リスク要因と要人発言に注目の1週間! 「11月18日の注目点とイベントスケジュール」

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2024年11月18日

リスク要因と要人発言に注目の1週間! 「11月18日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週はパウエルFRB議長の発言から利下げ期待が後退しドル買いが進みました。

ドル円は一時156円を超え、156円台半ばまで上げ幅を広げ、7月23日以来の高値を更新しています。

 

欧州ではドイツの政権交代の可能性が高まり、政治的混乱から経済の停滞が懸念されています。

また、12月のECB理事会で大幅利下げの可能性が高まったことでユーロ売りが進んでいます。

 

今週は経済指標の結果を確認しながら要人発言の内容に注目、各国の年内金融政策の内容をうかがう展開となるのではないかと思います。

また、リスク要因として円買い介入や中東情勢やウクライナ情勢などにも注意しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)経済指標

 

カナダCPI(消費者物価指数)

カナダの物価を確認する指標で、物価が抑制されていれば追加利下げの可能性が高まります。

市場予想や前回値を下回っているのか注目です。

追加利下げの可能性が高まればカナダドル売りが進むと思います。

 

 

 

日本貿易収支

日本は貿易赤字が続いており、長期での円安要因となっています。

貿易赤字が拡大して円安要因が加速するのか、それとも貿易赤字が縮小して円安要因が減少するのか、貿易収支の結果に注目しています。

 

 

 

英CPI(消費者物価指数)

英国では物価が高止まりしており、利下げの足枷となっています。

CPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を上回るような結果となれば12月の利下げ期待は後退するのではないかと思います。

逆に市場予想を下回り、前回値よりも低下していれば追加利下げの可能性が高まり、ポンド売りが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

米失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数

失業保険申請件数はFRBが注目する雇用指標の先行指標として注目されています。

失業保険申請件数の結果が減少して強い結果となれば、雇用統計の失業率改善に繋がるのではないかとの観測からドル買いが進むと考えられます。

また、同時に発表されるフィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想を上回る結果となれば、製造業に関する景気見通しが良いと判断され利下げ期待が後退するのではないかと思います。

利下げ期待が後退すればドル買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

日本CPI(消費者物価指数)

日銀は追加利上げをするのか注目されています。

物価目標である2%を達成するのであれば追加利上げの可能性が高まります。

CPI(消費者物価指数)の結果が2%を上回っているのか、市場予想を上回っているのか、前回値を上回っているのか注目です。

 

 

 

英小売売上高

英国の景気が後退しているのか、小売売上高の結果に注目です。

小売売上高の結果が市場予想を下回るようであれば消費が低下しており、景気後退が懸念されます。

景気後退が懸念されれば利下げ期待に繋がるのではないかと思います。

 

 

 

製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

欧州の中で1・2の経済大国であるフランスとドイツ、ユーロ圏全体、英国や米国の製造業・サービス業・総合PMIの速報値が発表されます。

PMIは景気見通しの先行指標として注目されていて、結果が予想と乖離すると大きな値動きに繋がります。

今回は速報値なので予想と結果が大きく乖離する可能性が高いので注目です。

 

 

 

カナダ小売売上高

カナダ経済の状況を確認するため小売売上高の結果に注目です。

小売売上高の結果が市場予想や前回値を下回るようであれば追加利下げの可能性が高まり、カナダドル売りが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

2)リスク要因

 

円買い介入

トランプ次期大統領の政策により米国のインフレが進むのではないかとの観測から米金利が上昇、パウエルFRB議長の発言からも利下げに慎重な姿勢が示されるなど米金利上昇とドル買いが進む展開が続いています。

このことでドル円は156円を超えて、再度160円をうかがう可能性が出てきています。

大統領選挙以降で5円以上上昇しており、上昇スピードも速いのではないかと考えられます。

このまま上昇を続けるようであれば口先介入だけでなく、実弾介入の可能性も出てくるのではないかと注目しています。

口先介入のレベル感と併せて注意しておきたいと思います。

 

 

 

 

 

中東情勢・ウクライナ情勢

米国大統領選挙でトランプ次期大統領が確定したことで中東情勢やウクライナ情勢が動き始めています。

中東情勢ではイスラエル支援の動きから対立が深まるのではないかと注目されています。

またウクライナでは、ウクライナが譲歩する形で終結させようとするのではないかと注目されています。

ただ、ウクライナが譲歩する形は受け容れられないと英国や欧州は団結するのではないかと思われます。

中東情勢やウクライナ情勢が終結に向かうのか、リスクオフが進むのか注目です。

 

 

 

 

3)要人発言

 

FRB

FRBは11月FOMCで市場予想通り0.25%利下げを決定しました。

ただ、12月FOMCの追加利下げについてはデータ次第とし、追加利下げをしない可能性も残しました。

声明文では「インフレ率が持続的に2%に向かっているとの確信を強めている」との文言が削除され、記者会見では「最新のインフレ報告はひどくはなかったが予想より少し高かった」などインフレ懸念について触れられています。

直近のパウエルFRB議長の発言からもタカ派な内容が聞かれ、据え置きの可能性が出てきています。

CMEのFedWatchによると12月FOMCの据え置き確率が40%を超えており、要人発言などから据え置き・利下げのどちらに織り込んでいくのか注目です。

 

 

 

ECB

ECBは10月理事会で2会合連続で利下げを決定しました。

今後についてはデータ次第との姿勢も維持していますが、マーケットは12月の理事会での追加利下げをほぼ織り込んでいます。

12月理事会では0.5%の大幅利下げの可能性が高まっており、一部では0.75%の利下げもありうるのではないかと噂が出始めています。

また、欧州ではドイツ政権の崩壊から政治的混乱が懸念されています。

ドイツ経済の停滞が欧州経済にどこまで影響があるのか、大幅利下げになるのか発言内容に注目です。

 

 

 

BOE

英中銀は11月会合で市場予想通り8対1で利下げが決定されました。

同時に発表されたインフレーションレポートでは物価見通しが上方修正され、12月の利下げ期待は後退しています。

金利見通しでは「2024年第4四半期に4.8%、2025年第4四半期に3.7%、2026年第4四半期に3.7%、2027年第4四半期に3.6%」と予想されています。

この金利見通しを基準にどのような発言が出てくるのか注目したいと思います。

また、今週はCPI(消費者物価指数)の発表が予定されており、結果を受けての発言にも注目しておきたいと思います。

 

 

 

RBA

RBAは主要中銀の中で唯一タカ派の中銀です。

他国と同調して利下げを進める必要はないとの姿勢を示しており、利下げ時期はもう少し先なのではないかと思います。

トランプ政権2.0の主要ポストが発表される中、対中強硬姿勢派のメンバーが発表されることで中国経済に影響を与えるのではないかと中国売りが進んでいます。

中国とつながりの深い豪州経済も影響を受けるのではないかと思われます。

トランプ政権2.0に関する発言なども出てこないか注目です。

 

 

 

RBNZ

RBNZの年内理事会は11月が最後となり、次は来年2月まで理事会がありません。

そのため11月理事会でも予防的に大幅利下げを進める可能性があるのではないかと予想されています。

現在マーケットは0.5%の大幅利下げをかなり織り込んでいますが、0.75%の利下げもあるのではないかと一部予想が出始めています。

大幅利下げについて発言が出てこないか、発言内容に注目です。

 

 

 

BOC

カナダは連続利下げを決定し、先日の会合で0.5%の大幅利下げを決定しました。

12月会合の追加利下げの可能性が高いのではないかと予想されています。

また、トランプ政権2.0によりカナダと米国の貿易条件の変更、米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に含まれる6年ごとの見直し条項を利用し、協定の再交渉を行う意向を示しています。

トランプ政権2.0になることでカナダの経済見通しに変化があるのか発言に注目しておきたいと思います。

 

 

 

日銀

日銀は追加利上げに注目が集まっています。

先日の日銀金融政策決定会合は市場予想通り据え置きでしたが、その後の記者会見では12月の金融政策決定会合での利上げを匂わせるような発言が出てくるなど、植田日銀総裁のタカ派姿勢が目立ちました。

12月の会合で利上げに踏み切るのか、それとも据え置くのか、追加利上げに関する発言に注目です。

円安が進んだことで追加利上げもしやすくなるのではないかと思われます。

今週は日本のCPI(消費者物価指数)が発表されるので結果を受けてどのような発言が出てくるのか注目です。

また、18日月曜日の植田日銀総裁の発言は注目されており、発言内容によっては値が動く可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

11月18日(月曜日)

 

G20首脳会議(ブラジル・リオ)

 

10:05 JPY 植田日銀総裁発言

13:45 JPY 植田日銀総裁発言

15:30 AUD ケントRBA総裁補佐発言

17:15 EUR デギントスECB副総裁発言

22:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

 

 

11月19日(火曜日)

 

G20首脳会議(ブラジル・リオ)

 

00:00 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言

03:00 EUR ラガルドECB総裁発言

03:30 GBP グリーンBOE外部理事発言

03:30 EUR ブイチッチ・クロアチア中銀総裁発言

09:30 AUD RBA理事会議事要旨

17:30 EUR エルダーソンECB専務理事発言

19:00 GBP ベイリーBOE総裁発言

19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)

22:30 USD 米建築許可件数

22:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)

 

 

11月20日(水曜日)

 

08:50 JPY 日本貿易収支

16:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)

22:00 EUR ラガルドECB総裁発言

 

 

11月21日(木曜日)

 

00:30 USD 原油在庫量

01:00 GBP ラムズデンBOE副総裁発言

01:00 USD クックFRB理事発言

02:15 USD ボウマンFRB理事発言

03:30 EUR ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁発言

14:10 JPY 植田日銀総裁発言

17:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

18:00 EUR エスクリバ・スペイン中銀総裁発言

20:00 TRY トルコ金融政策決定会合

22:30 USD 米失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数

23:00 GBP マンBOE外部理事発言

 

 

11月22日(金曜日)

 

00:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)

00:00 USD 米中古住宅販売戸数

00:30 EUR エルダーソンECB専務理事、レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

03:00 USD 米10年債入札

06:40 USD バーFRB副議長発言

08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)

16:00 GBP 英小売売上高

17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

18:00 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言

18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

22:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁、ビルロワ・フランス中銀総裁発言

22:30 CAD カナダ小売売上高

22:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

 

 

11月23日(土曜日)

 

00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・期待インフレ率

00:45 EUR シュナーベルECB専務理事発言

03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

08:15 USD ボウマンFRB理事発言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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