2023年6月1日
ADP雇用統計やISM製造業景況指数に注目! 「6月1日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日はJOLT求人件数が市場予想をよりも強い結果となりドル買いが進みましたが、その後FOMCの投票権を持つメンバーから6月FOMCで据え置きに関する発言が出てきたことでドル売りが進みました。
また、早朝には米下院議会で債務上限引き上げに関する法案について議論され、採決が進み可決され上院に送付されました。
本日はADP雇用統計やISM製造業景況指数などの経済指標に加えて、債務上限引き上げに関する法案について上院議会の反応を確認したいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
ユーロ圏HICP(消費者物価指数)
ECBはあと2回の利上げを予想されています。
ECBは物価高を抑制するために利上げを進めています。
HICP(消費者物価指数)の速報値が市場予想を上回る結果となれば追加利上げの可能性が高まり、市場予想を下回るようであれば利上げ期待が後退しユーロが売られるのではないかと思っています。
ADP雇用統計
米国のインフレ要因の1つに人手不足があるため、雇用統計に注目が集まっています。
週末のNFP雇用統計の前哨戦としてADP雇用統計の結果に注目です。
どの程度市場予想を上回る雇用者数が出てくるのか、それとも予想を下回る結果になるのか注目です。
ISM製造業景況指数
FRBによるハイペースの引き締めに加えて金融不安などから米国経済の後退が懸念されています。
景気の先行指標であるISM製造業景況指数に注目が集まっています。
金融不安に関する景気後退不安はサービス業よりも製造業に大きく影響するのではかと思っています。
そのため、どこまでISM製造業景況指数が弱くなっているのか注目です。
2)リスク要因
注目しているリスク要因は米債務上限問題と銀行信用不安の2点です。
債務上限問題に関してイエレン財務長官は、政府資金の枯渇期限が6月1日にから6月5日に変更すると言及。
このまま政府の借金の上限額である債務上限を引き上げなければ政府資金は枯渇し、債権の償還・利払いが出来なくなりデフォルトとなってしまいます。
また、一部の政府機関が閉鎖となり米国経済に大きく影響が出てしまいます。
米格付け会社のフィッチは米国債「AAA」から格下げの可能性があるとしています。
このようなリスク回避のため協議を進めてきていましたが、バイデン大統領(民主党)とマッカーシー下院議長(共和党)の間で一旦の合意となりました。
ただ、民主党の一部では歳出削減に反対する議員もおり、バイデン大統領が説得することができるのか注目。
下院議会では債務上限引き上げに関する法案が可決され、上院議会に送付されました。
明日には上院議会で議論され、週末にでも採決されるのではないかと思います。
とりあえず、上院議会の感触として可決されるのかを確認しておきたいと思います。
銀行信用不安に関しては、SVB破綻から始まり銀行の資金流出が続き連鎖破綻に繋がっています。
イエレン財務長官は銀行幹部らに「一連の銀行破
銀行からの資金流出、銀行への規制強化、破綻や合併など銀行に関するヘッドラインが出てこないか注目です。
◎本日のイベントスケジュール
6月1日(木曜日)
16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)
16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)
17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)
18:30 EUR ラガルドECB総裁発言
20:30 EUR ECB理事会議事要旨
21:15 USD ADP雇用統計
21:30 USD 失業保険申請件数
22:45 USD 米製造業PMI(改定値)
23:00 USD ISM製造業景況指数
6月2日(金曜日)
00:00 USD 原油在庫量