スペイン・ドイツのHICP(消費者物価指数)に注目! 「3月30日の注目点とイベントスケジュール」

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2023年3月30日

スペイン・ドイツのHICP(消費者物価指数)に注目! 「3月30日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日は銀行・金融不安につながる新たなヘッドラインもなく、リスクムードが後退し、株価は上昇しドル買い・円売りが進みました。

 

豪CPI(消費者物価指数)は市場予想を下回ったことで豪3年債利回りは低下し、豪ドル売りが進みました。

一部では次回RBA理事会の据え置きを予想する声が聞こえてきました。

 

本日は欧州の物価指標の速報値が発表されます。

ECBの追加利上げに変化があるのか、ユーロの動きに注目したいと思います。

目次

◎本日の注目点

 

1)経済指標

 

スペイン・ドイツHICP(消費者物価指数)

FRBの利上げ停止が意識されるなか、利上げ継続を示唆しているECB。

今後、ECBが利上げを継続するのか、利上げ幅・ペースをどのようにするのかはインフレ次第です。

スペインやドイツの物価がどこまで低下しているのか、市場予想に対して上回るのか、下回るのか注目です。

 

 

 

米GDP(確報値)・新規失業保険申請件数

米国ではFRBによるハイペースの利上げで景気後退が懸念されています。

SVB破綻の影響による金融不安も景気後退に繋がるのではないかと懸念されています。

今回のGDP確報値は10~12月期の分なので、金融不安による影響は反映されていません。

金融不安の影響がないGDPがどこまで悪化しているのか、それとも強い結果が出てきて堅調な経済が確認できるのか注目です。

また、米国のインフレ要因として逼迫した労働市場があります。

失業保険申請件数から労働市場の状況を確認し、緩みが確認できるようであればインフレ低下に繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

2)要人発言

 

FRB

3月のFOMCで発表されたドットチャートから予想されるターミナルレート(利上げの最終水準)は5.1%に据え置かれています。

記者会見でパウエルFRB議長は年内の利下げを否定しており、年内利下げがないのであれば5月に0.25%利上げを実施するとターミナルレート(利上げの最終水準)に達します。

ただ、マーケットは5月FOMCで据え置き、年内利下げを織り込み始めています。

FRBとマーケットの間の見通しで乖離が出てきており、この乖離についてFOMCメンバーがどのような発言をするのか注目です。

追加利上げや年内の利下げ否定をマーケットに織り込ませるような発言が出てくるようであれば、ドルは底堅く推移するのではないかと思います。

 

 

 

ECB

米国やカナダ、豪州では利上げの終了が見えています。

欧州では米国よりも高いインフレが確認されており、利上げも出遅れたことからECBによる追加利上げが期待されています。

今週はHICP(消費者物価指数)の速報値が発表されることから、物価高が確認された場合に追加利上げの可能性について発言があるのか、物価高の鈍化が確認された場合に利上げ終了について発言があるのか注目です。

追加利上げに積極的な発言が出てくるようであればユーロ買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

BOE

英中銀は市場予想通り0.25%利上げを実施しています。

声明でインフレ持続の兆しがあればさらなる利上げが必要と示されたものの、CPI(消費者物価指数)は4~6月期は大幅に低下し、2月発表のインフレーションレポートで予想した数字よりも低い水準になるとインフレの低下を示唆しました。

ただ、英中銀の金融政策発表直前に発表されたCPI(消費者物価指数)は市場予想を上回り、前回値よりも高い数字となっておりインフレの加速が確認されています。

その上で2月発表のインフレーションレポートで予想した数字よりも低いインフレとなると予想しているのか、追加利上げに積極的にならなくてもよいのか、MPCメンバーの発言に注目です。

 

 

 

3)リスク要因

 

米地銀SVBの破綻に始まり、米国では中小地銀を中心に取り付け騒ぎが広がりリスクオフが進み、影響は英欧まで広がりました。

スイスではもともと問題を抱えていたクレディスイスに飛び火、クレディスイスはUSBに買収されることになりました。

USBに買収されたことで一旦は落ち着きを取り戻すかと思いましたが、クレディスイスが発行していたAT1債(劣後債)が無価値になったことで、世界的に劣後債などの債権不安が広がり金融不安に繋がりリスクオフが進んでいます。

米当局は全預金保護を発表し、主要6中銀(FRB・ECB・日銀・英中銀・カナダ中銀・スイス国立銀行)は金融安定のため強調オペすることを発表するなどして金融不安の払しょくに動いたことで、少し落ち着きを取り戻しリスクオフは後退するかに思えましたが、先週イエレン財務長官は議会で、預金保護の対象を大幅に拡大するつもりはないと発言したことでイッキに金融不安が再燃し、リスクオフが進みました。

翌日には前日の発言を否定し、預金保護のために追加措置を講じる用意があると発言し、週末にはイエレン財務長官は金融安定監視評議会を招集し、銀行部門の現状について議論するなど金融不安が落ち着くように動いています。

SVBの買収報道で、米国のリスクオフは後退し、先週大きく下落したドイツ銀行の株価は反発上昇したことでリスクオフは巻き戻しています。

本日も次のリスクオフの材料が出てこないか、銀行・金融に関するヘッドラインに注目です。

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

3月30日(木曜日)

 

16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)(速報値)

21:00 USD バーFRB副議長発言

21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)

21:30 USD 米GDP(確定値)、失業保険申請件数

 

 

3月31日(金曜日)

 

01:00 CHF メクラーSNB理事発言

01:45 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁、コリンズ・ボストン連銀総裁発言

02:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言

04:00 MXN メキシコ金融政策決定会合

04:45 USD イエレン財務長官発言

10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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