2024年10月7日
中東リスクや米国物価指標に注目の1週間! 「10月7日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週は注目の雇用統計が発表され、非農業
今週は米国のCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)、ニュージーランドの金融政策などが予定されています。
週末には日本の解散総選挙が発表されるのではないかと思われます。
その他、中東のリスクにも注意しておきたいと思います。
目次
◎今週の注目点
1)金融政策
RBNZ理事会
注目度:高い
織り込み度:0.25%利下げは織り込み済み、0.5%利下げもかなり織り込んでいる
バイアス:NZドルの上値が重い
ポイント:利下げ幅と利下げの最終地点
RBNZ理事会はその他中銀と比べて理事会の日程が少なく、年内10月と11月の理事会が過ぎると次は来年2月まで理事会がありません。
そのため、事前に大幅利下げを進めるのではないかとの予想が出てきています。
0.5%の大幅利下げがあるのか、年内の利下げ幅はどうなのか、来年の利下げ幅(利下げの終了地点)などこまでなのか、声明文と併せて注目です。
大幅利下げが決定された場合はNZドル売りが進むのではないかと思います。
RBA理事会議事要旨
RBAは主要中銀の中で、日銀以外で利下げを検討していないタカ派の中銀です。
先日の理事会でも声明文ではタカ派な内容となっており、総裁も利下げは検討されなかったとしています。
議事要旨の中から利下げに関するヒントなどが出てこないか注目です。
FOMC議事要旨
FRBは9月のFOMCで利下げを決定し、利下げサイクルを開始しました。
FRBは利下げについて、予防的利下げとしています。
今後の経済や物価についてどのような見通しをしていて、どのような過程で利下げに踏み切ったのか内容に注目です。
2)経済指標
米CPI(消費者物価指数)、失業保険申請件数
米国の物価指標でCPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を上回るようであれば大幅利下げ期待は後退し、年内あと2回(0.5%)利下げを完全に織り込んでしまうのではないかと思います。
また、同時に発表される失業保険申請件数は毎週発表されるため、雇用指標の先行指標として注目されています。
先週の雇用統計がかなり強かったことから、失業保険申請件数が市場予想よりも強いものとなれば、さらに利下げ期待の後退に繋がるのではないかと思います。
英GDP
先週のベイリーBOE総裁のハト派発言で英中銀の利下げ期待が高まってきています。
英国のGDPが市場予想を下回るようであれば追加利下げ期待が進み、ポンド売りが進むのではないかと思います。
米PPI(生産者物価指数)
PPI(生産者物価指数)はCPI(消費者物価指数)の先行指標として注目されています。
PPI(生産者物価指数)は仕入れなどの価格に関する指標のため、PPI(生産者物価指数)が上昇すると仕入れ価格が上昇し、企業は仕入れ価格の上昇を商品価格に転嫁するため物価が上昇します。
逆にPPI(生産者物価指数)が低下すれば商品価格も低下し、物価が低下します。
PPI(生産者物価指数)が低下し、落ち着いてきているのか注目です。
カナダ雇用統計・失業率
カナダは主要中銀の中でも先行して利下げを進めています。
カナダと米国は経済圏が近いため、先週の米国雇用統計が強かったことからカナダ雇用統計にも期待が集まっています。
米国同様に強い結果となれば利下げ期待は後退し、カナダドルの買い戻しが進むのではないかと思います。
逆に弱い結果となれば期待ハズレとなり大きくカナダドル売りに繋がるのではないかと注目しています。
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率
米国はソフトランディング出来るのか注目されています。
FRBは予防の利下げを進めましたが、先週の雇用統計はかなり強い結果となりました。
このまま着陸しないまま景気浮上する可能性も出てきたのではないかと景況感に注目しています。
ミシガン大学消費者信頼感指数が再度上昇し始めれば、このまま景気浮上する可能性が出てきます。
ミシガン大学消費者信頼感指数の結果に注目です。
3)リスク要因
ウクライナ情勢・中東情勢
イランからイスラエルに向けて100発以上(一部では数百発との報道も)の弾道ミサイルが発射され、多くのミサイルは迎撃されたようですが、一部は着弾したようです。
イスラエルは数日以内に報復行動に出ると報じられています。
核施設への攻撃はさすがにないと思いますが、石油施設への攻撃の可能性はあると思います。
石油施設へ攻撃された場合は原油価格の上昇とともにリスクオフが進むのではないかと思います。
Bloombergの報道によると「少なくともイスラエルとヒズボラの全面戦争が始まる瀬戸際に
中東に関するヘッドラインに要注意です。
4)要人発言
次回の金融政策発表に向けて、各要人発言の内容に注目です。
先週の強い雇用統計の結果を受けて11月FOMCの大幅利下げ期待が後退し、年内あと2回(0.5%)の利下げを織り込んでいます。
