2019年9月12日
ECB理事会、ドラギマジックに期待! ~9月12日の注目点とイベントスケジュール~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
本日は、今週最大の注目点ECB理事会が予定されています。 為替市場も様子見ムードが数日続いているので、理事会後から動き出すのではないかと思っています。
相場全体としてはリスクオン、株価堅調、債券利回り上昇、ドル円もじりじりと上昇しています。 リスクオフの調整なのかと思っていましたが、ここまでくると本格的にリスクオン相場入りに見通しを変える転換点なのかと思えます。
目次
◎本日の注目点
1)ECB理事会
本日はECB理事会が予定されています。 マーケットの予想も分かれており、大きく動くのではないかと思っています。 各予想は以下の通りです。
政策金利
3つある金利のうち、主要政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)のみ10ポイント利下げ、-0.4%から-0.5%へ下げるのではないかとみられています。 その他に、20ポイント利下げや、3つすべての金利を10ポイント利下げなどが予想されています。
QE(緩和政策)
月額0~300ユーロの緩和政策を予想。 緩和政策については実施しない予想から600ユーロや900ユーロという予想まであります。 また、緩和策の期間ですが、6か月~1年を予想しています。
フォワードガイダンス
一部通信社 「(関係者の話として)欧州中央銀行(ECB)は明日の定例理事会で2019年と20年のユーロ圏GDP成長率見通しを引き下げる」という情報が出ています。 見通しを下方修正して、ガイダンス強化してくると思われます。
ドラギ総裁は、今日の理事会を含めあと2回で任期が終わってしまいます。 その中で、出来る限りのことをやっておきたいと思っているのではないかと思います。 予想では、上記のようになっていますが、予想以上の利下げや緩和を仕掛けてくる可能性もあるかと思っています。 ドラギマジックに期待です。
2)トルコ政策金利
本日はトルコ中銀(TCMB)でも政策金利が発表されます。 予想では、2.5%利下げがあるのではないかとみられています(※Bloomberg予想)
ただ、エルドアン大統領は大幅な利下げ圧力をかけており、1ケタ台まで利下げすると発言しています。
エルドアン大統領の支持率は低下しており、景気回復のために利下げを実行したい、支持率回復のためにもなりふり構っていられないと思います。 この状況でトルコ中銀がどのような判断をするのか!? 大幅利下げがあるのか注目です。
3)リスクオン相場
イランや北朝鮮、中国などに対して強硬派だったボルトン大統領補佐官が辞任(更迭)したことで、リスクオン相場の後押しになっているようです。
対イランでは、ロウハニ大統領の会談の噂が出ています。 また、米中通商協議の合意に向けて強硬派のボルトン補佐官を外したのではないか!? などという話も出ています。
これに対し、中国政府は米国製品16品目を追加関税の対象から除外すると発
このような状況から、目線はリスクオン相場とみているのではないかと思います。 この流れが続くのか注目です。
4)その他リスク要因
・米中貿易戦争
・日韓関係
・北朝鮮ミサイル基地
・印パ、カシミール問題
・人民元安、韓国ウォン安
・イラク、中東問題
・Brexit合意なき離脱
◎本日のイベントスケジュール
9月12日(木曜日)
15:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)
18:00 EUR ユーロ圏鉱工業生産
20:00 TRY トルコ政策金利発表
20:45 EUR ECB理事会
21:30 EUR ドラギECB総裁記者会見
21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)
21:30 CAD 新築住宅価格指数
9月13日(金曜日)
EU非公式財務相理事会(13日・14日)
02:00 USD 30年債入札
03:00 USD 米月次財政収支