2019年10月18日
週末に危険信号! ポジション調整が大切な1日 ~10月18日の注目点とイベントスケジュール~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は欧州時間がスタートすると、北アイルランドDUP党が離脱交渉案に否定的な立場を崩していないと伝わるとポンド売りが進みました。
その後、EUサミットが始まる前に急遽、英国とEUが離脱交渉に合意と伝わるとポンドは急騰、ポンド円で約250pips上昇しました。
ただ、EUと英国の間で合意したとしても、英国議会の承認、特に北アイルランドDUP党が承認が、難しいと思われたことでポンドはずるずると全戻しとなりました。
また、Brexit関連に注目が集まる中、米指標フィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想以上の悪化が発表され、ドル売りが進みました。
トルコのエルドアン大統領と米国の間でも、一時停戦となっています。
目次
◎本日の注目点
1)Brexit交渉
昨日、英国とEUの間ではBrexit交渉合意という情報が出てきました。 ユンケル欧州委員長やトゥスクEU大統領は会見で合意したことを発表し、英国がEUから抜けていくことが寂しいであったり、残留してくれることを望んでいたと発言しました。
ただ、この合意は英国とEUの間のことなので、ボリス・ジョンソン首相は英国議会に持ち帰り承認を受ける必要があります。
この承認が一番厄介で、メイ前首相は承認を3回も拒否され辞任となりました。
ボリス・ジョンソン首相にとっては、時間もない事から「承認or辞任or離脱期限延期or合意なき離脱or解散総選挙」の選択肢を即決しなくてはいけない状況です。
この選択が19日の臨時英国議会にかかっています。
19日の英国議会では、離脱案について協議・採決される見通しです。
・離脱案承認 → 合意離脱
・離脱案条件付き承認 → 国民投票で可決 → 合意離脱
・国民投票で否決 → 合意なき離脱or解散総選挙or再交渉
・離脱案否決 → 合意なき離脱or解散総選挙or再交渉
ザックリとこんな感じのフローチャートではないかと思います。
また、本日も離脱案に対する発言等出てくると思います。
それにより、上記内容も変わってくるかもしれません。
発言内容には注目したいと思います。
特に、離脱案に否定的な立場を崩していない、北アイルランドDUP党の発言には要注目です。
また、英国議会は週末マーケットクローズ後に行われるので、週明けはポジティブ・ネガティブどちらかに窓開けすると思われます。
ポジションは要注意、ポンド関連だけでなく、他通貨まで影響を及ぼす可能性があるので要注意です。
2)要人発言
Brexit関連以外の発言にも要注目です。
先日の米小売売上高の悪化、昨日のフィラデルフィア連銀製造業景況指数の悪化と米国経済の後退が懸念されています。
経済指標の悪化から利下げ期待感が高まっています。
連続利下げが必要なのか!?
利下げの効果を確認せず、追加利下げをするのか!?
景気後退・先行き不安の要因となっている、米中貿易協議について進展を見せる中でも利下げが必要なのか!?
この辺りが注目されています。
また、来週からはブラックアウト期間に入るため、FOMCメンバーからの発信は今日までとなっています。
本日のクラリダFRB副議長の発言に要注目です。
3)その他リスク
・米国による対EU報復関税発動
・米中関係
・香港デモ
・サウジ、イラン、イスラエル、中東問題
・トランプ弾劾
・北朝鮮
対EU報復関税が発動予定日です。
ただ、先日トランプ大統領は対EU関税は必要ないような事をつぶやいていたので、本当に関税がスタートするのか!?
また、EU側からの報復措置があるのかどうか注目です!
◎本日のイベントスケジュール
10月18日(金曜日)
EUサミット(首脳会談)
IMF(国際通貨基金)・世界銀行年次総会(14日~20日ワシントン)
米国による対EU報復関税発動
11:00 CNY 中国GDP・鉱工業生産
15:35 JPY 雨宮日銀副総裁発言
22:00 USD カプラン・ダラス連銀総裁発言
23:05 USD ジョージ・カンザスシティ連銀総裁発言
10月19日(土曜日)
英離脱延期法が定めるEUとの離脱案合意期限
英国臨時招集議会
IMF(国際通貨基金)・世界銀行年次総会(14日~20日ワシントン)
00:30 USD クラリダFRB副議長発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
02:45 GBP カーニーBOE総裁発言
10月20日(日曜日)
IMF(国際通貨基金)・世界銀行年次総会(14日~20日ワシントン)
スイス総選挙