豪州・スイスの政策発表、PCEデフレーターなどに注目の1週間! 「9月23日週の注目点とイベントスケジュール」

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2024年9月23日

豪州・スイスの政策発表、PCEデフレーターなどに注目の1週間! 「9月23日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は日米英の金融政策発表ラッシュがありました。

 

FOMCは市場予想が0.25%利下げと0.5%利下げで分かれている中で、0.5%利下げが決定されました。

発表直後は一時的にドル売りが進みましたが、年内利下げ見通しに変更がないことや、ターミナルレート(利上げの最終水準)が2.8%から2.9%に上方修正されたことからドル買いが優勢となりました。

 

英中銀は予想通り据え置きとなりましたが、MPC投票配分は予想を上回る据え置き票から英中銀のタカ派姿勢が確認されました。

 

日銀は予想通り据え置きでしたが、植田日銀総裁の記者会見で追加利上げの可能性を示唆するもデータ次第としたことで、追加利上げは来年に持ち越される可能性が出てきたことから円安が進みました。

 

今週は豪州やスイスで金融政策発表が予定され、米国ではPCEデフレーターが予定されています。

日米英欧の金融政策発表ラッシュが通過したことでマーケットに方向感が出てこないか注目しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)金融政策

 

RBA理事会

注目度:高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:豪ドル底堅い

ポイント:利下げ開始時期

 

RBAはインフレ懸念から利下げに慎重な姿勢を示しています。

早くても利下げは来年になるのではないかと予想されており、声明文から利下げ時期のヒントが出てこないか注目しています。

利下げ時期が予想通り来年以降であれば豪ドルは底堅く推移し、年内もしくは年明け早い時期に利下げの可能性が示唆された場合は豪ドル売りが進むのではないかと考えています。

 

 

 

スイス国立銀行(SNB)政策金利

注目度:高い

織り込み度:0.25%利下げを織り込み済み

バイアス:フラン買いが強い

ポイント:ターミナルレートはどこか

 

今回の利下げは0.25%で間違いないと思いますが、一部では0.5%利下げの可能性も予想されています。

かなり可能性は低いですが、0.5%利下げが決定されればかなりのサプライズとなると思います。

今回注目しているのはSNBがどこまで利下げをするのか、どのようなペースを考えているのかです。

SNBは早ければ、今回の利下げを最後に利下げサイクルを終了するのではないかとの予想が出ています。

利下げの終了を匂わせるような内容が出てくるとフラン買いが進む可能性があります。

どこまで利下げを進めるのか、利下げの最終地点(ターミナルレート)はどこなのか、声明文の内容に注目です。

また、ジョーダンSNB総裁のもとでの金融政策決定会合は今回が最後です。

10月からはマルティン・シュレーゲル副総裁が総裁を務めます。

 

 

 

2)経済指標

 

製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

今後の景況感を計る指標で、速報性が高いことから注目されています。

フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国と発表され、それぞれの国の景況感がどこまで悪化しているのか注目です。

50が好不況の分岐点で、50を下回れば景気後退が懸念され、50を上回れば好景気が期待されます。

景気後退が懸念されれば利下げ期待に繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

豪CPI(消費者物価指数)

RBAはインフレを懸念してタカ派姿勢を取っています。

CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回り、インフレの鈍化が確認されれば利下げの前倒しの可能性が出てくるのではないかと注目しています。

 

 

 

米失業保険申請件数、耐久財受注、GDP(確定値)

失業保険申請件数は毎週発表され、毎月発表される雇用統計の失業率の先行指標として注目されています。

FRBは政策判断材料に、雇用市場に注目しているのことから失業率の先行指標として失業保険申請件数にも注目が集まっています。

また、経済状況を確認するために耐久財受注やGDP(確定値)に注目しています。

市場予想を下回り、景気後退が懸念されれば利下げ期待に繋がるのではないかと思います。

 

 

 

フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)

フランスはユーロ圏でドイツに次ぐ経済大国です。

フランスのインフレが低下していれば利下げ期待に繋がるのではないかと注目しています。

市場予想を下回るのか、前回値と比べて低下しているのか注目です。

 

 

 

PCEデフレーター

FRBが最も注目している物価指標です。

先日のFOMCで0.5%利下げを決定し、今後の見通しを年内0.5%利下げとなっていますが、データ次第と言っています。

インフレが落ち着いてきているのであれば0.5%利下げ、もしかすると0.25%×2回ではなく次回0.5%利下げの可能性も出てくるのではないかと注目しています。

PCEデフレーターの結果を受けて利下げ確率がどのように変化するのか注目しています。

 

 

 

カナダGDP

カナダはインフレが落ち着いています。

先日のFOMCで0.5%利下げが決定されたことから、カナダの景気後退が懸念されれば次回のカナダ中銀も0.5%利下げに踏み切るのではないかとの予想が出てきています。

経済状況を確認するため、GDPの結果に注目です。

 

 

 

3)要人発言

 

先週までに主要中銀の金融政策発表が終了しました。

次回の金融政策発表に向けて、各要人発言の内容に注目です。

 

FRBは9月FOMCで年内利下げの見通しを0.5%(0.25%×2回)としています。

ターミナルレート(利上げの最終水準)を2.9%としています。

現在の金利が4.75%~5.00%なので、ターミナルレートまで2.00%の利下げ(0.25%×8回)となります。

今年0.5%利下げを実施するのであれば、来年1.5%(0.25%×6回)の利下げを進めるのか、利下げペースについてどのようは発言が出てくるのか注目です。

 

ECBは10月の理事会で利下げがあるのか、それとも据え置きなのか、発言内容に注目です。

先日の理事会後、0.25%利下げと据え置きで発言が分かれているため、どちらの発言が優勢となってくるのか、指標結果などを受けて発言内容に変化が出てくるのか注目です。

 

英中銀はインフレの高止まりから利下げには慎重な姿勢を示しています。

先日のMPC(金融政策決定会合)で、9名中8名のメンバーが据え置きを支持しています。

これから、11月のMPCに向けて利下げ支持がどこまで増えていくのか発言なように注目したいと思います。

 

日銀は年内の追加利上げがあるのか、発言内容に注目です。

予想では年内追加利上げと、追加利上げは来年に持ち越しとの予想が分かれています。

年内追加利上げの期待が進めば、再度円高が進む可能性があるので注目しておきたいと思います。

 

 

 

4)リスク要因

 

自民党総裁選

今週は自民党総裁選の投開票が予定されています。

誰が総裁となるのか、次期総裁は解散総選挙を考えているのか、総裁選の結果がマーケットに影響を与えるのか、総裁選の結果とその後の発言に注目です。

マーケットへの影響はほとんどないと思いますが、立憲民主党の総裁選も予定されているので結果には注意しておきたいと思います。

 

 

 

ウクライナ情勢・中東情勢

ウクライナには米英から兵器が支援されたとの話もあります。

今後、ロシアとウクライナの対立が激化し、リスクオフが進む可能性には注意しておきたいと思います。

また、中東では対立が激化しており、ポケベル(通信機器)が一斉に爆発するなど新たな展開も進んでいます。

マーケットがリスクオフとして受け止めるのか、中東情勢にも注意しておきたいと思います。

 

 

 

月末要因

月末に向けてリバランスの動きなどが出てくる可能性があります。

25日や週末にかけてリバランスの動きが活発になるのか、ロンドンFIXの前後には注意しておきたいと思います。

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

9月23日(月曜日)

 

08:00 AUD 豪製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

16:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言

16:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

16:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

21:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言

22:00 EUR チポローネECB専務理事発言

22:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

23:15 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言

 

 

9月24日(火曜日)

 

02:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言

13:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表

14:05 JPY 植田日銀総裁発言

14:30 AUD ブロックRBA総裁発言(記者会見)

22:00 USD ボウマンFRB理事発言

23:00 USD 米消費者信頼感指数

 

 

9月25日(水曜日)

 

01:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

01:55 CAD マックレムBOC総裁発言

02:00 USD 米2年債入札

10:30 AUD 豪CPI(消費者物価指数)

16:30 SEK スウェーデン政策金利発表

21:30 USD 米建築許可件数

23:00 USD 米新築住宅販売戸数

23:30 USD 原油在庫量

 

 

9月26日(木曜日)

 

02:00 USD 米5年債入札

08:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨(7月31日分)

16:30 CHF スイス国立銀行(SNB)政策金利・声明文発表

17:00 CHF ジョーダンSNB総裁発言(記者会見)

18:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言

21:30 USD 米失業保険申請件数、耐久財受注、GDP(確定値)

22:10 USD クーグラーFRB理事、コリンズ・ボストン連銀総裁発言

22:20 USD パウエルFRB議長発言

22:25 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

22:30 EUR ラガルドECB総裁発言

23:00 USD 米中古住宅販売保留

23:15 EUR デギントスECB副総裁発言

23:30 USD バーFRB副議長、クックFRB理事発言

 

 

9月27日(金曜日)

 

自民党総裁選投開票

 

00:15 USD イエレン米財務長官発言

02:00 USD 米7年債入札発言

02:00 USD バーFRB副議長、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言

04:00 MXN メキシコ政策金利発表

07:00 USD クックFRB理事発言

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)

16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率

17:15 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

21:30 USD PCEデフレーター

21:30 CAD カナダGDP

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・期待インフレ率

 

 

9月28日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

02:15 USD ボウマンFRB理事発言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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