2019年10月9日
米中協議・パウエル発言・FOMC議事録、ドルの行方に注目! ~10月9日の注目点とイベントスケジュール~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は、英国とEUの離脱交渉が進まず、合意なき離脱の可能性が高まったことでポンドが売られ、ポンド円は一時130円前半まで下落しました。 その後も戻しは限定的で、130円台後半で推移しています。
英国とEUの交渉は、11日がポイントとなりそうです。 11日に向けて駆け引きも激化していきそうです。
また、米中関係も後退。 米国は中国企業をブラックリストに追加、米年金運用から中国企業を外すなどを行っています。
これに対し、中国も反発。 トランプ大統領からの要請のあった、バイデン氏の調査を拒否しました。
米中閣僚級貿易協議も10日・11日で行われます。 11日に向けて、駆け引きが続くと思われます。
今週は11日がポイントとなってきています。 11日に向けてポジションやマーケットの注目が集まっていくと思われます。
目次
◎本日の注目点
1)米中協議
昨日、米中関係では協議の進展期待は後退しました。 現在の米中関係(協議状況)についてまとめてある記事があったので転載します。 ※DZHフィナンシャルリサーチ参照
米中通商協議に関するポジティブな報道は以下の通り。
・クドロー米国家経済会議(NEC)委員長発言「米中通商協議は
・中国側が工程表を準備する用意
・中国側が米国産農産物の輸入再開
・トランプ米大統領発言「中国との貿易協定の合意の可能性ある」
ネガティブな報道は以下の通り。
・ナバロ米大統領補佐官(通商担当)「中国と重要な合意を得るか
・トランプ米大統領は「部分合意」「悪い合意」は望まない
・香港問題に関して、米上下両院外交委員会が「香港人権・民主主
・中国側は米国との通商合意に向けて協議の範囲を狭める模様
・中国の代表団が合意の可能性が低いとして11日中に帰国予定、
・米政府が中国企業8社+28社を禁輸リスト「エンティティー・
・米国が中国政府当局者や共産党関係者へのビザ発給を制限
どう見ても、ネガティブな内容が多く、米中お互いの求めているものが違うので、合意は難しいと思われます。
10日・11日の2日間で閣僚級協議が予定されています。 本日も閣僚級協議に向けて、駆け引き発言が出てくると思われ、ヘッドラインで相場が動く展開が続くと思われます。
2)パウエル発言とFOMC議事録
昨日のパウエル発言では、資産拡大について触れられましたが、QE(量的緩和)は否定しました。 また、利下げを含む政策は様子を見ながら、適宜行っていくとしています。
発言内容を見る限りでは、積極的に利下げしていくという感じは見られません。
ただ、10月利下げ確率は70%前後となっています。 本日のパウエル発言とFOMC議事録の内容でどのように変更されるか注目です。
3)英国離脱案交渉
昨日メルケル首相とボリス・ジョンソン首相が電話協議をした模様。
メルケル首相は、北アイルランドの関税同盟残留を望むと伝え、ボリス・ジョンソン首相はこれを拒否したことで離脱案交渉は後退したと思われます。
また、一部報道では離脱案交渉は今週で決着という報道も出ています。 ジョンソン英首相とバラッカー・アイルランド首相は今週木曜日もしくは金曜日に英EU離脱問題について会談することで合意とも伝えられています。 ポンドは今週末に向けて、離脱協議のヘッドラインに振り回される状況が続くと思われます。
「欧州は、来年夏まで離脱期限を延期を準備」などと言う噂もあります。 仮に、これがホントになれば、ポンドが買い戻される可能性もあるので要注意です。
4)その他リスク要因
・トルコのシリア進行
・対欧関税問題
・中東問題
・日韓関係
・香港デモ
・トランプ弾劾問題
・ドル高懸念
◎本日のイベントスケジュール
10月9日(水曜日)
ユーロ圏財務相会合
08:30 AUD Westpac消費者信頼感指数
20:00 MXN CPI(消費者物価指数)
23:30 USD 原油在庫量
23:30 USD パウエルFRB議長発言
10月10日(木曜日)
EU財務相理事会
米中閣僚級貿易協議
00:00 USD ジョージ・カンザスシティ連銀総裁発言
02:00 USD 10年債入札
03:00 USD FOMC議事要旨(9月18日分)
09:00 JPY 雨宮日銀副総裁発言