米CPI(消費者物価指数)はじめ経済指標に注目の1週間! 「9月12日週の注目点とイベントスケジュール」

TOP > 注目点とイベントスケジュール > 米CPI(消費者物価指数)はじめ経済指標に注目の1週間! 「9月12日週の注目点とイベントスケジュール」

2022年9月12日

米CPI(消費者物価指数)はじめ経済指標に注目の1週間! 「9月12日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は金融政策発表ラッシュでしたが、RBAもECBもカナダ中銀も市場様相通りの内容でした。

 

要人発言からFRBは来週のFOMCで0.75%利上げが濃厚となり、市場予想でも9割織り込んでいる状況です。

ドル買いが進み一時ドル円は145円手前まで上昇しましたが、FRBの利上げ織り込み済みとなったことで調整から、週末にはドル売りが出てきてドル円は下落しています。

 

また先週末は英国のエリザベス女王がなくなり、喪に服すということで今週の英中銀金融政策発表は来週に延期となっています。

なので今週は金融政策発表がありません。

経済指標やリスク要因に注目しながら、来週の金融政策発表、FOMCに向けて様子を見る動きとなるのではないかと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)経済指標

 

米CPI(消費者物価指数)

8月米CPI(消費者物価指数)の市場予想は前年比+8.1%(前回値+8.5%)と、6月の+9.1%をピークにインフレの鈍化が見えてきています。

8月の結果が予想を下回るようであればインフレピークアウトが好感され米株買い、FRBの引き締め後退観測によるドル売りに繋がるのではないかと思っています。

8月の結果が予想を上回り、しかも前回値を上回るようであればFRBの引き締めは加速するのではないかとの観測に繋がり、米株下落、ドル買いに繋がるのではないかと思っています。

今回の結果が発表されても、FRBはブラックアウト期間に入っていることから結果を受けての要人発言は出てこないので、FRBの引き締め観測は2年債や10年債の動きで確認したいと思います。

 

 

 

英雇用統計

英国も物価高が問題となっているので注目は平均賃金です。

英国はEUから離脱したことで欧州からの出稼ぎがいなくなり人手不足が進み、人件費が高騰しています。

今回発表の雇用統計で、どこまで人手不足が進んでいるのか、平均賃金がどこまで上昇しているのか注目です。

予想以上の平均賃金が出てきた場合は、翌日のCPI(消費者物価指数)も上振れする可能性があるのではないかと思っています。

 

 

 

英CPI(消費者物価指数)

英中銀は物価高を抑える為に大幅利上げを進めるのではないかと注目されています。

今回のCPI(消費者物価指数)が予想以上の結果となると英中銀は引き締め加速させるのではないかと思われます。

前日の雇用統計、平均賃金と併せて注目しておきたいと思います。

 

 

 

豪雇用統計

先日のRBA理事会で「今後数カ月の間に失業率がさらに低下し、その後、経済成長の鈍化に伴い、失業率はいくらか上昇する」との予想が出ていました。

今回の雇用統計で失業率が低下してくるのか注目です。

豪州でもコロナ禍で働かない、リタイアする人も多く、職を探さない人が増えたことで失業率が低下、人手不足に繋がっています。

なので、どこまでコロナ禍でリタイアした人が労働市場に戻ってきたのか、労働参加率も併せて注目しておきたいと思います。

 

 

 

NZ四半期GDP

RBNZはハイペースで引き締めを進めており、景気後退が懸念されます。

利上げによるNZの景気がどこまで鈍化しているのか注目です。

予想以上に底堅い結果となった場合はRBNZの引き締めの支えとなるのではないかと注目しています。

 

 

 

ミシガン大学消費者信頼感指数

先日のISMなどから米国経済の底堅さが確認されています。

ミシガン大学消費者信頼感指数でも米国経済の底堅さが確認された場合はFRBの引き締め下支えに繋がります。

また、期待インフレ率にも注目。

FRBはインフレ抑制のために引き締めしており、期待インフレ率は今後のFRBの引き締め政策に影響するので注目です。

 

 

 

日本貿易収支

円安が大きく進んでおり、円安要因の一つが貿易赤字です。

エネルギー価格の上昇や世界的物価上昇から、日本は輸入価格が上昇し貿易赤字になっています。

貿易赤字の場合、支払いのために円を売ってドルを調達する実需の動きから円安が進みます。

今回の貿易収支の赤字幅が拡大するのか縮小するのか注目です。

 

 

 

2)リスク要因

 

円安

先週、円安が進みドル円は一時145円手前まで上昇しました。

円安が進むことで日銀総裁や政府からは円安けん制発言が出てきています。

主要国の中で日本だけが緩和政策を続けているので円安圧力は継続すると思います。

円安が進みドル円高値を更新するのか、円安が加速した場合は日銀による単独介入があるのか注意しておきたいと思います。

単独介入はかなりハードルが高く難しい、米国はドル高を好感しているので協調介入はないと思っています。

 

 

 

ロシアリスク

ロシア産の原油や天然ガス価格の上限設定に対しての報復として、欧州への天然ガス供給パイプライン「ノルドストリーム1」を停止させています。

タービンがあればすぐにでも再開させると言っていますが、報復なので長期に亘り停止させる可能性があります。

長期に亘り停止となった場合は欧州のエネルギー問題に繋がり、欧州経済に大きな影響するのではないかと思います。

 

 

 

中国リスク

中国はコロナと台湾の2つのリスクを抱えています。

ゼロコロナ政策によるロックダウンが中国経済の後退懸念に繋がっています。

ロックダウンの拡大や延期となれば、さらに景気後退させる懸念に繋がります。

中国経済は欧州やオセアニア影響するので要注意です。

また、米国議員が続々と台湾訪問し、カナダでも台湾訪問の話が出ており、台湾を巡る中国リスクが高まっています。

軍事行動に出てきた場合、不測の事態に繋がらないとも言い切れません。

台湾を巡る中国の動きにも要注意です。

 

 

 

英国政治リスク

英国ではエリザベス女王が亡くなり、王位継承や葬儀でバタバタしています。

首相もトラス英首相に代わったばかりで不透明な状況となっています。

トラス英首相はインフレ対策で減税などを進めると発言しており、現状で減税などを行うとインフレが加速する可能性があります。

また、英中銀の責務の変更などについても発言しています。

トラス英首相がどのような政策をとるのか、政策次第ではポンドが大きく動く可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

9月12日(月曜日)

 

15:00 GBP 英GDP

16:30 EUR デギントスECB副総裁発言

21:00 EUR シュナーベルECB専務理事発言

 

 

9月13日(火曜日)

 

02:00 USD 米10年債入札

09:30 AUD 豪Westpac消費者信頼感指数

15:00 GBP 英雇用者数・失業率・平均賃金

15:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)

16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)(改定値)

18:00 EUR ドイツZEW景況感指数

18:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数

21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)

 

 

9月14日(水曜日)

 

02:00 USD 米30年債入札

15:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)

21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)

23:30 USD 原油在庫量

 

 

9月15日(木曜日)

 

07:45 NZD NZ四半期GDP

08:50 JPY 日本貿易収支

10:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)

20:00 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言

21:30 USD 米小売売上高・失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数

 

 

9月16日(金曜日)

 

11:00 CNY 中国鉱工業生産

15:00 GBP 英小売売上高

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

 

 

9月17日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND