米CPI(消費者物価指数)とカナダ政策金利に注目! 「3月12日の注目点とイベントスケジュール」

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2025年3月12日

米CPI(消費者物価指数)とカナダ政策金利に注目! 「3月12日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日はドイツの「緑の党」のブラントナー共同党首はこの日、「キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)と防衛費を巡って交渉の用意があり、週内にも合意の可能性がある」との見解を示したことで、独財政拡大策を巡る交渉成立への期待感が高まるなか、ユーロは買いが優勢となりました。

 

また、ウクライナが「米国提案のロシアとの30日間の停戦を受け入れる用意がある」と発表し、ウクライナは停戦案を受け入れる一方、米国は情報共有と安全保障の支援を即時再開、双方は天然資源取引を可及的速やかに締結することでも合意すると、ウクライナ情勢を巡る懸念が和らぐとユーロの買いが加速しました。

 

NY市場では1月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が774.0万件と予想の763.0万件を上回ったことが分かると全般ドル買いが先行しましたが、トランプ米大統領がカナダ産鉄鋼・アルミニウムの輸入関税を25%から50%に引き上げるよう商務長官に指示したと明らかにすると、米国株相場が下落し、リスク回避の円買い・ドル売りが進みました。

 

ただ、「カナダで最大の人口を抱えるオンタリオ州のフォード首相は米国向け電力価格の25%上乗せを一時停止することに同意」と伝わり、トランプ米大統領が「カナダへの50%関税、取り下げる可能性を検討」と発言すると株価の下げ渋りとともにドル円にも買い戻しが入りました。

 

本日はカナダの政策金利発表、米国のCPI(消費者物価指数)発表と重要指標が予定されているほか、本日もトランプ大統領の言動に振り回される可能性には注意しておきたいと思います。

目次

◎本日の注目点

 

1)金融政策

 

カナダ中銀

注目度:高い

織り込み度:0.25%利下げを織り込み済み

バイアス:カナダドルの上値重い

ポイント:追加利下げのペースと関税の影響

 

カナダ中銀は6会合連続で利下げを進めてきており、今回も追加利下げを実施して7会合連続の利下げを決定すると予想されています。

ポイントは年内2回もしくは3回の追加利下げが予想されており、カナダ中銀が年内利下げ回数やペースをどのように考えているのかに注目です。

仮に利下げ終了が近いような内容が出てきた場合はカナダドル買いが進むのではないかと思います。

また、トランプ大統領による関税がカナダ経済にどのような影響を与えるのか、カナダが米国に対して発動した報復関税がカナダのインフレにどのように影響するのか、関税が金融政策に影響するのか、カナダ中銀がどのように考えているのかに注目したいと思います。

 

 

 

 

2)経済指標

 

米CPI(消費者物価指数)

FRBはインフレ対策に重きを置いています。

米国で注目度が高いCPI(消費者物価指数)の結果が弱い結果となれば追加利下げの可能性が高まるのではないかと思います。

FRBの追加利下げの可能性は5月FOMCで2割予想から5割予想まで上昇してきており、CPI(消費者物価指数)の結果が弱ければ追加利下げの可能性が高まるのではないかと思います。

 

 

 

3)リスク要因

 

トランプリスク

 

昨日はカナダに対して追加関税を発言したかと思えば、あっさりと追加関税を引き下げることを検討しているなど、関税を巡った発言が二転三転し、マーケットが振り回されています。

一昨日は米国の景気後退についてトランプ米大統領が各種施策に伴って景気後退に陥る時期がありうることを示唆したことで米国株は大きく下落しました。

マーケットはトランプ大統領の言動に振り回されている状況で、本日もトランプ大統領の言動で動く可能性が高いと考えています。

まずはカナダ・メキシコ・中国に対する関税問題です。

トランプ大統領はメキシコやカナダに対する関税を4月2日に延期すると言ったかと思えば、3月4日に関税を発動すると変更、実際に3月4日に関税を発動するとメキシコに対して一部免除を発表するなど、関税をめぐる発言でリスクオフが進んだり後退したりしています。

関税の一部免除は4月までとしていますが、それまでに新たな調整が行われる可能性もあります。

また、カナダ・メキシコ・中国ともに、米国の関税に対して断固たる対応をとるとして報復関税を発動しています。

このまま貿易戦争が進むのか、また欧州などほかの国に対しての関税がどのように進んでいくのか注意しておきたいと思います。

次にウクライナ問題です。

ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の会談は喧嘩別れとなりましたが、その後関係は修復?されてきたのか、再度ウクライナの鉱物資源取引で合意するのではないかとの報道があります。

このまま米国とウクライナの関係が修復されていくのか、それとも再度もめるのかに注意しておきたいと思います。

 

 

 

円買い・日銀利上げ観測

先週、春闘の賃上げ要求額が32年ぶりに6%を超えたと報じられると、賃金の上昇から日銀が早期利上げするのではとの観測につながり円買いが進みました。

また、トランプ大統領が日本や中国に対して通貨安政策をやめるように発言、通貨安政策に対して対応すると発言したことも円買いが進んだ要因と考えています。

明日午前には春闘の回答が公表されるため、春闘の結果を受けて日銀の早期利上げ観測が進み円買いが加速する可能性があります。

どこまで円買いが進むのか、注意しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

3月12日(水曜日)

 

春闘、集中回答日

 

02:00 USD 米3年債入札

17:45 EUR ラガルドECB総裁発言

18:15 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言

21:00 EUR エスクリバ・スペイン中銀総裁発言

21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)

21:45 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言

22:45 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

22:45 CAD カナダ中銀政策金利・声明文発表

23:30 USD 原油在庫量

 

 

3月13日(木曜日)

 

00:15 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

02:00 USD 米10年債入札

03:00 USD 米月次財政収支

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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