2024年6月20日
スイス・英国金融政策発表に注目! 「6月20日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は米国市場が休場だったことと、重要指標がなかったことで相場は方向感に乏しい展開となりました。
本日はスイスや英国で金融政策が発表されるので注目したいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)金融政策
スイス国立銀行政策金利
注目度:あまり高くない
織り込み度:やや利下げ予想が優勢
バイアス:フラン高
ポイント:追加利下げの可能性とリスクオフのフラン高
スイスは3月の会合で利下げを実施しており、今回は利下げ予想と据え置き予想でわかれています。
スイスのCPI(消費者物価指数)は1.4%と前回の1.0%から上昇していますが、SNB(スイス国立銀行)が物価目標としている範囲に収まっている状況で、利下げするのか据え置くのか注目。
また、声明文の中でインフレの見通しと、今後の追加利下げのヒントについて注目です。
追加利下げに前向きであればフラン売りが進む可能性がありますが、フランスの政治不安によるリスクオフでフランが買われやすくなっているため、フラン売り要因と買い要因で綱引きになる可能性には注意しておきたいと思います。
英中銀
注目度:高い
織り込み度:据え置きを織り込み済み
バイアス:特になし
ポイント:MPC投票配分と利下げのヒント
英国は7月4日に選挙を控えており、今回の会合では据え置きになると予想されています。
今回の会合では、8月の会合に向けて利下げの可能性を探る展開を予想しています。
MPCの投票配分で、利下げ支持が前回の2名から増えるのか?
声明文の内容がハト派に振れるのか?
ベイリーBOE総裁の「今後数か月内に利下げが必要になる公算」との見解に変化があるのか?
このあたりに注目しておきたいと思います。
2)経済指標
日本CPI(消費者物価指数)
先日の日銀金融政策決定会合で国債買い入れ額の減額方針とデータ次第で利上げの可能性が示唆されました。
今回のCPI(消費者物価指数)が前回値や予想を上回る結果となれば利上げ期待につながるのではないかと思います。
3)リスク要因
フランス・欧州政治リスク
欧州議会選挙で極右・右派政党が躍進したことで、フランスのマクロン大統領はフランス下院議会を解散総選挙を決定しました。このことで欧州ではブレグジットの再来、フランスもEUから離脱を目指すのではないかとリスクオフになっています。
選挙は7月7日ですが、選挙に向けていろいろな報道が出ており、リスクオフが進んだり後退したりしています。
フランス議会選挙に関するヘッドラインに注目しておきたいと思います。
円安・介入警戒
先週のFOMC・日銀の金融政策が発表されFRBは利下げ先送り、日銀は国債買い入れ額の減額と利上げ先送りが発表され、ドル買い円売りが進んでいます。
ドル円は160円を目指す可能性が高くなり、いつ円買い介入が実施されるのか注目されています。
また、160円を超えたときにストップを巻き込み、一気にドル円が上昇しないかにも注目です。
4)要人発言
日米欧の金融政策が発表され、次回以降の金融政策に注目が集まっています。
米国FRBは3月ドット・チャートよりも6月ドット・チャートのほうが利下げ見通しが先送りされ、年内利下げ回数が1回、11月もしくは12月の利下げ開始ではないかと予想されています。
ただ、まだ期間はあるので経済指標の結果などから要人発言の内容に変化がないか、9月利下げ開始につながる発言が出てこないか注目です。
欧州は6月理事会で利下げを実施しており、今後の利下げペースに注目が集まっています。次の利下げ時期と年内の利下げ回数について、ヒントとなるような発言が出てこないか注目です。
また、フランスはじめ政治リスクに関する発言が出てこないかにも注目です。
日本は円買い介入に関する発言と、国債買い入れ額の減額方針と利上げ時期についての発言に注目です。
すでに国債買い入れ額の減額に関しては織り込まれている部分も大きいので、減額規模が小規模になるようであれば円売りが進むのではないかと注目しています。
◎本日のイベントスケジュール
6月20日(木曜日)
16:30 CHF スイス国立銀行政策金利発表
17:30 CHF ジョーダンSNB総裁発言
20:00 GBP 英中銀金融政策発表
21:30 USD 米失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数
23:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)
6月21日(金曜日)
00:00 USD 原油在庫量
02:00 USD 米5年債入札
05:00 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)