2019年9月1日
レイバーデー明け、マーケット参加者が戻り、政治が本格始動! ~9月2日週の注目点とイベントスケジュール~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
8月は米中貿易戦争、トランプ大統領と中国の発言でマーケットが振り回される結果となりました。 また、夏休みということで流動性も低下していました。
今週からは、マーケット参加者が夏休みから開け流動性が戻ってきます。 また、政治も夏休みから開けて、色々なイベントが動き始めます。
米中貿易戦争だけでなく、それ以外の要因で動く可能性が出てくるので、イベントチェックが忙しくなりそうです!
目次
◎今週の注目点
1)米中貿易戦争
先週末に関税延期を申し入れるような発言が中国から出てきたことから、追加関税の延期が若干期待されていました。 ただ、延期にはならず関税はスタート!
今週は、関税がスタートしたことで出てくる影響と、米中貿易通商協議の継続に注目です。
来月10月1日から、追加の対中関税(25%課税→30%課税)も控えています。 追加関税が回避できるのか!? そのままなのか!? それとも、さらなる追加関税が発表されるのか!? 注目していきたいと思います。
2)要人発言
今週は要人発言が多数予定されています。 特に、FOMCメンバーやECB関係者に注目です。
FOMCでは利下げが予想されていますが、どれだけの反対票が入るのか!? 継続利下げなのか!? 今回だけの利下げなのか!? FRBの政策スタンスに注目が集まります。 また、今週末以降FOMC前のブラックアウト期間に入ります。 タカ派であれば、トランプ大統領の動きも気になります。
ECBでも利下げが予想されています。 9月会合で利下げはあるのか!? 緩和政策、QEの再開はあるのか!? ECBの政策スタンスも注目です!
米国・欧州・オセアニアなど利下げ・緩和姿勢になっています。 どこまで進むのか!? 緩和競争になっています。 予想以上の緩和をしたところの通貨が売られる状況になっています。 要人たちの発言で緩和姿勢を見極めることで通貨の売買に繋がっています! 要人発言には要注意です!
※追加
週末直前、7日(土曜日)01:30~ パウエルFRB議長とジョーダンSNB総裁の討論会が予定されているようです。 しかも、テーマが「経済見通しと金融政策について」です。 内容がズバリ経済と金融政策についてということで、マーケットの注目が集まると思われます。
時間的にも、ロンドン市場クローズ後の1:30~開催されます。 NY市場だけが開いている状況で、そのまま週末に入ります。 流動性が低下しているところなので内容次第では値が飛んだり、翌週に窓開けする可能性もあります。 要注意です!
3)経済指標
今週は月初めで、注目指標が集まっています。 特に注目なのはPMIです。 PMIは景気先行指標として注目が集まっています。 先々の景況感を指数化したもので、指数が悪化すると景気後退が懸念されます。 PMI指数の悪化が通過の売りに繋がります。 各国PMIに要注意です。 特に欧州のPMIは要注意です。
また、月初めの週は雇用統計も控えています。 今週は経済指標に注目です。
それ以外では、豪州・カナダで政策金利発表が予定されています。 ともに据え置きがよそされていますが、声明文で利下げが示唆されるか注目されています。
RBAはもしかしたら利下げがあるかもしれません。 利下げがなくても、声明文で追加利下げが示唆されるのではないかと思われます。 どちらもなかった場合は、豪ドル買いになる可能性が高いです。
BOCは、据え置きが予想されています。 声明文がタカ派なのかハト派なのかによって、カナダドルが買われるか売られるかが決まってくると思います。
どちらも声明文に注目が集まります。
4)レイバーデー明け
月曜日はレイバーデーで、米国・カナダが休場です。 レイバーデーが明けた火曜日からは、マーケット参加者が夏休みから戻ってきます。 急激に流動性が戻ってきます。
また、各国で議会が開催されます。 特に注目は英国議会です。 先週の報道では10月14日まで休会をエリザベス女王が承認したと伝わっています。 議会は開催してすぐに休会になるということで、開催のタイミングで不信任案を提出するのではないかと言われています。 不信任案が提出された後は、解散総選挙になるか、組閣になるのかはわかりません。 日々の英国議会の状況によってポンドが動きそうです。 要注目です。
5)リスクオフ要因
・香港デモ
香港デモが悪化しています。 警察とデモ参加者が衝突、中国からは軍が出動するのではないかと懸念されています。 第2の天安門事件になるのではないかと懸念されています。 英国・米国も絡んできて、香港・中国だけの問題ではなくなってきています。
