2023年11月3日
雇用統計やISMに注目! 「11月3日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日の英中銀は市場予想通り据え置きを発表しました。
前回の据え置き票5票から今回は6票に増えていました。
声明文では追加利上げの可能性も残し長期の金利維持を示唆していましたが、ベイリーBOE総裁は記者会見で抑制的な政策は長く維持すべきではないと発言したことで、ポンドは方向感に乏しい展開となりました。
米国の失業保険申請件数が市場予想よりも悪化したことなどから米金利が低下しドル売りが進みました。
本日は米国やカナダで雇用統計、米国ではISM非製造業景況指数など重要指標が予定されているので注目したいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
カナダ雇用統計
カナダ中銀が追加利上げの可能性を残すのか、カナダの雇用状況に注目。
カナダ雇用が逼迫している状況だと、強い経済から物価が高止まりする可能性があり、追加利上げの期待が高まるのではないかと思います。
NFP雇用統計
米国の雇用状況から賃金インフレと景気の状況を確認したいと思います。
雇用者数や失業率が強い結果となった場合、底堅い経済が確認され来年の利下げ期待は後退するのではないかと思います。
また、米国でのインフレ要因として大きな賃金インフレ要因を確認するため、平均時給にも注目です。
また、最近は国債利回りにも注目が集まっているので、経済指標の結果と併せて米金利にも注目しておきたいと思います。
ISM非製造業景況指数
ISMは景気の先行指標として注目されています。
来年の早い時期に利下げがあるのか、景気悪化が懸念されていた場合は利下げ期待が高まります。
先日発表された製造業・サービス業・総合PMI(速報値)では市場予想を大きく上回り、好不況の分岐点である50を超えていたので、ISM非製造業景況指数まで市場予想を大きく上回る結果となれば来年の利下げ期待が後退し、米国だけ強い経済となりドル買いが進むのではないかと注目しています。
特に米国のGDPの中でサービス業(非製造業)の割合が大きいため、ISM非製造業景況指数は特に注目です。
2)リスク要因
中東情勢
中東の地政学リスクは長期化が懸念され、周辺国を巻き込みながら拡大が懸念されています。
さすがに第3次世界大戦には発展しないと思いますが、第5次中東戦争に発展する可能性は大いにあるのではないかと思っています。
第5次中東戦争に発展した場合、イランがホルムズ海峡を封鎖し、中東の原油が滞り石油ショックに繋がる可能性には注意しておきたいと思います。
特にウクライナ情勢以降エネルギー価格の上昇によるインフレなど、原油価格による世界経済への影響が大きいだけに石油ショックには要注意です。
日本はエネルギー輸入国、特に中東からのエネルギー輸入が大きいため影響も大きく、輸入物価の上昇は貿易赤字に繋がり円安加速の要因に繋がる可能性が高いと思っています。
中東情勢と原油価格に注目です。
円安・介入警戒
先週、ドル円は150円を超えて一時150.76円まで上昇しました。
今週、日銀金融政策決定会合が期待ハズレな内容であったことから円安が進み150円台に再突入、財務相が公表する10月の介入実績が0円だったことから介入警戒感が後退し円安が加速し、ドル円は151.76円まで上値を伸ばしています。
日銀金融政策決定会合を挟んでドル円は約3円幅で値動きをしており、ボラティリティが高まっているといえる状況。
発言からも介入警戒感が高まっています。
一昨日には神田財務官が為替介
いつ実弾介入があってもおかしくないと思っています。
介入に要注意です。
以下、去年の口先介入時のものです。
◎本日のイベントスケジュール
11月3日(金曜日)
10:45 CNY 財新サービス業PMI
18:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)
19:30 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言
20:00 EUR デコス・スペイン中銀総裁発言
21:00 USD バーFRB副議長発言
21:15 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均賃金
22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)
23:00 USD ISM非製造業景況指数
11月4日(土曜日)
01:00 GBP ハスケルBOE外部理事発言
01:45 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
11月5日(日曜日)
米国・カナダサマータイム終了(標準時・冬時間に移行)