2023年4月24日
植田日銀総裁のもと初の日銀金融政策決定会合に注目! 「4月24日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週発表された米製造業・サービス業・総合PMIの速報値は市場予想を上回る結果となり、特に製造業は好不況の分岐点を上回る結果となっています。
FedWatchの予想では5月FOMCの利上げ確率が9割となっています。
今週は米PCEデフレーターが発表されますが、5月3日にFOMCを控えてブラックアウト期間に入っており、FOMCメンバーの反応は確認できません。
指標の結果と金利から方向感を確認したいと思います。
また、今週は注目の植田日銀総裁就任後初の日銀金融政策決定会合が開催されます。
どのような内容が出てくるのかに注目しています。
目次
◎今週の注目点
1)金融政策
日銀金融政策決定会合
注目度:高い
織り込み度:現状維持を織り込み済み
バイアス:特になし
ポイント:記者会見と展望レポート
植田日銀総裁のもとで初めての日銀金融政策決定会合です。
植田日銀総裁は就任の記者会見で現状の金融政策は適切、マイナス金利・YCC(イールドカーブ・コントロール)の変更の必要ないと表明しており、今回の金融政策決定会合は現状維持となると思います。
今回は同時に発表される展望レポートに注目しています。
展望レポートで今後の物価見通しで、物価目標2%を下回る見通しが出てくるのではないかと思います。
展望レポートの結果を受けて金融政策決定会合後の記者会見で、就任の記者会見で話した内容との違いが出てくるのか注目です。
2)経済指標
豪四半期CPI(消費者物価指数)
RBAは先日発表した議事要旨で、4月の理事会で利上げを検討したとしています。
物価高が高止まりしているようであれば、5月の理事会で追加利上げ、利上げの再開の可能性も出てくるのではないかと思います。
お隣NZの四半期CPI(消費者物価指数)は市場予想を大きく下回る結果が出てきており、豪CPI(消費者物価指数)も市場予想を下回る結果が出てくるようであれば、5月の理事会でも据え置きの可能性が出てきます。
今回のCPI(消費者物価指数)の結果で5月の理事会の動きに大きく影響するのではないかと注目しています。
米GDP(速報値)・失業保険申請件数
今回のGDPは1∼3月期の速報値です。
FRBによるハイペースの利上げを進めてきた上での米経済がどこまで堅調なのかGDPの結果に注目です。
FRBの利上げは5月FOMCで終了との見方が強いですが、米経済が弱いとなると年内利下げの期待感が高まるのではないかと思います。
また、米国の物価高の要因として人手不足による賃金インフレがありあます。
労働市場の状況確認のため、失業保険申請件数に注目です。
フランスGDP(速報値)・HICP(消費者物価指数)(速報値)
欧州では米国よりもインフレが高止まりしています。
ECBも利上げを続けており欧州の経済状況にどこまで影響が出てきているのかGDPの結果に注目です。
また、物価高が続くようであれば追加の利上げも出てくるので、HICP(消費者物価指数)の結果にも注目です。
ドイツGDP(速報値)・HICP(消費者物価指数)(速報値)
欧州では米国よりもインフレが高止まりしています。
ECBも利上げを続けており欧州の経済状況にどこまで影響が出てきているのかGDPの結果に注目です。
また、物価高が続くようであれば追加の利上げも出てくるので、HICP(消費者物価指数)の結果にも注目です。
特にドイツは欧州の中でも最大の経済規模なので、ドイツの結果には注目です。
PCEデフレーター
来週にFOMCを控えてFRBが重要視している物価指標です。
先日発表されたCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)が市場予想を下回り、インフレの鈍化が見えてきています。
今回のPCEデフレーターも市場予想を下回り、インフレ鈍化に繋がるのではないかと注目されています。
3)その他要因
英政治不安
先週末、パワハラ疑惑でラーブ英副首相兼法相が辞任を表明しました。
ラーブ氏はスナク英首相の盟友としてスナク政権を支えてきただけに、ラーブ英副首相が辞任で政権を抜けるのは大きな痛手となるのではないかと思います。
また、法相がパワハラという痛手もあると思います。
今週は英国の経済指標など材料がない事から、ラーブ英副首相が抜けたことによる政治不安がどこまで広がるのかでポンドが大きく動くのではないかと注目しています。
月末要因・季節要因
今週は月末週なので、月末要因としての実需の動きに注目、仲値やロンドンFIX、マーケットオープンやクローズ付近の動きに注目です。
また、日本は週末からGWに入ります。
GW前の日本企業などのレパトリによる円高など、実需の動きも気になります。
あと、何かあるかわかりませんが、GWなど日本勢がいないときの東京市場で薄商いの中でクラッシュする可能性にも注意しておきたいと思います。
◎今週のイベントスケジュール
4月24日(月曜日)
17:00 EUR ドイツIFO景況指数
17:30 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
18:00 EUR パネッタECB専務理事発言
4月25日(火曜日)
豪州・NZ市場休場
18:00 GBP ブロードベントBOE副総裁
23:00 USD 米新築住宅販売戸数・消費者信頼感指数
4月26日(水曜日)
02:00 USD 米2年債入札
07:45 NZD NZ貿易収支
10:30 AUD 豪四半期CPI(消費者物価指数)
15:00 EUR ドイツGfk消費者信頼感指数
21:00 EUR デギントスECB副総裁発言
21:30 USD 米耐久財受注
23:30 USD 原油在庫量
4月27日(木曜日)
02:00 USD 米5年債入札
20:00 TRY トルコ政策金利発表
21:30 USD 米GDP(速報値)・失業保険申請件数
23:00 USD 米中古住宅販売保留
4月28日(金曜日)
02:00 USD 米7年債入札
10:30 AUD 豪PPI(生産者物価指数)
12:00前後 JPY 日銀金融政策決定会合・展望レポート
14:30 EUR フランスGDP(速報値)
15:30 JPY 植田日銀総裁記者会見
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)
16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率
17:00 EUR ドイツGDP(速報値)
21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)
21:30 USD PCEデフレーター
21:30 CAD カナダGDP
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・期待インフレ率
4月29日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント