金融政策・重要指標・介入・英政治など高ボラの1週間になりそう! 「10月24日週の注目点とイベントスケジュール」

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2022年10月24日

金融政策・重要指標・介入・英政治など高ボラの1週間になりそう! 「10月24日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週はポンドと円が大きく動く1週間でした。

 

英国ではトラス英首相が辞任、大型減税策による財政不安からポンドが急落しましたが減税案を撤回したことでポンドが買い戻し。

その後、トラス英首相の後任として首相選にジョンソン前首相が立候補するとの報道を受けてポンドが大きく売られていましたが、週末にジョンソン前首相は立候補を断念するとの報道を受けてポンドは上窓を開けてスタートしています。

 

また、先週金曜深夜には政府・日銀が介入したのではないかとの報道、152円手前から5円近く下落しています。

週明け月曜早朝はドル円が始値から2円ほど上昇し、オセアニア市場で再度介入したような動きとなり大きく下落しています。

政府・日銀は介入について、介入しても介入しなくてもコメントしないと言っています。

 

今週は金融政策の発表や重要指標の発表が多数予定されており、ボラティリティが高くなるのではないかと思っています。

さらに英政治や円買い介入などによるボラティリティもあるのではないかと注目しています。

目次

◎今週の注目点

 

1)金融政策

 

ECB理事会

注目度:高い

織り込み度:0.75%利上げを8割織り込み済み

バイアス:特になし

ポイント:利上げ幅、利上げ見通し、QT(量的引き締め)議論

 

今回のECB理事会は0.75%の大幅利上げが予想されています。

注目が集まるのは次回のECBで利上げ幅を調整するのか、また、今後の利上げ見通しとなるターミナルレート(利上げの終了水準)がどこまでなのかに注目が集まっています。

その他にもQT(量的引き締め)の議論が始まるのかにも注目です。

ターミナルレートが上昇したり、QT(量的引き締め)の議論が始まると一旦はユーロ買いが進むのではないかと思っています。

ただ、利上げやQT(量的引き締め)の影響でスタグフレーションになる可能性もあるので、経済見通しにも注目したい。

景気が弱いということになるとユーロの上値を抑えることになるのではないかと思っています。

 

 

 

日銀金融政策決定会合

注目度:高い

織り込み度:現状維持を織り込み済み

バイアス:円安トレンド

ポイント:出口戦略と円買い介入

 

黒田日銀総裁は緩和政策を維持、任期満了を前に辞任をしないと言っています。

なので現状維持は変わらないと思いますが、出口戦略について議論が出てきているのかには注目したいと思います。

また、記者会見の質疑応答では介入について質問が出てくると思います。

介入についてどのような発言が出てくるのかにも注目したいと思います。

 

 

 

カナダ政策金利発表

注目度:高い

織り込み度:0.75%利上げを織り込み済み

バイアス:特になし

ポイント:今後の利上げ幅(ターミナルレート)

 

カナダ中銀は今回も大幅利上げ、0.75%利上げを実施すると予想されています。

カナダは6月CPI(消費者物価指数)をピークに上昇率は低下してきていますが、それでも物価高であることは変わりません。

まだ利上げは継続すると思いますが、利上げ幅の調整やペースを落とすのではないかと注目されています。

利上げ幅やペースを鈍化という内容が聞こえてくるとカナダドルの上値が重くなっていくのではないかと注目しています。

 

 

 

2)経済指標

 

製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

PMIは景気の先行指数として注目されています。

今回は速報値なので特に注目されています。

各国中銀が物価上昇抑制のために利上げや引き締めを進める中で、景気後退が懸念されています。

PMIで景気後退にどこまで警戒しているのか、各国の状況を確認したいと思います。

 

 

 

豪CPI(消費者物価指数)

RBAは市場予想を下回る利上げ幅で、利上げペースを鈍化させています。

その豪州のCPI(消費者物価指数)が順調に落ち着いてきているのかに注目。

予想以上にCPI(消費者物価指数)の結果が高くなっていると、再度大幅利上げに繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

米GDP(速報値)

米国は2四半期連続のマイナス成長、テクニカルリセッションとなっていましたが、今回のGDPは+2%が予想されておりマイナス成長からの脱却が見込まれています。

予想通りの結果であれば引き締めを進めるFRBの支えとなり、ドル買いが進むのではないかと注目しています。

流石に2%の乖離で、プラス予想に対してマイナスの結果が出てくるとイッキにドル売りが進むのではないかと思っています。

GDPの結果が予想を下回るのか、上回るのか注目です。

 

 

 

PCEデフレーター

FRBが政策の判断に注目しているPCEデフレーターは要注目です。

予想以上の結果が出てくるようであれば、FRBのターミナルレートは上昇し5%付近まで引き上げられるのではないかと思っています。

そうなるともう一段のドル買いが進むのではないかと思っています。

 

 

 

3)リスク要因

 

円買い介入

先週末に加えて、週明け月曜早朝に円買い介入が実施されています。

政府・日銀はレート(水準)で介入するのではなく、ボラティリティで介入すると言っています。

先週金曜日は始値からの上昇が2円付近で介入、月曜早朝も2円くらい上昇したところで介入しています。

政府・日銀は360日24時間で対応すると言っているので、薄商いの時間帯などは特に介入に注意しておきたいと思います。

 

 

 

英政権リスク

英国はトラス英首相が1ヵ月半の短期政権で辞任を表明し、次期首相候補選びが進んでいます。

一時ジョンソン前首相が首相選に立候補するといわれていましたが、週末に立候補しないと表明しています。

マーケットはジョンソン前首相の可能性に警戒してポンド売りが進んでいましたが、ジョンソン前首相の出馬見送りの報道でポンドが買い戻されています。

このことで次期首相候補の最有力はスナク前財務相と言われています。

ただ、スナク前財務相はトラス英首相と首相選を争い破れています。

人気・指示率が低く、仮に首相になっても長く政権を維持できないのではないかと思っています。

首相選や選挙公約など、今後の英政治についての発言などでポンドは乱高下するのではないかと注目しています。

 

 

 

中国リスク

共産党大会が終了し、習近平国家主席は異例の3期目就任が確定しました。

これで習近平国家主席の独裁が確立しています。

これから台湾などを巡り、欧米との摩擦が多くなる可能性があるので中国の動向には注意しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

10月24日(月曜日)

 

16:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

16:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

22:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

23:15 GBP ラムズデンBOE副総裁発言

 

 

10月25日(火曜日)

 

17:00 EUR ドイツIFO景況指数

17:55 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

23:00 USD 米消費者信頼感指数

 

 

10月26日(水曜日)

 

02:00 USD 米2年債入札

09:30 AUD 豪CPI(消費者物価指数)

23:00 CAD カナダ政策金利発表

 

 

10月27日(木曜日)

 

00:00 CAD マックレムBOC総裁記者会見

02:00 USD 米5年債入札

15:00 EUR ドイツGfk消費者信頼感指数

21:15 EUR ECB理事会・金融政策・声明文発表

21:30 USD 米GDP(速報値)・耐久財受注

21:45 EUR ラガルドECB総裁記者会見

 

 

10月28日(金曜日)

 

02:00 USD 米7年債入札

12時前後 JPY 日銀金融政策決定会合

14:30 EUR フランスGDP(速報値)

15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見

18:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値)

21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)

21:30 USD PCEデフレーター

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・米住宅販売保留

 

 

10月29日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

10月30日(日曜日)

 

欧州・英国サマータイム終了(冬時間に移行)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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