豪・加金融政策発表に注目の1週間 「6月5日週の注目点とイベントスケジュール」

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2023年6月5日

豪・加金融政策発表に注目の1週間 「6月5日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は米国の債務上限問題、デフォルトリスクに注目が集まる1週間でした。

ギリギリで上下両院ともに債務上限引き上げに関する法案が可決され、バイデン大統領のサインをもってデフォルトは回避され、リスクオフは後退しています。

 

週末金曜日に発表された雇用統計はかなり強い雇用者数から米国の底堅い経済が確認され、市場予想よりも悪化している失業率と低下してきている平均時給から賃金インフレの鈍化が確認され、最も理想的な結果となったようです。

これでFRBが目指すソフトランディングの可能性が高まったとの報道がありました。

 

今週は米国がFOMCを控えてブラックアウト期間に入り要人発言はありません。

重要指標も少なく、リスク要因も後退していることから穏やかな1週間になるのではないかと思っています。

金融政策では豪州とカナダが発表され、どちらもサプライズ発表の過去があるので注目しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)金融政策

 

RBA理事会

注目度:高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:豪ドルは底堅い

ポイント:利上げと追加利上げの可能性

 

豪州の4月のインフレは前年同月比で6.8%の上昇となっており、3月のインフレ6.3%を上回っています。

豪州のインフレは鈍化よりも加速の兆候が示されていることから、声明文から追加利上げの可能性が出てこないかちゅうもくです。

RBAはサプライズの多い中銀です。

今回は据え置きが予想されていますが、サプライズ利上げの可能性もあるのではないかと注目しています。

 

 

 

カナダ中銀

注目度:やや高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:カナダドル買い

ポイント:声明文の内容

 

カナダ中銀は前回の声明文で「CPI上昇率は今年半ばに約3%まで急速に低下する」と述べ、その上で「2024年末までに目標の2%まで徐々に低下すると予想」といっています。

なので現状の金利を維持することでインフレは落ち着くと予想しています。

ただ、4月CPI(消費者物価指数)は前年比4.4%上昇と鈍化予想から上振れただけでなく、3月分も上回っています。

この結果を受けて声明文の内容がタカ派に修正されているのかに注目しています。

さらに、7月や8月にインフレが落ち着かないようであれば追加利上げの可能性も出てくるのではないかと思います。

 

 

 

2)経済指標

 

ISM非製造業景況指数

ISM非製造業景況指数は非製造業(サービス業)の企業に対して、今後の景気について質問し結果を指数化したもので、景気の先行指標として注目されています。

消費大国の米国はGDPのうち消費が占める割合が大きく、非製造業(サービス業)の景況感は重要視されています。

金融不安が広がっただけに、消費意欲が低下しISM非製造業景況指数の結果が50を割り込むような結果になるとイッキに景気後退が懸念される展開になるのではないかと注目しています。

 

 

 

豪四半期GDP

豪州はインフレが鈍化するのではなく、加速しています。

豪州の経済が底堅く推移するのであればRBAの追加利上げの追い風となるのではないかと思います。

四半期GDPの結果が市場予想を上回れるのか注目です。

 

 

 

カナダ雇用統計

カナダの雇用状況を確認することでカナダの経済状況を確認したいと思います。

ここ数回のカナダ雇用統計は市場予想を上回っており、今回も市場予想を上回るようであればカナダの底堅い経済が確認され、追加利上げの追い風となるのではないかと思っています。

 

 

 

3)リスク要因

 

リスク要因として注目されていた債務上限問題は上下両院の法案可決をもってデフォルトは回避されました。

ただ、銀行の信用不安は残っていると思います。

イエレン財務長官は銀行幹部らに「一連の銀行破綻を受け一段の銀行合併が必要になる可能性がある」と警告したとの報道もあり、次の銀行破綻や合併が発表されるのではないかと注目が集まっています。

銀行からの資金流出、銀行への規制強化、破綻や合併など銀行に関するヘッドラインが出てこないか注目です。

銀行の信用不安が広がるとリスクオフが進み、FRBの利上げ期待後退、年内利下げ期待が高まるのではないかと思っています。

 

また、今週はFOMCを控えてブラックアウト期間に入っており、要人発言がありません。

米ウォールストリート・ジャーナルのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者などのツイートで動く可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

6月5日(月曜日)

 

10:45 CNY 財伸サービス業PMI

15:30 CHF スイスCPI(消費者物価指数)

16:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)

17:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)

22:00 EUR ラガルドECB総裁発言

22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)

23:00 USD ISM非製造業景況指数

23:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

 

 

6月6日(火曜日)

 

02:30 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言

13:00 AUD RBA理事会・政策金利・声明文

17:30 GBP 英建設業PMI

 

 

6月7日(水曜日)

 

08:25 AUD ロウRBA総裁発言

10:30 AUD 豪四半期GDP

16:50 EUR デギントスECB副総裁発言

18:10 EUR パネッタECB専務理事発言

21:30 CAD カナダ貿易収支

21:30 USD 米貿易収支

23:00 CAD カナダ中銀政策金利・声明文

 

 

6月8日(木曜日)

 

04:00 USD 米消費者信用残高

18:00 EUR ユーロ圏GDP(改定値)

21:00 MXN メキシコCPI(消費者物価指数)

21:30 USD 米失業保険申請件数

 

 

6月9日(金曜日)

 

10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)

15:30 NOK ノルウェーCPI(消費者物価指数)

17:00 EUR デギントスECB副総裁発言

19:45 EUR デコス・スペイン中銀総裁発言

21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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