債務上限問題と月末月初の経済指標に注目の1週間! 「5月29日週の注目点とイベントスケジュール」

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2023年5月29日

債務上限問題と月末月初の経済指標に注目の1週間! 「5月29日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

 

週末の間にバイデン大統領とマッカーシー下院議長の間で債務上限に関する協議が行われ、一旦合意したと報じられています。

31日には下院議会で採決される予定となっていますが、それまでにバイデン大統領とマッカーシー下院議長が民主党・共和党それぞれの下院議員をまとめることができるのかに注目です。

 

今週は債務上限に関する状況を確認しながら、月末月初の経済指標を確認していく展開となるのではないかと思っています。

目次

◎今週の注目点

 

 

1)経済指標

 

豪CPI(消費者物価指数)

豪CPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を上回るようであれば、6月RBA理事会での追加利上げの可能性が出てくるのではないかと注目しています。

現在は6月RBA理事会では据え置きが予想されています。

RBAが注目しているCPI(消費者物価指数)の結果次第で追加利上げの可能性が高まれば豪ドル買いにつながるのではないかと思っています。

 

 

 

フランス・ドイツHICP(消費者物価指数)

ECBはあと2回の利上げを予想されています。

ECBは物価高を抑制するために利上げを進めています。

HICP(消費者物価指数)の速報値が市場予想を上回る結果となれば追加利上げの可能性が高まり、市場予想を下回るようであれば利上げ期待が後退しユーロが売られるのではないかと思っています。

 

 

 

カナダGDP

カナダ中銀は利上げを停止しており、注目は年内の利下げの可能性に集まっています。

経済指標であるGDPが市場予想を下回るようであれば、年内利下げの可能性が高まりカナダドル売りが進むのではないかと思っています。

 

 

 

JOLT求人件数

米国の求人情報であるJOLT求人件数は労働市場の分析データの1つとして注目されています。

米国では人手不足を要因として人件費が高騰、物価高のの要因となっています。

労働市場がどの程度逼迫しているのか、市場予想を上回るのか下回るのか、結果に注目です。

 

 

 

ユーロ圏HICP(消費者物価指数)

ECBはあと2回の利上げを予想されています。

ECBは物価高を抑制するために利上げを進めています。

HICP(消費者物価指数)の速報値が市場予想を上回る結果となれば追加利上げの可能性が高まり、市場予想を下回るようであれば利上げ期待が後退しユーロが売られるのではないかと思っています。

 

 

 

ADP雇用統計

米国のインフレ要因の1つに人手不足があるため、雇用統計に注目が集まっています。

週末のNFP雇用統計の前哨戦としてADP雇用統計の結果に注目です。

どの程度市場予想を上回る雇用者数が出てくるのか、それとも予想を下回る結果になるのか注目です。

 

 

 

ISM製造業景況指数

FRBによるハイペースの引き締めに加えて金融不安などから米国経済の後退が懸念されています。

景気の先行指標であるISM製造業景況指数に注目が集まっています。

金融不安に関する景気後退不安はサービス業よりも製造業に大きく影響するのではかと思っています。

そのため、どこまでISM製造業景況指数が弱くなっているのか注目です。

 

 

 

NFP雇用統計・失業率・平均時給

物価上昇の要因の1つである人件費の高騰を確認するために平均時給が市場予想を下回るか、前回値と比べて低下しているのかに注目しています。

雇用者数と失業率よりも平均賃金に注目し、その上で失業率が悪化しているのかに注目したいと思います。

平均時給や失業率が悪化していた場合、年内利下げ期待が進み金利低下・ドル安が進むのではないかと思います。

金利と併せて注目しておきたいと思います。

 

 

 

2)リスク要因

 

注目しているリスク要因は米債務上限問題と銀行信用不安の2点です。

 

債務上限問題に関してイエレン財務長官は、政府資金の枯渇期限が6月1日にから6月5日に変更すると言及。

このまま政府の借金の上限額である債務上限を引き上げなければ政府資金は枯渇し、債権の償還・利払いが出来なくなりデフォルトとなってしまいます。

また、一部の政府機関が閉鎖となり米国経済に大きく影響が出てしまいます。

米格付け会社のフィッチは米国債「AAA」から格下げの可能性があるとしています。

このようなリスク回避のため協議を進めてきていましたが、バイデン大統領(民主党)とマッカーシー下院議長(共和党)の間で一旦の合意となりました。

ただ、民主党の一部では歳出削減に反対する議員もおり、バイデン大統領が説得することができるのか注目。

共和党下院議員の強硬派にも、現状の歳出削減では納得いかない議員もおり、マッカーシー下院議長が共和党下院議員をまとめることができるのか注目です。

バイデン大統領とマッカーシー下院議長の間で合意ができたとしても、民主党・共和党それぞれの下院議員を取りまとめることができなければ債務上限の引き上げに関する法案が成立・承認されず、結果的にデフォルトや政府機関の閉鎖に繋がるので要注意です。

 

銀行信用不安に関しては、SVB破綻から始まり銀行の資金流出が続き連鎖破綻に繋がっています。

イエレン財務長官は銀行幹部らに「一連の銀行破綻を受け一段の銀行合併が必要になる可能性がある」と警告したとの報道もあり、次の銀行破綻や合併が発表されるのではないかと注目が集まっています。

銀行からの資金流出、銀行への規制強化、破綻や合併など銀行に関するヘッドラインが出てこないか注目です。

 

 

 

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

5月29日(月曜日)

 

スイス、ノルウェー(聖霊降臨祭翌日の月曜日)、英国(スプリング・バンク・ホリデー)、米国(メモリアルデー)、休場

 

 

5月30日(火曜日)

 

15:00 SEK スウェーデン四半期GDP

16:00 CHF スイス四半期GDP

23:00 USD 米消費者信頼感指数

 

 

5月31日(水曜日)

 

08:00 AUD ロウRBA総裁発言(議会証言)

10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI

10:30 AUD 豪CPI(消費者物価指数)

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)・GDP(確報値)

16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率

17:30 EUR ビスコ・イタリア中銀総裁発言

21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)

21:30 CAD カナダGDP

21:50 USD コリンズ・ボストン連銀総裁、ボウマンFRB理事発言

22:15 GBP マンBOE外部理事発言

23:00 USD JOLT求人件数

 

 

6月1日(木曜日)

 

01:30 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言

03:00 USD ベージュブック(米地区連銀経済報告)

10:45 CNY 財新製造業PMI

16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)

20:30 EUR ECB理事会議事要旨

21:15 USD ADP雇用統計

21:30 USD 失業保険申請件数

22:45 USD 米製造業PMI(改定値)

23:00 USD ISM製造業景況指数

 

 

6月2日(金曜日)

 

00:00 USD 原油在庫量

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

 

 

6月4日(日曜日)

 

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国による「OPECプラス」閣僚級会合

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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