一時は11月FOMCで0.5%の利下げ、年内あと3回(0.75%)の利下げを織り込みに行っていただけに、米金利は上昇しドル買いが進みました。
今週は雇用統計の結果を受けて要人発言に変化があるのか、週末にCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)が予定されており物価指標を受けて発言に変化が出てくるのか注目です。
再度、大幅利下げに前向きな発言が出てくるようであればドル売り、大幅利下げに否定的であればドルは底堅く推移するのではないかと思います。
ECBは10月の理事会で利下げがあるのか、それとも据え置きなのか、発言内容に注目です。
先日の理事会後、0.25%利下げと据え置きで発言が分かれているため、どちらの発言が優勢となってくるのか、指標結果などを受けて発言内容に変化が出てくるのか注目です。
英中銀はインフレの高止まりから利下げには慎重な姿勢を示していましたが、先週ベイリーBOE総裁が利下げに前向きなハト派発言が出てきたことでポンド売りが進みました。
まだまだ利下げ織り込みが完了していないため、ハト派発言が出てくると利下げを織り込みポンド売りが加速する可能性があるので注目です。
日銀は年内の追加利上げがあるのか、発言内容に注目です。
予想では年内追加利上げと、追加利上げは来年に持ち越しとの予想が分かれています。
年内追加利上げの期待が進めば、再度円高が進む可能性があるので注目しておきたいと思います。
◎今週のイベントスケジュール
10月7日(月曜日)
14:00 JPY 日銀地域経済報告(さくらレポート)
16:05 EUR チポローネECB専務理事発言
16:45 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
20:45 EUR エスクリバ・スペイン中銀総裁発言
23:30 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言
10月8日(火曜日)
02:00 USD ボウマンFRB理事発言
02:50 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
07:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
07:30 USD ムサレム・セントルイス連銀総裁発言
08:30 AUD Westpac消費者信頼感指数
09:30 AUD RBA理事会議事要旨
16:00 USD クーグラーFRB理事発言
21:30 USD 米貿易収支
21:30 CAD カナダ貿易収支
10月9日(水曜日)
01:45 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
02:00 USD 米3年債入札
02:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言
05:00 USD コリンズ・ボストン連銀総裁発言
08:30 USD ジェファーソンFRB副議長発言
10:00 NZD RBNZ理事会
21:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
22:15 USD ローガン・ダラス連銀総裁発言
23:30 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言
23:30 USD 原油在庫量
10月10日(木曜日)
01:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
01:15 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
02:00 USD 米10年債入札
03:00 USD FOMC議事要旨(9月18日分)
06:00 USD コリンズ・ボストン連銀総裁発言
07:00 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言
21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)、失業保険申請件数
22:15 USD クックFRB理事発言
10月11日(金曜日)
00:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
02:00 USD 米30年債入札
02:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言
15:00 GBP 英GDP
21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率
23:45 USD ローガン・ダラス連銀総裁発言
10月12日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
02:10 USD ボウマンFRB理事発言