2023年9月7日
円高けん制発言はじめ要人発言に注目! 「9月7日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日はカナダ中銀が金融政策を発表し、市場予想通り据え置きとなりました。
声明文もほぼ予想通りとなり、大きな値動きにはつながりませんでした。
同時刻に発表されたISM非製造業景況指数は市場予想を上回り、米国市場の強い景況感が確認され米金利は上昇、ドル買いが進みました。
また、ドル円は147円後半まで上昇したことで口先介入が出始めています。
神田財務官から円安牽制発言が出てきたことで、一時円売りが進む場面がありました。
ただ、発言のレベル感としては下から2番目か3番目なので、今後レベル感が高まっていかないか注目です。
本日は大きなイベントも少ないので、各国の要人発言に注目したいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
米失業保険申請件数
先週の雇用指標は軒並み市場予想を下回り、米国労働市場の緩みが確認できる結果となっています。
労働市場の緩みは人件費の低下に繋がり、賃金インフレの低下から米国のインフレ低下に繋がるのではないかと注目されています。
労働市場の確認のため、毎週発表される失業保険申請件数は速報性の高い指標として注目されています。
2)要人発言
今週は要人発言が多数予定されており、金融政策のヒントを探す展開となるのではないかと思います。
特に、米国と欧州は金融政策発表を控えてブラックアウト期間に突入する前なので、FOMC・ECB理事会のヒント探しになるのではないかと思います。
FRB
9月FOMCは据え置きが予想されています。
先週の雇用指標などから11月FOMCの追加利上げの可能性も後退しています。
そんな中で9月FOMCではドットチャートに注目が集まっています。
年内の追加利上げに加えて、来年の利下げの可能性にも注目が集まっています。
9月FOMCに向けて、金利見通しなどに繋がる発言が出てこないか注目です。
ECB
ECB理事会を来週に控えて、追加利上げの可能性と年内の利上げ回数に注目が集まっています。
9月ECB理事会では追加利上げが予想されていますが、ECBの利上げは9月で終了になるのではないかとの予想も出てきています。
要人発言からターミナルレート(利上げの最終水準)について、どのような発言があるのか注目です。
BOE
英国は主要国の中で最も高いインフレで、追加利上げの回数もあと2~3回あるのではないかと予想されています。
追加利上げ、景気見通し、インフレ見通しについて、どのような発言があるのか注目です。
また、景気を優先させるのか、インフレを優先させるのかにも注目しておきたいと思います。
日銀
原油高などを受けて輸入物価の上昇から貿易収支の悪化が懸念され、その結果円安圧力が強くなるのではないかと予想されています。
このまま円安が継続すると、円買い警戒水準に突入することになります。
すぐに介入になるかはわかりませんが、実弾介入の前に口先介入があると思うので、発言内容の介入警戒レベルには注意しておきたいと思います。
以下、去年の口先介入時のものです。
◎本日のイベントスケジュール
9月7日(木曜日)
10:30 JPY 中川日銀審議員発言
10:30 AUD 豪建築許可件数、貿易収支
12:10 AUD ロウRBA総裁発言
16:00 EUR ウンシュ・ベルギー中銀総裁発言
16:30 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁、クノット・オランダ中銀総裁発言
17:30 EUR エルダーソンECB専務理事発言
18:00 EUR ユーロ圏GDP(改定値)
18:30 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
21:00 MXN メキシコCPI(消費者物価指数)
21:30 USD 米失業保険申請件数
21:30 CAD カナダ建築許可件数
23:00 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言
23:00 CAD カナダIveyPMI
9月8日(金曜日)
00:00 USD 原油在庫量
02:55 CAD マックレムBOC総裁発言
04:30 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
04:45 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
05:55 USD ボウマンFRB理事発言
08:05 USD ローガン・ダラス連銀総裁発言
08:50 JPY 日4~6月期GDP(改定値)