2019年5月28日
多数の地政学リスクに注目が集まる! ~5月28日の注目点とイベントスケジュール~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は、英国・米国が休場だったため、閑散とした相場でした。 欧州議会選挙というビックイベントが過ぎたこともあり、小動きでした。
日米首脳会談も、何とか問題先送りに成功。 本日、帰国するトランプ大統領が、何事も起こさないことを期待します。
欧州議会選挙後のユーロ圏は、各国敗戦処理が続いています。 ユーロ圏では、リスク要因が多数出てきています。 米・英マーケットがどのように消化していくか気になります。
目次
◎本日の注目点
1)欧州議会
昨日、欧州議会選挙が終了、各国の主要政党は惨敗しています。 全般的に、予想通り欧州懐疑派が躍進しています。 この結果を受けて、各国混乱が予想されます。 ギリシャでは解散総選挙の前倒しが発表されています。 フランスでは、マクロン大統領の支持率が低下したことで、再度イエローベスト運動(デモ活動)が再開するのではないかと懸念されています。
欧州議会では、議会要人ポストの後任人事に注目が集まっています。 また、欧州議会はイタリア予算について、制裁金の可能性を指摘しています。 再度、イタリア予算で揉めそうな気がします。
2)地政学リスク
米中問題は、お互いに駆け引きが続いています。 ボルトン大統領補佐官が台湾の高官と会談する予定と公表、中国側はこれに対し反発しています。 中国側の米国債売却や、レアアースの出荷停止など切り札を使ってくるのではないかと懸念されています。
また、米国とイランの関係も気になります。 米国はサウジに対し、武器の提供売却しています。 また、空母リンカーンや戦略爆撃機を配備しています。 イラクの米大使館近くに着弾した砲弾は、イランが関与していると判断している模様。 米国はイランに対して、制裁を厳しくしていく方向性です。 これに対し、イランは真っ向から反発しています。 いつ、武力衝突になってもおかしくない状況だと思います。
トルコでは、リラ安に歯止めがかからず、預金準備率の引き上げに動いています。 市場流動性低下と、段々と後がなくなってきています。 トルコリラの売り圧力に負けた時が、トルコショックになるのではないかと懸念されています。
3)英国・Brexit党
英国では、伝統的2大政党が大敗。 Brexit党が大躍進、第1党となっています。 ただ、今回の選挙は、欧州議会選挙なので英国議会は今まで通りです。
ただ、そんな中、メイ首相は辞任。 後任の首相を決めることになります。 保守党党首を入れ替えることで、新首相とするようです。 欧州議会選挙では、Brexit党が多数の票を集め、第1党となったのに対し、大惨敗した保守党が、このまま新首相が選出され、合意なき離脱とするのはおかしいのではないかとする意見が出てきています。
メイ首相の後任人事に手を挙げる人が、誰が出てきて、どのような離脱案を持っているのか、解散総選挙や2度目の国民投票があるのか、注目です。
◎本日のイベントスケジュール
5月28日(火曜日)
トランプ大統領が国賓として来日
臨時EUサミット
14:45 CHF スイスGDP
15:00 EUR Gfkドイツ消費者信頼感指数
16:30 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
18:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数
21:00 HUF ハンガリー政策金利発表
22:00 USD 住宅価格指数
23:00 USD 消費者信頼感指数
5月29日(水曜日)
02:00 USD 5年債入札
06:00 NZD RBNZ金融安定報告書
08:00 NZD オアRBNZ総裁発言
09:00 JPY 黒田日銀総裁発言
10:00 NZD オアRBNZ総裁発言