大統領選挙に加え、英中銀やFOMCなど金融政策に注目の1週間! 「11月4日週の注目点とイベントスケジュール」

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2024年11月5日

大統領選挙に加え、英中銀やFOMCなど金融政策に注目の1週間! 「11月4日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週末は雇用統計で弱い結果が出てきましたが、今週に大統領選挙やFOMCを控えて動きづらい展開となりドル円の下値は限定的でした。

 

昨日は週末の間にトランプ候補の支持率が低下したことで、トランプ候補の勝利を織り込んで買われていたドルが売り戻され、週明けの為替市場はドル売り方向で窓開けスタートとなりました。

その後は大統領選挙を控えて方向感に乏しい展開が続きました。

 

今週最大の注目イベントは大統領選挙です。

大統領選挙の結果は米国経済だけでなく、ウクライナ情勢や中東情勢、中国や欧州、オセアニアなど世界的に影響を与える可能性があるので世界が注目しています。

その他にも週後半には英中銀やFOMCなど金融政策発表も控えており、大きく動く可能性の高い1週間になるのではないかと思います。

結果次第では、年末に向けてのトレンドが出来る可能性があるのではないかと注目しています。

目次

◎今週の注目点

 

1)リスク要因

 

大統領選挙

5日(火曜日)、日本時間では6日早朝から午前にかけて米国大統領選挙の投開票が予定されています。

トランプ候補とハリス候補、どちらが勝つのか予想は拮抗している状況です。

また、上下両院議会選挙も同時に開催されていて、上下両院ともに共和党が過半数を獲得できるのか注目されています。

今回、トランプ候補が勝利し、上下両院ともに共和党が過半数を獲得した場合は減税や大規模な財政出動によるインフレ懸念から利下げの後退、米金利の上昇によるドル買いが進むのではないかと思っています。

その他に関税の引き上げやウクライナへの支援停止などのリスク要因にも注目です。

 

 

 

首相指名選挙

先日の解散総選挙で大幅に議席を減らし、自公連立与党は過半数割れまで議席数を減らしました。

このことで、来週予定されている首相指名選挙に向けて連立交渉や、首相指名の投票交渉のため与野党の駆け引きが行われるのではないかと思います。

減税・基礎控除額の引き上げなどが注目されており、今後の駆け引きからどのような内容が出てくるのか注目です。

 

 

 

中東・ウクライナ情勢

中東ではイランとイスラエルの報復攻撃が懸念されています。

いつ攻撃が過激化し、中東戦争に反転しないか注意しておきたいと思います。

ウクライナ情勢では米国大統領選挙の状況に注目されています。

トランプ大統領が誕生した場合にはウクライナ支援が停止する可能性があり、中東・ウクライナリスクが高まるのではないかと注目しています。

 

 

 

2)金融政策

 

RBA理事会

注目度:やや高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:特になし

ポイント:来年の利下げ開始時期

 

先日発表された四半期CPI(消費者物価指数)は市場予想を下回る結果が出てくるなど、インフレは落ち着き始めています。

ただ、RBAの利下げ予想は来年前半となっています。

今回の声明文などから来年の利下げ開始時期についてヒントが出てくるのか注目です。

ヒントがなかったとしても前回よりもハト派に寄った内容になっているのかに注目です。

 

 

 

英中銀

注目度:高い

織り込み度:0.25%利下げを織り込み済み

バイアス:ポンドの上値重い

ポイント:インフレ見通しと追加利下げの可能性

 

前回9月の会合後、ベイリーBOE総裁の発言から追加利下げの可能性が高まりました。

その後発表されたCPI(消費者物価指数)も低下しており、今回の利下げが織り込み済みとなっています。

ポイントは12月の会合でも追加利下げの可能性があるのか、来年の利下げ回数、同時に発表されるインフレーションレポートで景気と物価見通しが下方修正されているのかです。

