2022年8月14日
経済指標や議事要旨から方向感を模索する展開!「8月15日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週は注目の米CPI(消費者物価指数)が発表され、予想を下回りインフレピークアウトが見えてきたことで9月FOMCの利上げ幅0.5%利上げの確立が5割を超えて、ドル売りが進みました。
CPI(消費者物価指数)の発表時には、ドル円135円から132円までイッキに3円の下落となるなど、かなりの値動きとなりました。
今週はお盆明けで少しは参加者が戻ってくる可能性はありますが、本格的に参加者が戻ってくるのは25日からのジャクソンホール・シンポジウム付近ではないかと思っています。
まだまだ今週も方向感を模索する展開が続くのではないかと思っています。
目次
◎今週の注目点
1)経済指標
英雇用統計
英中銀は物価抑制のため利上げを進めており、雇用状況や物価の状況で次回利上げ幅が変わるのではないか、ポンドの動きに繋がるのではないかと注目しています。
今回の雇用統計で注目したいのは、雇用者数や失業率から英国の経済状況・雇用状況が堅調なのか、あと平均賃金がどこまで伸びているのかです。
雇用状況の堅調さが確認されれば、英中銀の引き締め加速の要因になり、ポンド買いが進むのではないかと注目しています。
平均賃金が予想以上の結果となると、人件費の高騰から物価上昇に繋がり、英中銀の引き締め要因となるのではないかと思います。
雇用状況と平均賃金に注目しておきたいと思います。
英CPI(消費者物価指数)
英中銀は物価を抑える為に引き締めを進めています。
今回のCPI(消費者物価指数)が予想を超えて物価上昇が続くようであれば、英中銀の引き締め加速に繋がるのではないかと注目しています。
予想を下回ったとしても、前回値よりも上回っていた場合は引き締め加速に繋がる可能性があるので、前回値よりも上回るのかも併せて注目しておきたいと思います。
カナダCPI(消費者物価指数)
カナダ中銀も大幅利上げを進めており、CPI(消費者物価指数)の結果が次回利上げ幅に大きく影響するのではないかと注目しています。
今回の予想値は前回値よりも下回っていることから、予想よりも下回るようであればインフレピークアウトから利上げペースの後退に繋がりカナダドル売りが進むのではないかと注目しています。
ただ、予想を上回り、さらに前回値よりも上回るようであれば利上げペースが進み、カナダドル買いに繋がるのではないかと注目しています。
米小売売上高
先週のCPI(消費者物価指数)の結果から米国のインフレピークアウトが見えてきました。
その後発表されたミシガン大学消費者信頼感指数では消費者の強い景況感が確認されています。
今回発表される小売売上高で堅調な経済が確認されれば米株は堅調に推移し、米ドルの下支えに繋がるのではないかと注目しています。
豪雇用統計
RBAは雇用状況は逼迫してきているとして、インフレ要因の一つとして雇用状況を上げています。
今回の豪雇用統計ではどこまで失業率が低下しているのか、また労働参加率が上昇しているのかに注目しています。
労働参加率が上昇しているにもかかわらず、予想よりも失業率が低下しているようであれば、人手不足による物価上昇懸念に繋がり、次回RBA利上げ加速に繋がる可能性が出てくるのではないかと思っています。
2)金融政策
RBNZ理事会
注目度:高い
織り込み度:0.5%利上げを織り込み済み
バイアス:特になし
ポイント:利上げ幅と今後の見通し
RBNZ理事会では0.5%利上げが織り込まれており、予想通りであれば声明文などがハト派であればNZドル売りが進むのではないかと注目しています。
特に声明文や記者会見からインフレピークアウトに関する内容が見えてくるようであれば、引き締めの終了が見えてくるのではないかと思っています。
また、リセッションなどに繋がる内容が出てくるようであれば、さらにNZドル売りが進むのではないかと思っています。
逆にインフレが落ち着かず、さらなる引き締めを進めるような内容であればNZドル買いが進む可能性があるので、声明文や記者か池の内容に要注目です。
RBA理事会議事要旨
先日の理事会で、データ次第でさらなる利上げを示唆しています。
議事要旨の内容から、詳しい利上げ加速の条件などが出てこないか確認したいと思います。
特に翌々日に豪雇用統計を控えていることから、雇用に関する条件などはしっかりと確認したいと思います。
FOMC議事要旨
7月FOMCで9月利上げ幅0.5%の可能性を示唆したことでドル売りが進んでいます。
先日のCPI(消費者物価指数)の結果を受けて、9月FOMCの利上げ確率は0.5%利上げが5割を超えています。
議事要旨の中から9月利上げについてどのような内容となっているのか、議事要旨の結果を受けて9月利上げの確立がどのように変化するのか注目しています。
3)リスク要因
今週は日本が盆明けで少しづつ取引量が戻ってきますが、欧米は夏休み真っ最中なので、全体的にはまだまだ取引量は少なく方向感の出にくい1週間になるのではないかと思っています。
なので、リスク要因で大きく動く可能性があるのでリスク要因には注意しておきたいと思います。
主な要因としては中国(米中関係や対中関係など)に関するリスク、ロシアによるウクライナ侵攻、欧州向けのガス供給リスク、英国の次期首相選などに注目しています。
◎今週のイベントスケジュール
8月15日(月曜日)
08:50 JPY 日本4~6月期GDP(速報値)
11:00 CNY 中国鉱工業生産・失業率
21:30 USD ニューヨーク連銀製造業景況指数
8月16日(火曜日)
10:30 AUD RBA理事会議事要旨
15:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金
18:00 EUR ドイツZEW景況感指数
18:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数
21:30 USD 米建築許可件数
21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
8月17日(水曜日)
08:50 JPY 日本貿易収支
11:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表
12:00 NZD オアRBNZ総裁記者会見
15:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
21:30 USD 米小売売上高
22:30 USD ボウマンFRB理事発言
23:30 USD 原油在庫量
8月18日(木曜日)
02:00 USD 米20年債入札
03:00 USD FOMC議事要旨(7月27日分)
03:20 USD ボウマンFRB理事発言
10:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)
20:00 TRY トルコ金融政策発表
21:30 USD 米失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
23:00 USD 米中古住宅販売戸数
8月19日(金曜日)
02:00 USD 米30年債入札
02:20 USD ジョージ・カンザスシティ連銀総裁発言
02:45 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
08:50 JPY 日本CPI(消費者物価指数)
15:00 GBP 英小売売上高
21:30 CAD カナダ小売売上高
8月20日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント