ユーロ圏HICP(消費者物価指数)、ECB理事会議事要旨などユーロに注目! 「3月2日の注目点とイベントスケジュール」

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2023年3月2日

ユーロ圏HICP(消費者物価指数)、ECB理事会議事要旨などユーロに注目! 「3月2日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

中国製造業・非製造業PMI、財新製造業PMIが軒並み市場予想を上回り、好不況の分岐点「50」を上回り、前回値よりも上昇したことから中国経済の回復が見えてきたことで、中国と経済のつながりの深いオセアニア通貨やユーロが上昇しました。

 

豪ドルは四半期GDPやCPI(消費者物価指数)が予想を下回ったことで上値が重い状況となっています。

 

ドイツHICP(消費者物価指数)が予想を上回り、今週発表されたスペイン・フランスのHICP(消費者物価指数)も予想を上回っていたことで、欧州の物価高が根強いとの見方からECBのターミナルレート(利上げの最終水準)が上昇するとの見方に繋がりユーロ買いが加速しています。

 

注目されていたISM製造業景況指数は市場予想を下回ったことでドル売りで反応しましたが、詳細が強弱入りまじる結果であったことでドル売りは限定的でした。

 

本日は市場予想を上回ってきている欧州のHICP(消費者物価指数)他、ECB理事会議事要旨の発表が予定されていることからユーロに注目したいと思います。

目次

◎本日の注目点

 

 

1)経済指標

 

ユーロ圏HICP(消費者物価指数)

欧州では予想よりも暖冬であったためエネルギー価格は上値が重くなっています。

エネルギー価格の上値が重くなっていることからHICP(消費者物価指数)の数字は前回値よりも低下するとの期待が高まっています。

ただ、今週に入って発表されたスペイン・フランス・ドイツなど欧州各国のHICP(消費者物価指数)は市場予想を上回る結果になっています。

注目はエネルギー価格や食料品を除いたコア指数に注目です。

コア指数が前回値よりも低下しているのか、予想よりも低下しているのかに注目です。

前回値や予想を上回ることになれば、3月以降の追加利上げ期待に繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

2)ECB理事会議事要旨

 

スペイン・フランス・ドイツのHICP(消費者物価指数)が予想を上回る結果が出てきています。

ECBのターミナルレート(利上げの最終水準)が上昇するのではないかと注目されています。

議事要旨の内容がタカ派であった場合はターミナルレート(利上げの最終水準)の上昇期待が高まり、ユーロ買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

3)要人発言

 

FRB

12月のFOMCでドットチャートからFRBのターミナルレート(利上げの最終水準)は5.1%と予想されています。

2月FOMCの利上げでFRBの金利は4.75%となっており、あと2回の利上げでターミナルレート(利上げの最終水準)に達します。

雇用統計、CPI(消費者物価指数)、製造業・サービス業・総合PMIの速報値、PCEデフレーターが予想以上の結果となり、6月利上げの可能性が50%を超えています。

今週もISM製造業景況指数・ISM非製造業景況指数などの結果を受けて、どのような発言が出てくるのか、利上げ期待が高まるのか注目しています。

 

 

 

ECB

ECBは先日の理事会で3月の0.5%利上げを示唆しており、5月以降は0.50%かもしれないし0.25%かもしれないとしています。

ターミナルレート(利上げの最終水準)は3.7%程度が予想されています。

ECB要人発言から、5月以降の利上げペースやターミナルレート(利上げの最終水準)についてどのような発言が出てくるのか注目です。

また、今週はECB理事会議事要旨が発表されます。

議事要旨からターミナルレート(利上げの最終水準)や5月以降の利上げについてのヒントを見つけたいと思います。

 

 

 

BOE

英中銀は先日の金融政策発表で「インフレがピークに達した可能性があると指摘した一方で、一段のインフレ圧力にも強い警戒感を示している」とインフレに注目しています。

雇用統計では人手不足が確認でき、予想以上の賃金上昇が確認できています。

予想以上の賃金は人件費高騰で物価高に繋がるため、CPI(消費者物価指数)は予想を上回るのかと思われましたが、結果は予想を下回りました。

CPI(消費者物価指数)の下振れを受けて英中銀要人がどのような発言をするのか注目です。

インフレ後退について発言が出てくるようであれば利上げペースが後退、逆にインフレ警戒感などの発言が出てくるようであれば利上げペースが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

日銀

先週の次期日銀総裁候補植田氏の衆議院所信聴取・質疑では、今まで通りの発言で日銀の緩和政策継続について発言。

インフレは一時的で来年には2%を下回ると発言しています。

今週も3月日銀金融政策決定会合について、4月以降の植田次期日銀総裁のもとでの金融政策についての発言に注目です。

YCC(イールドカーブ・コントロール)の調整や撤廃に関する発言、出口戦略・金融正常化について発言が出てくるようであれば、円高が進む可能性があるので注目です。

 

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

3月2日(木曜日)

 

00:00 USD ISM製造業景況指数

00:30 USD 原油在庫量

19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)

21:30 EUR ECB理事会議事要旨(2月2日分)

21:30 EUR シュナーベルECB専務理事発言

22:30 USD 米失業保険申請件数

 

 

3月3日(金曜日)

 

00:00 GBP ピルBOE主席エコノミスト

06:00 USD ウォラーFRB理事発言

10:45 CNY 財新サービス業PMI

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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