今後の物価や景気の見通しが下方修正されれば利下げ期待が高まり、12月の追加利下げの可能性も高まるのではないかと思います。

ただ、懸念点として先日発表された予算案で、過去30年間で最大規模となる年間400億ポンドの増税計画が明らかになり、インフレ率の上昇が懸念され政策金利が高止まりする可能性があります。

物価見通しに予算案などが考慮されているのかにも注目しておきたいと思います。

 

 

 

FOMC

注目度:かなり高い

織り込み度:0.25%の追加利下げを織り込み済み

バイアス:ドル買い

ポイント:追加利下げの可能性と来年の利下げ見通し

 

想定以上の経済の強さや大統領選後のインフレ率の上昇の可能性から利下げ期待は後退するのではないかと注目されています。

12月のFOMCで追加利下げについてや、来年の利下げ回数などについて声明文や記者会見で触れられるのかに注目です。

マーケットは利下げを織り込みすぎており、利下げ期待の後退とともにドル買いが進んでいます。

さらに利下げ期待が後退するようなタカ派な内容が出てくるようであれば、さらにドル買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

3)経済指標

 

ISM非製造業景況指数

米国は消費大国でサービス業が重要視されます。

サービス業の景況感を確認するためISM非製造業景況指数の結果に注目しています。

「50」を好不況の分岐点として、上回れば景気改善期待が高く、下回れば景気後退が懸念される状況となります。

ISM非製造業景況指数が市場予想、前回値よりも上回る数字が出てくれば利下げ期待が後退し、ドル買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

NZ雇用統計・失業率

RBNZは利下げサイクルに入っており、11月の理事会では大幅利下げが予想されています。

雇用状況が弱ければ大幅利下げの可能性が高まり、NZドル売りが進むのではないかと注目しています。

 

 

米失業保険申請件数、四半期労働コスト(速報値)

インフレの落ち着きが見通されている状況で、FRBは政策判断を雇用指標に重きを置いています。

失業保険申請件数や労働コストなど、雇用指標が悪化すれば利下げ期待が高まり、雇用指標が強ければ利下げ期待の後退に繋がるのではないかと注目しています。

雇用指標に注目が集まっているだけに、結果次第で大きな値動きに繋がる可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

 

 

カナダ雇用統計・失業率

カナダ中銀は利下げを進めており、雇用市場の悪化が確認されれば追加利下げ期待が進むのではないかと思われます。

利下げ期待が進めばカナダドル売りが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

米国は強い経済のまま進むのではないか、ソフトランディングではなくノーランディングになるのではないかと注目されています。

今後の景況感を確認するため、ミシガン大学消費者信頼感指数の結果が市場予想・前回値と比べて上回るのかどうかに注目です。

また、同時に発表される期待インフレ率に注目です。

強い経済などから期待インフレ率が上方修正されているのではないか、上方修正されれば利下げ期待が後退しドル買いが進むのではないかと思います。

 

 

 

4)要人発言

 

FRB

FRBは今週にFOMCを控えてブラックアウト期間に突入しており、金融政策に関する発言は出てこないと思います。

注目しておきたいのはFEDウォッチャーのWSJ記者ニック・ティミラオス氏のポスト(ツイート)です。

事前情報が出てこないか注目です。

また、FOMC後は12月FOMCへのヒントが出てこないかにも注目です。

 

 

 

ECB

ECBは10月理事会で2会合連続で利下げを決定しました。

今後についてはデータ次第との姿勢も維持していますが、マーケットは12月の理事会での追加利下げをほぼ織り込んでいます。

12月理事会で大幅追加利下げの可能性があるのか、利下げに否定的な意見が出てくるのか、ECBメンバーの発言内容に注目です。

 

 

 

BOE

英中銀は今週の会合で利下げが決定されると予想されています。

会合後に利下げについての賛否、12月の追加利下げについてのヒントに関する発言が出てこないか注目です。

マーケットは12月の会合でも追加利下げがあるのではないかと織り込みが進んでいるため、利下げに否定的な発言が出てくるとポンド売りが進むのではないかと思います。

また、インフレーションレポートの内容、物価や景気の見通しについての発言にも注目しておきたいと思います。

 

