2022年11月30日
ADPやベージュブック、パウエル発言など米ドルの動きに注目! 「11月30日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は月曜に進んだリスクオフが後退し、売られていたオセアニア通貨が買われ、円が売られました。
ただ、リスクオフが後退した分の値動きが終わると、重要指標などを控えて様子見ムードとなり小動きな展開となりました。
本日は米国で雇用指標やパウエルFRB議長の発言、地区連銀経済報告(ベージュブック)など、FRBの政策判断材料が多数予定されているので米ドルに注目したいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
フランス・ユーロ圏HICP(消費者物価指数)
ECBは物価抑制のために大幅利上げを進めています。
予想以上の物価が出てくると、さらに大幅利上げを進めるのではないかとの観測に繋がります。
今回は速報値なので予想と結果が乖離する可能性が高く、ユーロに大きく影響する可能性が高いので注目です。
昨日発表されたドイツとスペインは予想を下回る結果が出てきています。
本日発表のフランスやユーロ圏が予想を下回る結果が出てくるようであれば、想定よりも物価上昇が低下しているとの観測に繋がり、ECBの利上げペース後退観測に繋がるのではないかと思います。
ADP雇用統計
12月のFOMCに注目が集まり、FRBの動きを見極める為に経済指標に注目が集まっています。
雇用指標であるADP雇用統計も注目を集めており、予想と結果が乖離した場合は大きな値動きになるのではないかと注目しています。
予想を上回ればドル買い、下回ればドル売りになるのではないかと思っています。
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
米国の物価高と景気後退がどこまで進んでいるのか、各地区連銀の報告に注目しています。
報告で物価高が続くようであれば、FRBの利上げ判断に影響するのではないかと思います。
報告内容に注目です。
2)要人発言
FRB
物価高もピークアウトし、FOMCメンバーの中でもタカ派とハト派が分かれてきています。
発言内容からハト派が優勢なのか、タカ派が優勢なのか見極めたいと思います。
特にパウエルFRB議長の発言には注目したいと思います。
発言内容では12月はじめ今後の利上げペースと、ターミナルレート(利上げの終了水準)がどこになるのかです。
利上げペースが後退してもターミナルレート(利上げの終了水準)が進むようであれば米金利は上昇しドル買いに繋がる可能性があります。
発言内容と併せて米金利とドルの値動きにも注目しておきたいと思います。
ECB
フランス・ドイツ・ユーロ圏のHICP(消費者物価指数)速報値が発表されるので、物価指標の結果を受けてECB要人がどのような発言をするのか注目です。
欧州は米国と違い、経済に不安があるので米国ほどのハイペースで利上げが難しいのではないかと思われます。
どのくらいのペースで利上げを進めるのか、発言内容に注目です。
BOE
英国の物価高は前年比2桁で43年ぶりのあ高水準を記録しています。
物価を抑える為に引き締めを進めると思われます。
どの程度の利上げ幅になるのか発言内容に注目です。
また、スナク政権の財政再建政策を盛り込んだ中期経済計画は緊縮財政となっており、英経済は冷え込むのではないかと予想されています。
緊縮財政による英経済の影響が、英中銀の政策判断に影響するのかにも注目しておきたいと思います。
3)リスク要因
中国ゼロコロナ暴動
中国ではゼロコロナ政策により強いロックダウンなどを実施してきました。
ただ、ゼロコロナ政策に反対し講義の暴動が起きています。
このことで中国経済は混乱するとしてマーケットはリスクオフが進んでいます。
ここから暴動が大きくなって、第二の天安門事件になるのではないかなど噂が出てきています。
今のところ中国政府が態度を軟化させる様子はありません。
暴動が拡大するのか、それとも沈静化するのか、中国の動きに注目です。
◎本日のイベントスケジュール
11月30日(水曜日)
10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI
16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
17:30 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
17:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)
22:15 USD ADP雇用統計
22:30 USD 米GDP(改定値)
12月1日(木曜日)
00:00 USD 米住宅販売保留
00:30 USD 原油在庫量
03:30 USD パウエルFRB議長発言
04:00 USD 米地区連銀経済報告(ベージュブック)