2021年11月14日
要人発言・指標多数の1週間! 「11月15日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週は31年以来の高水準となる米CPI(消費者物価指数)が発表され、FOMC後から低下していた米金利は反転上昇しました。
米金利の上昇につられ米ドルも上昇し、ドル円も112円台から114円台まで上昇しました。
豪州では弱い雇用統計が発表され豪ドルは上年の重い展開が続いています。
ユーロは上値の重い展開が続き、節目だった1.15ドルを割り込み1.1436ドルまで下落しました。
今週も重要指標や要人発言が多数予定されているので、ボラティリティが出てきてくれるのではないかと注目しています。
目次
◎今週の注目点
1)要人発言
FRB要人
今週はFOMCメンバーの発言が多数予定されています。
FRBの注目は来年の利上げ期待なので、来年の投票権を持つ理事や地区連銀総裁の発言に注目です。
また、23年の利上げ回数にも注目が集まっているので、23年の投票権を持つメンバーの発言にも注目です。
利上げ期待が高まれば、米金利は上昇、ドルが買われるのではないかと注目しています。
RBA要人
RBAは先日の理事会でYCC(イールドカーブ・コントロール)のターゲットを撤廃しています。
来年以降の利上げについてどのように考えているのかに注目。
また、先週発表された弱い雇用統計を受けて、雇用状況をどのように考えているのか注目です。
BOE要人
先日の金融政策発表で予想外の据え置きが発表されました。
利上げを投票したのはラムズデンBOE副総裁とソーンダースBOE外部理事です。
それ以外のBOE要人が利上げに前向きな発言が出てこないか注目です。
利上げに前向きな発言が出てくれば利上げ期待に繋がるのではないかと思います。
ECB要人
来月12月にPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の見直しが予定されています。
来月の見直しのヒントに繋がるような発言が出てこないか注目です。
また、ユーロが売られている状況で、ハト派な内容が出てくるとさらにユーロが売られる可能性があるので注目です。
2)経済指標
英指標
今週の英国は、英雇用統計・英CPI(消費者物価指数)・英小売売上高が予定され注目です。
まずは雇用統計の注目は賃金に注目したいと思います。
英国でも人手不足が問題となっており、賃金が上昇し、人件費高騰に繋がるのではないかと注目しています。
また、人件費の高騰やボトルネック(供給不足)も問題となっており、物価上昇に繋がっています。
CPI(消費者物価指数)や小売売上高から英国の物価上昇などにも注目したいと思います。
物価上昇が予想以上であれば、利上げ期待に繋がる可能性があります。
米指標
今週の米国は米小売売上高に注目しています。
先日のCPI(消費者物価指数)は31年以来の高水準となっており、物価高が問題となっています。
その上で、先週発表されたミシガン大学消費者信頼感指数は2011年以来の弱さ。
物価高などが消費者動向の後退に繋がっているのではないかと考えられます。
小売売上高でどの程度包皮に影響が出ているのか注目していたいと思います。
カナダ指標
今週のカナダは、カナダCPI(消費者物価指数)・カナダ小売売上高に注目。
カナダ中銀は先日の政策発表でテーパリングの完了、資産買い入れの終了を発表しました。
次の注目は利上げ時期です。
今週発表されるCPI(消費者物価指数)や小売売上高の結果が良ければ、利上げ期待に繋がり、利上げ時期の前倒しに繋がるのではないかと注目しています。
豪指標
今週の豪州は、RBA理事会議事要旨と豪賃金物価指数に注目です。
先日の理事会でYCC(イールドカーブ・コントロール)のターゲットを撤廃し、マーケットもビックリしました。
どのような内容が話し合われていたのか、今後の利上げ期待に繋がるような内容が出てこないか注目です。
また、RBAは利上げ判断の一つに賃金の伸び率を重要視しています。
賃金の伸び率を計る指標として賃金物価指数に注目が集まっています。
賃金物価指数は四半期に一度しか発表されないので、注目です。
3)リスク要因
為替報告書
例年10月中旬に発表される為替報告書ですが、未だに発表されていません。
米国では過去最大の貿易赤字となっており、中国や日本に対して貿易不均衡を問題視されるのではないかと思います。
特に中国はトランプ政権時に結んだ第1弾通商合意も順守しておらず為替操作国として再度認定されるのではないかと注目しています。
ただ、米国はトランプ政権時に課した関税のせいで物価上昇に繋がっていることから、関税を引き下げるのではないかとの噂もあります。
為替操作国に認定した場合、通常は制裁関税なのでしょうが、物価高を懸念して関税に替わる制裁を課す可能性もあるので注目です。
次期FRB議長人事
パウエルFRB議長の後任人事を巡り、様々な報道が出てきています。
先週「ブレイナードFRB理事とバイデン大統領が面談していた」との報道があり、ブレイナードFRB理事の次期FRB議長就任が濃厚になったと思えば、「米当局者はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議
