ大統領が首脳宣言に署名することを拒否し途中離席するようなことは避けたいようです。
ただ、首脳宣言をしない、話を取りまとめない、協調することをはじめから諦めた首脳会議に意味があるのか!? 形骸化しているのではないか!? などと、G7首脳会議に対する期待感は低いようです。 一応、週末にあるのでポジション調整は気を付けたいと思います。
3)日韓軍事情報協定(GSOMIA)
昨日、韓国政府はGSOMIAの破棄を発表しました。 日米政府は韓国に対し、遺憾の意を表明しています。 ここからの対応・措置がどのようになっていくのか注目です。 とりあえず、リスクオフ要因だと思います。
韓国ウォンは、かなり通貨安水準にあります。 今回のGSOMIAの破棄は、日韓関係だけでなく米韓の関係にも影響します。 このことから、世界的に韓国非難が広がれば韓国ウォンの下落、アジア通貨危機に繋がるのではないかと気になっています。 もし、本当に通貨危機になったときに助けてもらえるのか!? 株価に影響は!? リスクオフはどこまで進むのか!? 注目が集まります。
4)その他リスク
米中関係は、連日のように要人発言でけん制しあっています。 本日も、要人発言に注目。
イタリアは、連立政権が出来るのか!? それとも解散総選挙になるのか!? この辺りに注目が集まっています。 解散総選挙になるにしても、連立政権樹立にしても、あまり時間がかけられない状況だと思われます。 早期に結果が判明すると思われるので注目です。
英国離脱に関しては、ドイツとフランスからバックストップ案の代替案検討と発言が出たことでポンドが急騰しています。 ただ、クリアできない宿題を英国に出して、合意なき離脱になったのは英国のせいにしようとしているように見えます。 G7首脳会議も控えていることから、Brexitに関する発言が出てくるかもしれません。 要注目です。
◎本日のイベントスケジュール
8月23日(金曜日)
ジャクソンホールシンポジウム(テーマ:金融政策への課題)
07:45 NZD 四半期小売売上高
21:30 CAD 小売売上高
22:00 MXN メキシコGDP
23:00 USD パウエルFRB議長発言(ジャクソンホール)
8月24日(土曜日)
フランスG7首脳会議(24日~26日)
ジャクソンホールシンポジウム(テーマ:金融政策への課題)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
8月25日(日曜日)
フランスG7首脳会議(24日~26日)