2023年5月11日
英金融政策と米PPI(生産者物価指数)に注目! 「5月11日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日のCPI(消費者物価指数)はほぼ市場予想通り、一部の結果が下回ったことと前回の結果と比べてインフレ鈍化が確認されたことからドル売りが進みました。
また、債務上限問題もドルの上値を抑えています。
欧州では9月まで追加利上げを続けるのではないかとの一部報道で伝わるとユーロ買いが進みました。
本日は英国の金融政策発表が予定されています。
米国のPPI(生産者物価指数)もCPI(消費者物価指数)に次いで注目されており、大きく動くのではないかと注目しています。
目次
◎本日の注目点
1)金融政策
SuperThursday(英中銀金融政策発表)
注目点:かなり高い
織り込み度:0.25%利上げを織り込み済み
バイアス:ポンド高
ポイント:利上げ幅(投票配分)とインフレーションレポート
英国は欧米と比べても格段に物価高が進んでおり、物価は高止まりしています。
このことから0.25%利上げは織り込み済みとなっています。
一部では0.5%利上げの可能性も噂されています。
今回の利上げ幅がどのくらいになるのか、投票配分はどうなっているのか注目です。
また、今回は四半期に一度のインフレーションレポートが同時に発表されます。
インフレーションレポートでインフレ見通しがどのようになっているのか、現状では高止まりしているインフレ見通しが上方修正されないかに注目です。
インフレ見通しが上方修正されるようであれば、追加利上げの可能性に繋がりポンド買いが進むのではないかと注目しています。
2)経済指標
米PPI(生産者物価指数)
FRBによる利上げ終了の見通しから、次は年内利下げに関心が移っています。
インフレ低下、景気後退が進むようであれば利下げ期待が高まります。
PPI(生産者物価指数)は仕入れ価格であり、CPI(消費者物価指数)の先行指標になります。
PPI(生産者物価指数)が予想よりも大幅に低下していた場合はインフレ低下期待が高まり、利下げ期待に繋がりドル売りが進む可能性があるので注目しています。
3)リスク要因
注目されているリスク要因は銀行・金融不安と債務上限問題の2点です。
SVB破綻に始まった金融不安は米中堅銀行の連鎖破綻の不安に変化しています。
先週はファーストリパブリック銀行の破綻に続き、「米地銀パックウエスト・バ
銀行の連鎖破綻についてどこまで意識されるのか注目です。
次に債務上限問題ですが、イエレン財務長官は6月1日にも財政資金が枯渇し、一部支払い
債務上限に関する法案が議会通過に前向きなヘッドラインが出てくるとリスクオフが後退しますが、民主党と共和党の対立が平行線のままであれば債務上限問題が意識されリスクオフが進むと思います。
◎本日のイベントスケジュール
5月11日(木曜日)
20:00 GBP 英中銀金融政策発表・声明文・MPC投票配分・インフレーションレポート
20:30 GBP ベイリーBOE総裁記者会見
21:00 EUR シュナーベルECB専務理事発言
21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)・失業保険申請件数
21:45 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
22:15 GBP ベイリーBOE総裁発言
23:15 USD ウォラーFRB理事発言
5月12日(金曜日)
02:00 USD 米30年債入札
02:30 EUR デギントスECB副総裁発言