2021年12月5日
様子見ムードorリスクオフの1週間! 「12月6日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週は新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」によるリスクオフによって振り回される1週間でした。
マーケットはリスクオフが進み、円高・資源国通貨安が進んでいます。
また、パウエルFRB議長から物価上昇は一過性ではないことを認める発言が出てきたことで、テーパリングの加速・利上げの前倒し期待が高くなっています。
その事でドル買いが進み、12月FOMCのテーパリングの加速議論に注目が集まる展開となっています。
今週は来週にFOMCやECB理事会、英中銀政策発表などを控えて、ブラックアウト期間に入っていることから要人発言は少なくなっています。
来週の政策発表に向けて様子見ムードが強い1週間になる可能性があります。
マーケットの材料としてはリスク要因に集まるのではないかと考えています。
目次
◎今週の注目点
1)政策金利発表
RBA理事会
RBA理事会は据え置き予想で、注目は声明文です。
豪州でも新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」が発見されており、感染拡大が懸念されています。
感染拡大による経済停滞の影響がどこまで出てくると考えているのか、また、それを踏まえてRBAの今後の政策スタンスに注目です。
リスクオフが進み、資源価格が低下している状況で売りが進んでいる豪ドルが、RBA理事会の発表でさらに売りが進むのか注目です。
カナダ中銀
カナダ中銀は据え置きが予想されていて、注目は声明文です。
カナダ中銀はテーパリングを完了し、利上げ時期に注目が集まっています。
米国ではテーパリングの加速、利上げ時期の前倒し期待が高まっていて、カナダ中銀の政策判断にも影響が出るのではないかと注目されています。
カナダ中銀の声明文で、来年の利上げ時期に関するヒントが出てこないか注目です。
2)リスク要因
新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」
先週は新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」によるリスクオフに振り回される1週間でした。
世界的にオミクロン株の感染者が発見され、感染拡大が懸念され、既存のワクチン効果や、オミクロン株に対応するワクチンの開発・供給に関する情報でリスクオフが進んだり後退しています。
リスク要因は織り込んでしまえば材料視されなくなってしまうことから、オミクロン株に関する新たな悪材料がいつまで出てくるのかに注目しています。
今週もオミクロン株に関するヘッドラインに注目していきたいと思います。
ロシア・ベラルーシ
ロシアのウクライナ進攻について米国や欧州は批判しています。
バイデン大統領は7日にプーチン大統領と会談予定されていることから、米ロ関係に注目です。
また、欧州はロシアからの天然ガス供給用のパイプライン、ノルドストリーム2の認可作業を一時停止しています。
欧州では天然ガス不足問題があることから、ロシアに対する制裁を優先するのか、それとも天然ガス・経済を優勢んするのか注目です。
また、ベラルーシとも欧州は対立しており、ロシアからのパイプライン遮断を人質にされています。
ロシアやベラルーシと欧州の対立にも注意しておきたいと思います。
ポーランド
ポーランドとEUは司法に関する見解で対立しており、ポーランド内でEUに対する不満が溜まってきています。
その事から、ポーランドもEUから離脱するべきだとの声が強くなってきています。
ポーランドの離脱なんてことが実現するようなことになってくると欧州のリスクにつながるのではないかと注目しています。
EUと英国の対立
北アイルランド(英国領)とアイルランド(EU加盟国)の国境や貿易に関する協定の改定について英国とEUが対立しています。
また、英国とフランスの間では漁業権について対立しています。
北アイルランド議定書の改定や英仏漁業権問題を含め、英国の離脱協定には協議中の問題が多数あり、一つの期限としてクリスマスが挙げられています。
クリスマスまでに協議がまとまらない場合は、離脱協定の破棄となり合意なき離脱の可能性も出てきます。
そうなると、大きなリスクオフ要因となることから、英欧の協議の進行具合には注意しておきたいと思います。
中国リスク
中国恒大集団の債務償還・利払いに関して、期日が迫っています。
もともと11月に支払うべきだったものが、支払いできず30日間の猶予期間に入っていました。
その30日の猶予期間の期日を迎えることから、期日までに支払いが出来なかった場合はデフォルトとなります。
中国の不動産バブルの崩壊によるマーケットの影響がどこまで広がるのか注目です。
トルコリラ
トルコは先週、2回の為替介入を行っています。
ただ、トルコリラの水準は最安値更新を続けています。
今週も為替介入を続ける可能性がありますが、トルコの外貨準備高(為替介入の原資)は少なく、為替介入には限界があります。
限界を迎えたときにリラ安が進み、暴落するのか?
それとも政策金利の利上げに踏み切るのか注目です。
リラ暴落してトルコのデフォルトに繋がるのかにも注目です。
◎今週のイベントスケジュール
12月6日(月曜日)
ユーロ圏財務相会合
18:30 GBP 英建設業PMI
20:30 GBP ブロードベントBOE副総裁発言
12月7日(火曜日)
12:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表
19:00 EUR ドイツZEW景況感指数
19:00 EUR ユーロ圏7∼9月期GDP(改定値)・ZEW景況感指数
22:30 USD 米貿易収支
22:30 CAD カナダ貿易収支
12月8日(水曜日)
00:00 CAD カナダIveyPMI
08:50 JPY 日本7∼9月期GDP(改定値)
12月9日(木曜日)
00:00 CAD カナダ中銀金融政策・声明文発表
00:30 USD 原油在庫量
03:00 USD 米10年債入札
07:00 AUD ロウRBA総裁発言
10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)
22:30 USD 失業保険申請件数
12月10日(金曜日)
03:00 USD 米30年債入札
16:00 GBP 英月次GDP
16:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)
22:30 USD 米CPI(消費者物価指数)
12月11日(土曜日)
G7外相会合
00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
岡ちゃんマンおススメ分析ツール
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