2019年12月4日
ドル円下落、ISM非製造業景況指数の結果でもう一段円高か!? 「12月4日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は数多くのトランプ発言、トランプ側近の発言で大きくリスクオフが進みました。
ドル円は急落、クロスフラン・クロス円は大きく買われ、株価は下落しています。
またRBA・オーストラリア準備銀行は政策金利を据え置くと発表、声明文でも目新しいことは出てきていないようです。
Westpac銀行の予想のように、0.25%の利下げとQE導入といって内容は聞こえてこず、一時豪ドル買いと反応しました。
目次
◎本日の注目点
1)カナダ政策金利
本日の政策金利発表については、据え置きが予想されています。
カナダに関しては、主要通貨で唯一中立(緩和政策を取っていない)の立場なので、声明文でどのように見通しを発表するかに注目が集まっています。
また、カナダではUSMCA(新NAFTA)の批准や、OPEC総会や非加盟国との協調減産の結果などカナダドルへ影響を及ぼすイベントが控えています。
こちらの状況・ヘッドラインにも要注目です。
2)トランプ発言
トランプ大統領はNATO首脳会議のため訪英しています。
そこで、対EUや対中、対ブラジル・アルゼンチンンなど関税に関する発言が多数出てきています。
特に対中関税では12月15日スタート分は、予定通り追加関税スタートするのではないかという見方が出てきています。
また、米中協議の合意は来年の選挙後でも良いのではないかというトランプ大統領の発言も出てきています。
このことからリスクオフが進み円高となっています。
対EU(対フランス)はデジタル課税を巡って、報復措置を取るかどうか駆け引きしている状況です。
ただ、フランスは引く気はないようなので、このままいけば対EU報復関税スタートということもあり得ます。
そうなれば、対中に加え対EUデモ貿易戦争となりかねません。
本日もトランプ大統領に関するヘッドラインに要注目です。
3)発表指標
本日はISM非製造業景況指数とADP雇用統計が発表されます。
月曜日はISM製造業景況指数の結果が予想よりも悪かったことからドル円は大きく下落しました。
米国は消費が経済を支えていることからサービス業、非製造業の結果はとても重要です。
本日発表のISM非製造業景況指数まで予想よりも悪い結果が出てくるようであれば、もう一段階の円高もあり得るかもしれません。
また、ADP雇用統計も発表されるので事らにも注目、日付変わってからはクウォールズFRB副議長の発言も予定されているのでこちらも注目です。
4)その他リスク要因
・トランプ弾劾問題
・米中貿易協議
・香港デモ
・日韓関係(GSOMIA)
・北朝鮮ミサイル問題
・英国選挙とBrexit
・イタリアはじめユーロ圏の予算案
・トルコS400ロシア製ミサイル問題
・米国による対欧州関税(報復関税)
・ブラジル・アルゼンチンに対する追加関税
◎本日のイベントスケジュール
12月4日(水曜日)
トランプ大統領訪英(4日まで)
NATO(北大西洋条約機構)首脳会議(4日まで)
09:30 AUD 豪四半期GDP
10:45 CNY 財新サービス業PMI
16:30 SEK スウェーデンサービス業PMI
17:45 EUR イタリア総合・サービス業PMI
17:50 EUR フランス総合・サービス業PMI
17:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI
18:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI
18:30 GBP 英総合・サービス業PMI
20:15 EUR ビルロワ・イタリア中銀総裁発言
22:15 USD ADP雇用統計
23:45 USD 米総合・サービス業PMI
12月5日(木曜日)
00:00 USD ISM非製造業景況指数
00:00 USD クウォールズFRB副議長発言
00:00 CAD カナダ政策金利・声明文発表
00:30 USD 原油在庫量
01:30 EUR デコス・スペイン中銀総裁発言