2022年9月13日
注目の米CPI(消費者物価指数)発表! 「9月13日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は週末のドイツ連銀総裁の発言をキッカケにユーロ買いが進み、ストップを巻き込みながら上昇しました。
ユーロ円は一時145.70円まで上昇しています。
本日は注目の米CPI(消費者物価指数)が発表されます。
米ドルの方向性が決まる可能性があるので注目しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
米CPI(消費者物価指数)
8月米CPI(消費者物価指数)の市場予想は前年比+8.1%(前回値+8.5%)と、6月の+9.1%をピークにインフレの鈍化が見えてきています。
8月の結果が予想を下回るようであればインフレピークアウトが好感され米株買い、FRBの引き締め後退観測によるドル売りに繋がるのではないかと思っています。
8月の結果が予想を上回り、しかも前回値を上回るようであればFRBの引き締めは加速するのではないかとの観測に繋がり、米株下落、ドル買いに繋がるのではないかと思っています。
今回の結果が発表されても、FRBはブラックアウト期間に入っていることから結果を受けての要人発言は出てこないので、FRBの引き締め観測は2年債や10年債の動きで確認したいと思います。
英雇用統計
英国も物価高が問題となっているので注目は平均賃金です。
英国はEUから離脱したことで欧州からの出稼ぎがいなくなり人手不足が進み、人件費が高騰しています。
今回発表の雇用統計で、どこまで人手不足が進んでいるのか、平均賃金がどこまで上昇しているのか注目です。
予想以上の平均賃金が出てきた場合は、翌日のCPI(消費者物価指数)も上振れする可能性があるのではないかと思っています。
2)リスク要因
円安
先週、円安が進みドル円は一時145円手前まで上昇しました。
円安が進むことで日銀総裁や政府からは円安けん制発言が出てきています。
主要国の中で日本だけが緩和政策を続けているので円安圧力は継続すると思います。
円安が進みドル円高値を更新するのか、円安が加速した場合は日銀による単独介入があるのか注意しておきたいと思います。
単独介入はかなりハードルが高く難しい、米国はドル高を好感しているので協調介入はないと思っています。
ロシアリスク
ロシア産の原油や天然ガス価格の上限設定に対しての報復として、欧州への天然ガス供給パイプライン「ノルドストリーム1」を停止させています。
タービンがあればすぐにでも再開させると言っていますが、報復なので長期に亘り停止させる可能性があります。
長期に亘り停止となった場合は欧州のエネルギー問題に繋がり、欧州経済に大きな影響するのではないかと思います。
中国リスク
中国はコロナと台湾の2つのリスクを抱えています。
ゼロコロナ政策によるロックダウンが中国経済の後退懸念に繋がっています。
ロックダウンの拡大や延期となれば、さらに景気後退させる懸念に繋がります。
中国経済は欧州やオセアニア影響するので要注意です。
また、米国議員が続々と台湾訪問し、カナダでも台湾訪問の話が出ており、台湾を巡る中国リスクが高まっています。
軍事行動に出てきた場合、不測の事態に繋がらないとも言い切れません。
台湾を巡る中国の動きにも要注意です。
英国政治リスク
英国ではエリザベス女王が亡くなり、王位継承や葬儀でバタバタしています。
首相もトラス英首相に代わったばかりで不透明な状況となっています。
トラス英首相はインフレ対策で減税などを進めると発言しており、現状で減税などを行うとインフレが加速する可能性があります。
また、英中銀の責務の変更などについても発言しています。
トラス英首相がどのような政策をとるのか、政策次第ではポンドが大きく動く可能性があるので注意しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
9月13日(火曜日)
09:30 AUD 豪Westpac消費者信頼感指数
15:00 GBP 英雇用者数・失業率・平均賃金
15:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)
16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)(改定値)
18:00 EUR ドイツZEW景況感指数
18:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数
21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)
9月14日(水曜日)
02:00 USD 米30年債入札