2022年5月17日
米小売売上高とパウエルFRB議長の発言に注目! 「5月17日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は中国の統計指標が弱かったことからリスクオフが進む展開もありましたが、その後は全戻し。
ドイツの地方選挙で与党が大敗したことで一時ユーロが売られましたが、こちらの反応も限定的。
1日を通して方向感を模索する展開が続きました。
本日は指標や要人発言の予定が詰まっており、米ドルにとっては今週のヤマ場になるのではないかと注目しています。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
RBA理事会議事要旨
5月の理事会でサプライズ利上げを発表し、今後の理事会でも利上げの可能性も示唆しています。
本日発表の議事要旨で、今後の利上げ回数やペース、引き締めの条件などに注目、内容次第では豪ドルが底堅くなるのではないかと注目しています。
今週は豪雇用統計や賃金指数などの発表も控えているので、RBAがどのような条件を考えているのが要注目です。
英雇用統計・失業率・平均賃金
英国の雇用状況を確認する上で雇用者数や失業率も重要ですが、平均賃金に注目です。
平均賃金が予想以上だった場合は、人件費コスト増から企業は商品価格に転嫁し物価上昇に繋がります。
ただ、平均賃金が予想を大きく下回った場合は、物価上昇に対して給与が増えていないということで実質賃金が下がり、今後の消費意欲の低下に繋がり、景気後退の懸念に繋がります。
平均賃金などの結果に対してマーケットがどのような反応をするかで、マーケットの注目点と考え方が見えてくるのではないかと、明日発表のCPI(消費者物価指数)と併せて注目です。
米小売売上高
米国では物価上昇とFRBの引き締めによる景気後退が注目されています。
消費大国である米国で消費意欲の低下は景気後退に繋がりやすいことから、どのくらいの人が消費しているのか確認する指標の1つ小売売上高は注目です。
本日の小売売上高が予想以下の数字だった場合は消費の低下と受け止められ、景気後退の懸念から株価が下落する可能性があるのでネガティブサプライズに注意しておきたいと思います。
2)要人発言
本日も各中銀総裁クラスが続々と発言する予定となっています。
金融引き締めが注目されている状況で、各中銀がどのくらいのペースで引締めていくのか発言内容とマーケットの反応に注目です。
FRB要人
FRBは先日のFOMCで0.5%利上げを発表し、6月からQT(資産縮小)スタートも発表しました。
パウエルFRB議長は記者会見で0.75%利上げの可能性を否定し今後2会合で0.5%利上げを示唆、市場では0.75%の利上げを予想する部分もあり一時はドル売りが進みました。
今後2会合で0.5%利上げなのか、0.75%利上げの可能性はないのか、QT(資産縮小)の加速はないのか、発言内容に注目です。
再度0.75%の利上げを織り込むようであればドル買いが進む可能性が高いのではないかと注目しています。
ECB要人
ECBも7月に利上げに踏み切るのではないかと注目が集まっています。
ECB要人発言からどのくらいタカ派が増えているのか、利上げ時期や利上げペースをどのように考えているのか発言内容に注目です。
利上げ期待が高まればユーロが底堅くなるのではないかと注目しています。
BOE要人
英国では物価上昇と景気後退が注目されています。
物価上昇を抑える為の利上げを優先させるのか、利上げをすることで景気を冷やす可能性があることから景気を優先させて物価上昇を放置するのか、英中銀がどちらに進むのか発言内容に注目しています。
今週は雇用統計やCPI(消費者物価指数)の発表もあり、結果を受けて英中銀要人からどのような発言が出てくるのかにも注目です。
◎本日のイベントスケジュール
5月17日(火曜日)
10:30 AUD RBA理事会議事要旨
15:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金
18:00 EUR ユーロ圏GDP(改定値)
18:30 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言
19:05 GBP カンリフBOE副総裁発言
21:00 USD ブラード・セントルイス連銀総裁発言(22年投票権)
21:30 USD 米小売売上高
22:15 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言(23年投票権)
5月18日(水曜日)
G7財務相・中央銀行総裁会議
00:05 GBP カンリフBOE副総裁
02:00 EUR ラガルドECB総裁発言
03:00 USD パウエルFRB議長発言
03:30 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言(22年投票権)
07:45 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁発言(23年投票権)
08:50 JPY 日本1∼3月期GDP(速報値)
10:30 AUD 豪1∼3月期賃金指数