2020年3月15日
各国の金融政策と財政政策は経済の下支え出来るのか!? 「3月16日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週は記録的な株価下落、世界的に10年に1度の相場になっています。
どこまでCOVID-19(新型コロナウイルス)の影響が続くのか、先が見通せない状況が続いています。
悪いことが起こっても、最悪の状況が見えれば織り込んで終わりなのですが、最悪の状況が見えてこない、終わりが見えてこないことが不安心理を高めています。
週末トランプ大統領の演説で株価反発上昇したものの、来週はどのようになるのかは全く見えてこない状況です。
目次
◎今週の注目点
1)COVID-19(新型コロナウイルス)の影響
今週もCOVID-19(新型コロナウイルス)vs各国の対応策、どちらに軍配が上がるのか注目です。
米国は週末に非常事態宣言を発表。
学生ローン金利の免除や石油の大規模購入・戦略備蓄を拡大などの政策を発表、除外していた英国とアイルランドの渡航も禁止しました。
その他にも4兆6千億円相当の既存資金が利用可能に、全病院に緊急対応センターを設置、中小企業へ8千億円相当の融資資金など対応策を発表しています。
スペインも非常事態宣言、スペインも非常事態宣言、欧米を中心に警戒感が広がっています。
このまま、今週も非常事態宣言が広がっていくようならリスクオフが進んでいくと思われます。
各国要人の間でも感染を疑われる人が出てきています。
今週も感染地域や感染者が広がっていくようであれば、外交イベントや経済活動は中止、世界的に経済は停滞していきます。
これを補えるような経済対策を打ち出すことが出来るのか、もしくはCOVID-19(新型コロナウイルス)を抑えることが出来るような対応策が出てくるか、対応する薬が出来るかするまではリスクオフが続いていくと思います。
2)政策金利
今週は、FOMC・日銀・スイス中銀・トルコ中銀から政策金利が発表されます。
FOMC
FOMCは3日に緊急会合を開き、0.5%の緊急利下げを実施しました。
ただ、株式市場の反応は薄く株価下落は続いています。
市場は追加利下げを期待しています。
FedWatchでは、今週の利下げ予想1%利下げを80%織り込むところまで来ています。
今回のFOMCでは0.75%の利下げになるのか、1%の利下げになるのか大幅利下げは間違いないと思われます。
利下げ以外にも追加緩和、QEの再開などあるのか注目しています。
すでに米連邦準備理事会(FRB) は「長期国債の買い入れを開始」 「600億ドルの国債の買い入れを開始」 「短期金融市場にも5000億ドルを注入」を発表しています。
これもQEになるのではないかと思っていますが、この辺りの見解も気になります。
日銀
日銀の発表はFOMC発表後になります。
FOMCの発表を受けて、日銀がどの様に動くのか注目です。
同じマイナス金利を導入しているECBは金利据え置き、緩和策の拡大で対応しています。
日銀は緩和策の拡大をするにしても、もともと用意されてた緩和策も使いきれていない状況なので、YCC(イールドカーブコントロール)などシステム変更するのかなどが注目になってくると思われます。
スイス中銀
スイス中銀もマイナス金利を導入している国で、マイナス幅は主要国で最大でした。
ただ、先日のECB理事会でECBが-0.5%まで迫ってきています。
ユーロ/スイスフランは1.0550フランまで下落、フラン高が進んでいます。
スイス中銀はマイナス幅を拡大させるのか、どのような対応をしてくるのか注目です。
トルコ中銀
トルコ中銀は経済対策のため利下げしたいエルドアン大統領と、通貨安防衛のため利上げしたいと思っているトルコ中銀の間で駆け引きが続いていました。
ただ、COVID-19(新型コロナウイルス)の影響で各国が利下げをしていく中で、トルコ中銀がどのような対応をとるのか注目です。
3)経済指標
世界的にリスクオフの流れが強く、COVID-19(新型コロナウイルス)関連のヘッドラインと株価などに相場が反応しています。
なかなか経済指標に反応しづらい状況です。
ただ、ネガティブな内容には過敏に反応すると思われます。
その上で注目しているものは、米小売売上高・カナダCPI(消費者物価指数)・カナダ小売売上高・NZ四半期GDP・豪雇用者数増減・失業率です。
NZ以外は、すでに利下げを発表しています。
どこまでCOVID-19(新型コロナウイルス)の影響が出ているのか注目です。
4)株価
先週は株価が記録的な下落、毎日が1000ドルオーバーの上昇下落を続けています。
ネガティブな内容が出てくると大きく下落、記録的な下落幅を記録しながら下落を続けています。
今週もネガティブな内容が出てくれば、さらなる下落を続けていくと思われます。
上記で書いたように、各国の対応が株価下落を止めることが出来るのか、株価の動きに注目です。
ちなみに、15日(日曜日)の段階でダウ平均は金曜終値から-1000ドル超となっています。
週明けは窓開け必須ではないかと思います。
◎今週のイベントスケジュール
3月16日(月曜日)
ユーロ圏財務相会合
G7緊急首脳会合(ビデオ会談)
11:00 CNY 中国鉱工業生産
19:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)
3月17日(火曜日)
09:30 AUD RBA議事要旨
18:30 GBP 英国失業率・平均賃金
19:00 EUR ドイツZEW景況感指数
19:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数
21:30 USD 米小売売上高
3月18日(水曜日)
06:45 NZD NZ経常収支
08:50 JPY 日貿易収支
10:00 AUD エリスRBA総裁補佐発言
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)
21:30 USD 米建築許可件数
21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
23:30 USD 原油在庫量
3月19日(木曜日)
03:00 USD FOMC政策金利・声明文発表
03:30 USD パウエルFRB議長記者会見
06:45 NZD NZ四半期GDP
08:30 JPY 全国CPI(消費者物価指数)
09:30 AUD 豪雇用者数増減・失業率
12:00前後 JPY 日銀金融政策決定会合・政策金利・声明文発表
15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見
17:30 CHF スイス中銀(SNB)政策金利・声明文発表
20:00 TRY トルコ政策金利発表
21:30 USD フィラデルフィア連銀製造業景況指数
21:30 CAD カナダ新築住宅価格指数
3月20日(金曜日)
21:30 CAD カナダ小売売上高
23:00 USD 米中古住宅販売戸数
3月21日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
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