2019年6月6日
本日ECB理事会開催の3つの注目点! ~6月6日の注目点とイベントスケジュール~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は、大幅な予想下振れだったADP雇用統計で、ドル円は急降下! その後のISM非製造業景況指数が予想を上回ったことと、パウエルFRB議長の「適切に対処」という発言が、利下げと受け止められることで株価が堅調だったこと、ベージュブック(地区連銀経済報告)で経済は緩やかに拡大となったことなどを受け、下落したドル円は昨日高値更新するまで戻しました。
ただ、NY市場クローズ後に、フィッチとムーディーズが格下げと見通し変更したことや、米国とメキシコの協議が合意ならずと報じられたことで、またリスクオフの円買いとなっています。
目次
◎本日の注目点
1)ECB理事会
本日はECB理事会、政策金利発表です。 今回の政策金利は据え置きが予想されています。 注目は以下の3点だと思います。 ドル安の流れが出来つつある中で、ユーロが堅調となれば、ユーロドルの上昇トレンドが出来るのではないかと注目しています。
・フォワードガイダンス
今回、変更はないと思われます。 ただ、最近の世界的緩和ムードや、米中貿易戦争などを受けて、フォワードガイダンスの変更の可能性はあるので注意しておきたいと思います。
・「TLTRO」(貸出条件付き長期資金供給オペ)
詳細について、触れられるか!? 特に、条件について触れられているか注目です。
・スタッフ予想
今回は、四半期ごとに発表されるスタッフ予想(経済見通し)が出てきます。 前回の見通しと比べ、下方修正があるのか!? それとも維持されるのか!? 注目です。
2)対中・対メキシコ関税
今朝、メキシコと米国の交渉は合意となりませんでした。 メキシコ側は、まだ、本気ではないように思え、協議に楽観視しているようです。 また、米国内の高官は、メキシコへの関税は反対しているようですが、トランプ大統領は本気のようです。 10日には関税を課すといっているので、関税が本格的になってきたときの株価に要注意です。
また、対中関係も悪化したままです。 中国は人民元の切り下げなど対応しているようですが、この先どのような対応に出てくるのか注目です。 マーケットでは、レアアースの出荷停止が噂され、先物市場は値が上がってきています。 米国はレアアースを、備蓄するようにしていると言われていますが、どのくらい影響するのか注目です。
3)要人発言
本日は、カーニーBOE総裁の発言や、ECB理事会後のドラギ総裁の記者会見、ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言など、注目度の高い要人発言が予定されています。
また、トランプ大統領は、今日から訪欧です。 欧州で、どのような嵐を起こすのか注目しています。 欧州は現在、欧州懐疑派が躍進してきている状況です。 この懐疑派とトランプ大統領の組み合わせは、何かやらかしそうな気がします。 また、トランプ大統領の大好きな関税、欧州に対しては自動車関税を判断延期している状況です。 急遽、関税を課すなんてことを言い出さないとも限りません。 トランプ大統領の発言も要注意です。
また、各国の欧州懐疑派のつなぎ役には、トランプ大統領の元戦略官だったスティーブ・バノン氏がいます。 来年の大統領選で再選を目指すトランプ大統領と、元戦略官のスティーブ・バノン氏が会うかどうかわかりませんが、どうしても気になってしまします。 トランプ大統領の動向に注目です。
◎本日のイベントスケジュール
6月6日(木曜日)
トランプ大統領訪欧
10:30 AUD 貿易収支
17:25 JPY 黒田日銀総裁発言
18:00 EUR ユーロ圏GDP
18:00 GBP カーニーBOE総裁発言
20:45 EUR ECB理事会・政策金利発表
21:30 EUR ドラギECB総裁発言
21:30 USD 貿易収支
21:30 CAD 貿易収支
21:40 USD カプラン・ダラス連銀総裁発言
23:00 CAD Ivey購買部協会指数
6月7日(金曜日)
メイ首相辞任予定
02:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
10:30 AUD 住宅ローン比率