 

 

RBA

RBAは主要中銀の中で唯一タカ派の中銀です。

他国と同調して利下げを進める必要はないとの姿勢を示しており、利下げ時期はもう少し先なのではないかと思います。

雇用指標も強い結果であったことからタカ派姿勢が続く可能性が高いと思われます。

今週はRBA理事会が予定されています。

理事会後にどのような発言が出てくるのか注目です。

 

 

 

RBNZ

RBNZは先日の理事会で0.5%の大幅利下げを決定しました。

RBNZの年内理事会は11月が最後となり、次は来年2月まで理事会がありません。

そのため11月理事会でも予防的に大幅利下げを進める可能性があるのではないかと予想されています。

現在マーケットは0.5%の大幅利下げをかなり織り込んでいますが、0.75%の利下げもあるのではないかと一部予想が出始めています。

大幅利下げについて発言が出てこないか、発言内容に注目です。

 

 

 

BOC

カナダは連続利下げを決定し、今週の会合では0.5%の大幅利下げを決定しました。

12月会合の追加利下げの可能性について発言が出てくるのか注目です。

 

 

 

日銀

日銀は追加利上げに注目が集まっています。

先日の日銀金融政策決定会合は市場予想通り据え置きでしたが、その後の記者会見では12月の金融政策決定会合での利上げを匂わせるような発言が出てくるなど、植田日銀総裁のタカ派姿勢が目立ちました。

12月の会合で利上げに踏み切るのか、それとも据え置くのか、追加利上げに関する発言に注目です。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

11月4日(月曜日)

 

東京市場休場(文化の日)

 

17:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)

17:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)

18:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)

19:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

22:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

22:30 EUR エルダーソンECB専務理事発言

 

 

11月5日(火曜日)

 

東京証券取引所の立会内取引終了時刻が15時30分まで延伸スタート

米大統領選(投開票は日本時間6日午前)

 

03:00 USD 米3年債入札

05:00 NZD RBNZ金融安定報告書

07:00 NZD オアRBNZ総裁発言

12:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表

15:45 CHF スイス失業率

22:30 USD 米貿易収支

22:30 CAD カナダ貿易収支

23:30 EUR ラガルドECB総裁発言

23:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)

 

 

11月6日(水曜日)

 

米大統領選(投開票は日本時間6日午前)

 

00:00 USD ISM非製造業景況指数

03:00 USD 米10年債入札

03:30 EUR シュナーベルECB専務理事発言

06:45 NZD NZ雇用統計・失業率

08:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨

17:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)

17:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)

18:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)

20:00 EUR エスクリバ・スペイン中銀総裁発言

23:00 EUR ラガルドECB総裁発言

23:30 EUR デギントスECB副総裁発言

 

 

11月7日(木曜日)

 

00:30 USD 原油在庫量

02:25 CAD ロジャースBOC副総裁発言

03:00 USD 米30年債入札

16:00 SEK スウェーデンCPI(消費者物価指数)

16:35 EUR ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁発言

17:10 EUR シュナーベルECB専務理事発言

17:30 SEK スウェーデン政策金利発表

21:00 EUR エスクリバ・スペイン中銀総裁発言

21:00 GBP 英中銀政策金利・声明文・MPC投票配分・インフレーションレポート発表

21:30 GBP ベイリーBOE総裁発言(記者会見)

22:30 USD 米失業保険申請件数、四半期労働コスト(速報値)

22:30 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

 

 

11月8日(金曜日)

 

00:15 GBP ベイリーBOE総裁発言

04:00 USD FOMC・政策金利・声明文発表

04:30 USD パウエルFRB議長発言(記者会見)

21:15 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

22:30 CAD カナダ雇用統計・失業率

 

 

11月9日(土曜日)

 

00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

01:00 USD ボウマンFRB理事発言

03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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