主要中銀の要人発言に注目! 「2月6日週の注目点とイベントスケジュール」

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2023年2月6日

主要中銀の要人発言に注目! 「2月6日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週はFOMC・ECB理事会・英中銀と主要中銀の政策が発表されました。

米英欧の中銀は利上げの停止の可能性を示唆する展開となりました。

利上げの停止の可能性からドル・ユーロ・ポンドの売りが進み、相対的に円が買われる展開となりました。

 

ただ、その後発表された雇用統計やISM非製造業景況指数が予想を大きく上回る結果となり、ドル買いが進みました。

週明けウェリントン市場で日銀人事に関する報道から円安が進み、ドル円は一時132円後半まで上昇しています。

 

今週は要人発言が多数予定されており、金融政策発表後の要人発言から今後の政策見通しを確認したいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)RBA理事会

 

注目度:高い

織り込み度:0.25%利上げをほとんど織り込み済み

バイアス:特になし

ポイント:次回の利上げについてと政策スタンス

 

市場では3.35%への0.25%利上げをほぼ織り込んでいます。

注目は、次回以降の利上げについてです。

豪4大銀行は現時点でRBAのターミナルレート(利上げの最終水準)について「3.35-3.85%」と予想しており、4銀行とも5月までに豪利上げ局面は終了、早ければ年内にも利下げ局面へと移行すると予想しています。

仮にターミナルレート(利上げの最終水準)が3.35%であれば、今回の利上げで利上げ終了となるのではないかと思います。

RBAは前回までの声明文で「(政策金利の見通しについて)あらかじめ決まった道筋はない」と繰り返し述べており、今回も明確なヒントはないかもしれませんが、利上げ終了となれば豪ドルが売られる可能性があるので注目です。

 

 

 

2)経済指標

 

カナダ雇用統計

カナダ中銀は先日の声明文で「経済が見通し通りに進展するようなら、これまでの累積的な利上げ効果を見極めるため、政策金利を現在の水準で維持すると予想する」と表明しており、雇用統計の結果に注目です。

 

 

 

ミシガン大学消費者信頼感指数・期待インフレ率

先週のISM非製造業景況指数が予想を大幅に上回ったことでドル買いが加速しています。

ミシガン大学消費者信頼感指数が予想を上回ると、さらにドル買いが加速するのではないかと注目しています。

また、期待インフレ率が予想を上まわる結果となれば、さらにドル買いが進むのではないかともいます。

 

 

 

 

3)要人発言

 

FRB

先日のFOMCでパウエルFRB議長は少なくても今後2回利上げする見通しを示したほか、現段階での年内利下げを否定するなど、印象としてはタカ派姿勢でしたが、「ディスインフレのプロセスが始まった」と発言したことで利上げ停止の期待感が高まりドル売りが進みました。

その後発表された雇用統計やISM非製造業景況指数が予想を上回る結果だったことでドル買いが進んでいます。

今週はFRBの要人発言が多数予定されており、今後の利上げについてどのように考えているのか?

FRBが何に注目しているのか?

発言内容と、発言内容に対してマーケットがどのように反応するのか注目です。

 

 

 

ECB

ECBは先日の理事会で、3月の理事会でも0.5%利上げすると示唆しています。

ただ、その後はデータ次第としマーケットは利上げ停止を意識する展開となっています。

発言から3月以降の利上げに対して、どのような発言が出てくるのか注目です。

利上げ停止の可能性について発言が出てくるようであればユーロ売り、さらなる追加利上げの可能性が出てくるようであればユーロ買いが進むのではないかと思っています。

 

 

 

BOE

英中銀は先日の金融政策発表で0.5%利上げを発表しましたが、声明文や記者会見がハト派と受け止められポンド売りが進んでいます。

9名のMPCメンバーのうち、2名が据え置きを投じています。

要人発言からハト派のメンバーが増えないか注目です。

次回据え置き票が増えるようであればポンド売りが加速するのではないかと思います。

また、北アイルランドを巡る問題に関する発言にも注意しておきたいと思います。

 

 

 

4)リスク要因

 

日銀人事

黒田日銀総裁の後任として、政府が雨宮日銀副総裁に打診したとの報道を受けて、週明けのマーケットは円安でギャップアップしてスタートしています。

その後官房長官など政府関係者から相次いで打診報道について否定する発言を出しています。

クロス円は否定発言で上値を重くしていますが、今後も日銀の人事についての観測報道でクロス円が動く展開が続きそうです。

また、2月10日には人事について発表するとの報道もあったことから、週末10日に注目しておきたいと思います。

 

 

 

米国リスク

2月7日にバイデン大統領による一般教書演説が予定されています。

注目はウクライナに関する発言、中国に対する発言、債務上限に関する発言です。

特に債務上限に注目しています。

債務上限問題は毎度のことで、ギリギリになれば問題なく引き上げられると思いますが、もし債務上限がきて政府機関の停止となればドル売りが進む可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

2月6日(月曜日)

 

17:15 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

17:40 GBP マンBOE外部理事発言

 

 

2月7日(火曜日)

 

バイデン大統領・一般教書演説

 

00:00 CAD カナダIveyPMI

02:00 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

03:00 EUR ラガルドECB総裁発言

09:30 AUD 豪貿易収支

12:30 AUD RBA理事会・金融政策発表

18:00 GBP ラムズデンBOE副総裁発言

22:30 CAD カナダ貿易収支

22:30 USD 米貿易収支

 

 

2月8日(水曜日)

 

00:00 GBP カンリフBOE副総裁発言

02:00 EUR シュナーベルECB専務理事発言

02:00 USD パウエルFRB議長発言

02:30 CAD マックレムBOC総裁発言

03:00 USD 米3年債入札

04:00 USD バーFRB副議長発言

18:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言

23:15 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

 

 

2月9日(木曜日)

 

00:00 USD バーFRB副議長発言

00:30 USD 原油在庫量

03:00 USD 米10年債入札

03:45 USD ウォラーFRB理事発言

16:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)

18:45 GBP ベイリーBOE総裁発言

22:30 USD 米失業保険申請件数

 

 

2月10日(金曜日)

 

03:00 USD 米30年債入札

03:00 EUR デギントスECB副総裁発言

09:30 AUD RBA四半期金融政策報告

10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)

16:00 GBP 英GDP

22:30 CAD カナダ雇用統計・失業率

23:00 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

23:00 EUR シュナーベルECB専務理事発言

 

 

2月11日(土曜日)

 

00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

02:30 USD ウォラーFRB理事発言

03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

04:00 USD 米月次財政収支

06:00 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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