どちらが指名されるかわかりませんが、後任指名があれば、株式市場・債券市場に大きく影響するのではないかと思っています。
中国リスク
中国の不動産バブルの崩壊リスクはまだまだ継続すると思っています。
中国恒大集団の利払い問題も継続すると思っています。
関連するヘッドラインが出てくると中国株下落に繋がるのではないかと注目しています。
その他にも、中国は電力不足による停電も続いており、景気後退リスクも続いています。
中国の景気後退は世界的影響を与えるのではないかと注目しています。
米中協議と合わせて注意しておきたいと思います。
英欧対立
英国と欧州の間で離脱を巡り対立が問題となっています。
北アイルランドの国境問題に加え、英国とフランスの間で漁業権を巡り対立が問題となっています。
特に英仏漁業権問題はお互いが制裁を口にしているだけに、制裁合戦に繋がるのではないかと注目しています。
4)日本貿易収支
今週、貿易収支が発表されます。
原油や天然ガスなどエネルギー資源価格の高騰により、日本の輸入価格の増加が予想されます。
輸入価格の増加から貿易赤字が進んでいるのではないかと思われます。
貿易赤字が進んでいれば円安圧力に繋がるのではないかと考えています。
5)トルコ金融政策発表
今週のトルコ金融政策決定会合で、追加の利下げがあるのではないかと注目しています。
トルコリラは少しづつ安値を更新しています。
今週の政策発表で追加利下げが発表された場合、さらにリラ安が進み、クラッシュする可能性もあるのではないかと注目しています。
◎今週のイベントスケジュール
11月15日(月曜日)
08:50 JPY 日本国内総生産
09:30 AUD エリスRBA総裁補佐発言
10:00 JPY 黒田日銀総裁発言
11:00 CNY 中国鉱工業生産・失業率
18:10 GBP ハスケルBOE外部理事発言
11月16日(火曜日)
09:30 AUD RBA理事会議事要旨
11:30 AUD ロウRBA総裁発言
16:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金
16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)
18:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)(改定値)
19:00 EUR ユーロ圏GDP(改定値)
22:30 USD 米小売売上高
11月17日(水曜日)
02:00 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、ジョージ・カンザスシティ連銀総裁(22年投票権)発言
02:00 CAD シェンブリBOC副総裁発言
05:30 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言
08:50 JPY 日貿易収支
09:30 AUD 豪賃金物価指数
16:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)
22:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
22:30 USD 米建築許可件数
23:10 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
11月18日(木曜日)
00:30 USD 原油在庫量
01:00 USD ボウマンFRB理事発言
01:20 USD メスター・クリーブランド連銀総裁(22年投票権)発言
02:40 USD ウォーラーFRB理事、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言
03:00 USD 米20年債入札
06:10 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
07:05 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁(23年投票権)発言
14:35 AUD エリスRBA総裁補佐発言
20:00 TRY トルコ金融政策発表
22:30 USD 失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
11月19日(金曜日)
04:00 USD エバンス・シカゴ連銀総裁(23年投票権)発言
05:30 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言
16:00 GBP 英小売売上高
17:00 EUR ラガルドECB総裁発言
22:00 EUR バイトマン・ドイツ連銀総裁発言
22:30 CAD カナダ小売売上高
11月20日(土曜日)
00:45 USD ウォーラーFRB理事発言
02:15 USD クラリダFRB副議長発言
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
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