目が離せない3つの地点、米中・欧州・トルコ 「5月11日週の注目点とイベントスケジュール」

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2020年5月10日

目が離せない3つの地点、米中・欧州・トルコ 「5月11日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は米雇用統計で驚きの数字が出てきました。

4月米非農業部門雇用者数変化 -2050.0万人(予想 -2200.0万人)

4月米失業率 14.7%(予想 16.0%)

戦後最悪の数字という事。

 

ただ、予想を下回ったことから株価は上昇しています。

 

本当に予想を下回ったからだろうか...

金融政策で大規模緩和していることから、緩和マネーが株式市場に流れ込んでいるから経済状況とはかけ離れて上昇しているのではないかと思います。

 

今週もGDPなど発表がありますが、同様のことが起こる可能性はあるので気を付けておきたいと思います。

 

 

目次

◎今週の注目点

 

1)米中関係

 

コロナウィルス発生源、コロナウィルスの感染拡大の責任は中国にあると、米国は中国批判を続けています。

この中国批判は、豪州や英国などにも広がってきています。

当然、中国は反発しており、中国批判はトランプ大統領の選挙次第だなどと、トランプ批判を中国側は発言しています。

 

今週も米中の批判合戦は続いていくと思われ、発言だけで納まるのか、それとも制裁や関税など行動に移すのかに注目です。

制裁や関税などの行動に移った場合は、リスクオフが進む可能性があるので要注意です。

 

 

 

2)ユーロ圏

 

ドイツvsECBの関係からユーロ安が進んでいます。

ECBの政策に批判を突き付けたのが、ECB創設国の一つドイツであること、EU最大の経済大国のドイツであることが問題です。

多分やらないと思いますが、ドイツがECBの決定に異論を唱え、ECBの決定に逆らって独自の動きをするようになってしまうと、EU・ECBとしてのシステム崩壊に繋がります。

 

今のところドイツは批判を突き付けただけで、問題提起したくらいの感じだと思われます。

これ以上、この問題が拡大していかないように、ECBが対応できるのか注目です。

 

また、欧州各国で経済指標が続々発表され、景気後退が明らかになってきています。

現状の政策で回復できるのか、コロナによる経済再開がいつになるのか注目です。

 

 

 

3)各国GDP

 

今週は英国や欧州でGDP(1~3月期)速報値が出てきます。

欧州では3月ころから、本格的に外出規制など経済活動が停止しています。

どのような数字が出てくるのか注目です。

 

想定以上に悪い結果が出てきた場合、4~6月期のGDP予想にも影響すると思われ、追加の経済対策など対応が問われる結果となるのではないかと思います。

上記で書いたように、欧州では緩和政策を巡ってドイツとECBが争っているため、火に油を注ぐ形にならないか注目です。

 

 

 

4)トルコ

 

先日よりトルコがキナ臭くなってきています。

トルコの外貨準備が少なくなってきたことで、支払いに困るのではないかという懸念からトルコリラが売られています。

トルコリラが売られ、リラ安になっていることで支払額が増えていることもネガティブ材料です。

外貨準備が少なくなった場合の救済策として、米国とスワップ協定を結ぶのですが、トルコはロシアからミサイルシステムS400を購入したことで米国との関係が悪化しており、スワップ協定が結べていません。

このようなことからリラ安が加速しています。

 

また、トルコ銀行当局はBNPパリバ、UBS、シティなど3行にトルコリラの取引を中止しました。

このことからインターバンク市場でのトルコリラは流動性が低下して、スプレッドは拡大しているようです。

日本国内では、OANDAが新規の注文を停止し、楽天証券は取引停止お可能性を考慮するよう注意喚起が出ました。

Longポジションの多いトルコリラが、決済連鎖に繋がるとリラ急落につながると思われるので要注意です。

 

 

 

5)新興国通貨危機

 

トルコで起こっていることはその他新興国にも当てはまります。

韓国でもガイが準備は激減しており、すでに米国と通貨スワップ協定を結び使用しています。

メキシコやブラジル、南アなども通貨安が進んでいます。

 

通貨安が進むと、債務が膨らんでいくのでデフォルトの可能性が高まり、連鎖的に新興国通貨が倒れていく可能性があります。

通貨安に要注目です。

 

 

 

通貨安が債務増加につながる例

 

100ドルを借りている場合

 

1ドル100円の場合:100ドル×100円=1万円の返済

1ドル125円の場合:100ドル×125円=1万2500円の返済

 

このように、通貨安が起こると債務は変わっていなくても返済額が増える

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

5月11日(月曜日)

 

08:50 JPY 日銀金融政策決定会合における主な意見(4月27日分)

16:00 TRY トルコ四半期失業率

 

 

5月12日(火曜日)

 

10:30 AUD NAB企業信頼感指数

10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)

15:00 NOK ノルウェーGDP

21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)

22:00 USD ブラード・セントルイス連銀総裁発言

23:00 USD クウォールズFRB副議長・ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言

 

 

5月13日(水曜日)

 

03:00 USD 米月次財政収支

06:00 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言

09:30 AUD Westpac消費者信頼感指数

11:00 NZD RBNZ政策金利・声明文発表

15:00 GBP 英GDP(1~3月期)(速報値)

16:00 TRY トルコ経常収支

23:30 USD 原油在庫量

 

 

5月14日(木曜日)

 

10:30 AUD 豪雇用者数増減・失業率

15:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)

16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)

16:00 TRY トルコ小売売上高

19:30 GBP ベイリーBOE総裁発言

21:30 USD 新規失業保険申請件数

 

 

5月15日(金曜日)

 

00:15 CAD ポロズBOC総裁発言

03:00 MXN メキシコ政策金利発表

07:30 NZD NZ製造業PMI

11:00 CNY 中国鉱工業生産・小売売上高

15:00 EUR ドイツGDP(1~3月期)(速報値)

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)

18:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)

18:00 EUR ユーロ圏GDP(1~3月期)・雇用統計

21:30 USD 米小売売上高

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数

 

 

5月16日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

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