・アルゼンチン債務不履行
アルゼンチンが債務不履行になるのではないかと懸念されています。 過去にデフォルトを繰り返していることから、今回デフォルトしたとして、どこまで影響があるかはわかりませんが、注目しておきたいと思います。
・日韓関係
日韓関係が悪化しています。 先週、日本が韓国をホワイト国から格下げしました。 韓国は竹島に議員が上陸したり、軍事演習したりしています。 日韓関係だけでなく、米韓関係まで影響しそうな雰囲気になっています。 日韓の問題からグローバルな問題にならないか注目しています。
・人民元安、ウォン安
米中貿易戦争や日韓関係の悪化で、人民元や韓国ウォンの売りが止まりません。 人民元安は、米国から通貨安誘導と非難され、米国の怒りに触れてしまいます。 中国側からしても資金流出が痛手となるため、人民元安は食い止めたいところではないかと思うのですが… 人民元の推移に注目です。 また、韓国ウォン安もアジア通貨危機の引き金にならないか、ウォン安がどこまで進むか注目です!
◎今週のイベントスケジュール
9月1日(日曜日)
対中関税第4弾スタート
中国対米報復関税スタート
ドイツ州議会選挙(ザクセン州・ブランデンブルク州)
9月2日(月曜日)
レイバーデー(米国・カナダ)休場
08:00 AUD 豪製造業PMI
10:45 CNY 財新製造業PMI
15:30 SEK スウェーデン製造業PMI
16:00 TRY トルコGDP・製造業PMI
16:50 EUR フランス製造業PMI
16:55 EUR ドイツ製造業PMI
17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI
17:30 GBP 英製造業PMI
9月3日(火曜日)
10:30 AUD 小売売上高
13:30 AUD RBA政策金利・声明文発表
15:30 CHF スイスCPI(消費者物価指数)
17:30 GBP 英建設業PMI
22:45 USD 米製造業PMI
23:00 USD ISM製造業景況指数
9月4日(水曜日)
06:00 USD ローゼングレン・ボストン連銀総裁発言
09:50 JPY 黒田日銀総裁発言
10:30 JPY 片岡日銀審議員発言
10:30 AUD 四半期GDP
10:45 CNY 財新サービス業PMI
16:45 EUR イタリア総合・サービス業PMI
16:50 EUR フランス総合・サービス業PMI
16:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI
17:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI
17:30 GBP 英サービス業PMI
18:00 EUR ユーロ圏小売売上高
20:00 EUR レーン・フィンランド中銀総裁発言
21:30 USD 貿易収支
21:30 CAD 貿易収支
22:25 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
23:00 CAD BOC政策金利・声明文発表
9月5日(木曜日)
01:30 USD ボウマンFRB理事・ブラード・セントルイス連銀総裁発言
02:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
03:00 USD ベージュブック(地区連銀経済報告書)
04:15 USD エバンス・シカゴ連銀総裁発言
10:30 AUD 貿易収支
16:00 EUR デギントスECB副総裁発言
16:30 SEK 政策金利発表
21:15 USD ADP雇用統計
22:45 USD 米総合・サービス業PMI
23:00 USD ISM非製造業景況指数
23:30 GBP テンレイロBOE外部理事発言
9月6日(金曜日)
00:00 USD 原油在庫量
00:45 CAD シェンブリBOC副総裁発言
01:00 CHF ジョーダンSNB(スイス国立銀行)総裁発言
16:30 GBP Halifax住宅価格指数
18:00 EUR ユーロ圏GDP
21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
21:30 CAD 雇用者数増減・失業率
23:00 CAD IveyPMI
9月7日(土曜日)
01:30 USD パウエルFRB議長・ジョーダンSNB総裁発言(経済見通し・金融政策について討論会)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント