2024年5月9日
英中銀、インフレーションレポートに注目! 「5月9日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は重要指標もない中で、ジリジリと円安が進みドル円は155.68円まで上昇しました。
鈴木財務相からは口先介入発言が出てくるもののマーケットの反応はなく、発言を受けても円安が進む状況となっています。
本日もこのまま円安が進むのか、介入が実施されるのか円安チキンレースが続くのではないかと注目しています。
また、本日は英中銀の金融政策発表も予定されており、四半期に一度のインフレーションレポートの発表もあるのでポンドの動きには注意しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)金融政策
英中銀
注目度:高い
織り込み度:据え置きを織り込み済み
バイアス:特になし
ポイント:MPC投票配分と利下げへのフォワードガイダンス、インフレーションレポート
前回の英中銀は利上げ支持のメンバーがいなくなり、9名中8名が据え置き支持、1名が利下げを支持しました。
今回の英中銀では前回同様に1名の利下げ支持と予想していますが、利下げ支持がどこまで増えるのか注目です。
また、予想では6月に利下げの可能性を考えています。
そのためのフォワードガイダンスが出てくるのかに注目しています。
その他、5月の英中銀は四半期に一度のインフレーションレポートが発表されます。
景気見通しと物価見通しが下方修正されるようであれば、6月利下げの可能性がさらに高まるのではないかと思います。
2)経済指標
米失業保険申請件数
失業保険申請件数は毎週発表されるため雇用指標の先行指標として注目されています。
失業保険申請件数の中でも継続申請に注目しています。
FRBは雇用市場に注目しており、強い雇用市場が確認されれば利下げ先送り観測が高まり、雇用市場にゆるみが確認できるようであれば利下げの可能性が高まるのではないかと思います。
3)要人発言
先週までに金融政策発表が大方終了し、次の金融政策に向けて要人発言に注目が集まります。
ECB・カナダ中銀・英中銀は6月利下げの可能性が高まってきています。
6月に利下げが実施されるのか、発言内容に注目しています。
また、6月に利下げが実施されたとして、年内の利下げ回数など追加利下げのペースについて発言が出てこないかにも注目しています。
FRBは強い経済と根強いインフレ圧力により利下げ先送り観測が高まっています。
一部では年内の利下げが出来ない可能性も予想される状況となっています。
利下げ開始を9月にするのか、12月にするのか、来年に持ち越すのか、発言内容に注目しておきたいと思います。
4)円買い介入
先週はドル円160円超えたことから円買い介入が始まり、3度もしくは4度の円買い介入でドル円は153円台まで下落してきました。
マーケットも円買い介入によって上値の重い展開を意識するようになっています。
このままドル円が153円~157円のどこかで落ち着くのか、再度157円を超えて160円を目指す展開となるのか注目です。
また、円買い介入がどの水準で実施されるのかにも注目です。
現在、ドル円の上値は157円くらいを想定していますが、155円を超える前に介入が実施されるようであれば、政府・日銀の考える上値の水準を155円に引き下げることを考えなくてはいけないと思っています。
そのほか、欧州や米国がいつまで介入を許容してくれるのか、海外の反応にも注意しておきたいと思います。
海外から介入に否定的な反応が出てきた場合は介入がしにくくなり、再度ドル円が上昇し始める可能性が出てくると思います。
ドル円の動きと水準、介入に関する発言などに注目です。
◎本日のイベントスケジュール
5月9日(木曜日)
08:50 JPY 日銀金融政策決定会合における主な意見(4月26日分)、外貨準備高
20:00 GBP 英中銀金融政策・声明文・MPC投票配分・インフレーションレポート発表
20:30 GBP ベイリーBOE総裁記者会見
21:00 MXN メキシコCPI(消費者物価指数)
21:15 EUR デギントスECB副総裁、チポローネECB専務理事発言
21:30 USD 米失業保険申請件数
5月10日(金曜日)
00:00 BOC マックレムBOC総裁発言
01:15 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
02:00 USD 米30年債入札
04:00 MXN メキシコ中銀政策金利発表