2021年1月17日
材料豊富な1週間、ドル安は終了するのか!? 「1月18日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週はパウエルFRB議長の発言やバイデン次期大統領による次期予算(追加経済対策案)の発表が注目されていました。
パウエルFRB議長の発言では、再度FRBによる緩和姿勢が発表されましたがドル安はあまり進まない状況となりました。
バイデン次期大統領による追加経済対策案に関しては、事前に漏れ聞こえていた内容と変わらず、発言後は材料出尽くしで株価は下落しています。
今週は政策金利や指標の発表などが相次ぎ、材料豊富な1週間となりそうです。
目次
◎今週の注目点
1)政策金利
カナダ政策金利
今回は据え置きが予想されています。
注目は声明文やマックレム総裁の発言で、カナダ経済の見通しがどのようになっているのか!?
今後のカナダ中銀のスタンスはどうなっているのか!?
緩和的なのか!?
などに注目です。
原油価格が上昇してきているにも関わらず、最近のカナダドルは上値が重い状況です。
政策発表を起点にカナダドルが動き出すのか!?
原油価格を追いかけるようにカナダドルが買われるのか⁉
原油価格上昇以外にカナダドルを重くしている要因が表に出てくるのか!?
にも注目しておきたいと思います。
ECB理事会
今回の理事会で政策変更はないと思いますが、理事の政策スタンスに注目です。
前回のECB理事会ではハト派(追加緩和の拡大)とタカ派(緩和に消極的)で分かれていました。
ECBも日銀同様に、残された手段は少ないと思われ、理事の意見がまとまらなくなってきた場合、ECBが今後どのように動くのか注目です。
また、EUでは英国が離脱した経済をどのように見ているのか!?
イタリアやオランダ、エストニア、ドイツなど政治不安などリスク要因をどのように見ているのかにも注目です。
トルコ政策金利
前回・前々回と利上げを実施したことでトルコリラは堅調に推移していましたが、先日エルドアン大統領の「利下げをすることでインフレは低下する」という持論が再開。
利下げ圧力が再開したのではないかと、トルコリラは下落しています。
今回の政策金利発表で利下げが出てくるのではないか注目です。
利下げが発表されるようなことがあれば、前回安値を更新する可能性があるのではないかと注目しています。
日銀金融政策決定会合
日銀は毎度のこと現状維持、政策の検証・見直しといったところではないかと思います。
政策発表でマーケットが反応することはないと思いますが、コロナ禍の状況で日銀が経済をどのように見通しているか、声明文や記者会見に注目です。
また、ETF買いで日銀が大株主になっていること、このままのペースで買い続けるかにも注目です。
2)経済指標
製造業・サービス業・総合PMI
今週は最近注目の製造業・サービス業・総合PMI速報値が、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国で発表されます。
最近の経済指標の中でも、製造業・サービス業・総合PMIはマーケットへの影響が大きい指標です。
特に速報値は予想と結果が乖離しやすく、指標発表による値動きが大きくなる傾向が高いです。
金曜日は立て続けに発表されるので、製造業・サービス業・総合PMIの発表に要注目です。
CPI(消費者物価指数)
今週は欧州や英国、カナダやニュージーランドでCPIが発表されます。
以前ほど動かなくなったとはいえ、政策判断の1つである経済指標です。
予想と結果が乖離した場合はマーケットへの影響が出てくると思われます。
特にニュージーランドは四半期に一度しか発表されないので要注目です。
豪雇用統計
豪州は失業率を重視しています。
今週は豪州で雇用者数と失業率が発表されるので、特に失業率に注目しておきたいと思います。
コロナで悪化した失業率が順調に低下してくるのか、予想を上回る結果を出すことが出来るのか、失業率を受けて豪ドルがどのような動きをするのか注目です。
3)ドル安終了?
金利の上昇と米ドル買いがチラホラと見え始め、今までのドル安トレンドの終了が見えてきたように思えます。
ジョージア州の議会選挙でブルーウェーブが確定したことで、追加の経済対策案やインフラ投資の拡大期待から米金利の上昇が始まっています。
今週も米金利とドル買いが出てくるのか!?
ドル安が進む状況が出てくるのか!?
トレンドの転換点になるのか注目です。
4)EU政治不安
EUでは英国との離脱が完了したとはいえ、まだまだ離脱に関連する協議は続いています。
そんな中、イタリアでは連立与党から少数政党が抜ける可能性が噂され、政治不安が出てきています。
もともと政権が安定しないイタリアなので、いつ解散総選挙となってもおかしくないと注視しています。
また、オランダやエストニアでも辞任・辞職が表明されており、EU内で政治不安が高まってきています。
今までEUを引っ張ってきたメルケル首相が引退を表明しており、次期リーダーが不在の中での政治不安は、ユーロの重しとなるのではないかと思います。
今までドル安トレンドで相対的にユーロが買われてきましたが、ドル安トレンドが終了しユーロが売られやすい状況ではないかと思います。
その上、ECB関係者からはユーロ高懸念発言が出てきていることもユーロの重しとなっていると思います。
今まで変われてきたユーロが政治不安からユーロ売りに転じるのではないかと注目しています。
5)大統領就任式
今週、米国では大統領就任式が予定されています。
トランプ大統領は欠席すると表明していることから、どのような就任式になるか注目しています。
また、米国では今でもトランプ支持者と非支持者で分断しています。
トランプ支持者と非支持者が対立しないか、デモや暴徒が出てこないかにも注目したいと思います。
◎今週のイベントスケジュール
1月18日(月曜日)
ユーロ圏財務相会合
米国休場(キング牧師誕生日)
11:00 CNY 中国GDP・鉱工業生産
18:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)
22:15 CAD カナダ住宅着工件数
22:30 BOE ベイリーBOE総裁発言
1月19日(火曜日)
EU財務相理事会
イエレン次期財務長官の承認公聴会
16:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)
19:00 EUR ドイツZEW景気期待指数
19:00 EUR ユーロ圏ZEW景況指数
1月20日(水曜日)
バイデン次期大統領就任式
03:00 GBP ホールデンBOE主席エコノミスト発言
08:30 AUD 豪Westpac消費者信頼感指数
16:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)
22:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
1月21日(木曜日)
00:00 CAD カナダ政策金利発表
02:00 USD ベイリーBOE総裁発言
09:30 AUD 豪雇用者数増減・失業率
12:00前後 JPY 日銀金融政策決定会合
15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見
20:00 TRY トルコ政策金利発表
21:45 EUR ECB理事会・政策金利発表
22:30 EUR ラガルドECB総裁記者会見
22:30 USD 建築許可件数・新規失業保険申請件数
1月22日(金曜日)
00:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)
06:45 NZD NZ四半期CPI(消費者物価指数)
09:30 AUD 豪小売売上高
16:00 GBP 英小売売上高
17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
22:30 CAD カナダ小売売上高
23:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
1月23日(土曜日)
00:00 USD 米中古住宅販売戸数
01:00 USD 原油在庫量
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
岡ちゃんマンおススメ分析ツール
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