2019年12月18日
リスクオン相場でポンドは底抜けするのか!? 「12月18日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
ポンド売りが止まりません。
再度、合意なき離脱が懸念され始めました。
このことからポンドが売られ、選挙前の水準まで下落し窓埋め完了しています。
ポンド以外は楽観的なムードが流れ、リスクオン相場となっています。
株価は上昇し、日経は24,000円台にのせ、米株3指数は連日高値更新しています。
ただ、このような状況でドル円は上値が重たい状況です。
高値更新なるか、それとも反落していくのか、小動きな相場が続きます。
目次
◎本日の注目点
1)ポンド
ボリス・ジョンソン首相は議会で過半数議席を獲得したことで強気になってきています。
1月末でEUから離脱といっていますが、正確には1月末に移行期間に入り2020年末で移行期間終了をもってEUから離脱となります。
この移行期間の間にFTA(自由貿易協定)を結ぶことが出来なければ、何も協定がないまま離脱となるので合意なき離脱と変わりありません。
EUとのFTA(自由貿易協定)を結ぶのに、通常は4年や6年は当たり前にかかっています。
なので11か月でFTA(自由貿易協定)を結ぶことが出来るとは思えないので、本来は移行期間の延長ができるのですが、ボリス・ジョンソン首相はこの延長をしないことを法案としようとしています。
となると、2020年末でFTA(自由貿易協定)を結ぶことが出来ずに、合意なき離脱となる可能性が高くなるということでポンド売りが進んでいるようです。
合意なき離脱の可能性が高まってくるとなれば、ポンドは選挙前の水準どころか安値圏まで下落してもおかしくないかもしれません。
もっと言えば、以前の安値圏は合意なき離脱だけは織り込んでいなかったので、合意なき離脱を織り込み始めるとなると安値更新、ポンドの底抜けということもあり得ます。
経済指標の結果と併せてヘッドラインに要注意です。
2)カナダドル
本日はカナダドルにとって重要な2つの経済指標が発表されます。
CPI(消費者物価指数)は政策金利に大きく影響する指標で、本日の予想は前年比2.2%とBOCが想定している物価上昇率上限に近いと思われます。
予想を上回る結果が出てくると、利上げという話も出始め、カナダドル買いの追い風になるのではないかと思います。
原油価格は60ドルで、最近の高値圏で推移しています。
本日の原油在庫量発表で、原油価格は高値圏を推移できるのか、それともレンジに戻るように下落するのか注目しています。
3)ニュージードル
明日の朝、四半期GDPが発表されます。
最近堅調に推移しているニュージードルがこのまま堅調に推移していくのか、それとも失速し下落していくのか注目です。
4)トランプ弾劾
米国で3人目の弾劾大統領とされていますが、上院では共和党が半数を占めているので罷免までいく可能性は低いと思います。
ただ、話題になり、訴追案審議で追加の悪材料などが出てくれば、一瞬リスクオフに傾く可能性はあります。
また、トランプ大統領の反撃にも注意しておきたいと思います。
5)その他リスク
・トランプ弾劾下院で可決 弾劾裁判問題
・米中貿易協議第1弾署名は!? 第2弾は!?
・香港デモ
・北朝鮮ミサイル問題
・トルコS400ロシア製ミサイル問題
・米国による対欧州関税(報復関税)
・英国の合意なし離脱懸念
◎本日のイベントスケジュール
12月18日(水曜日)
米下院でトランプ弾劾訴追案審議
08:50 JPY 貿易収支
17:30 EUR ラガルドECB総裁発言
18:00 EUR ドイツIFO景況指数
18:30 GBP CPI(消費者物価指数)
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)
19:15 USD ブレイナードFRB理事発言
20:15 EUR クーレECB専務理事発言
22:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
12月19日(木曜日)
00:30 USD 原油在庫量
02:40 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁発言
06:30 NZD NZ四半期GDP
06:45 NZD NZ貿易収支