2023年6月15日
ECB理事会に注目! 「6月15日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日、注目のFOMCが発表され、市場予想通り据え置きが発表されました。
注目されていたドットチャート)では3月の時点で5.1%だった金利予想が5.6%に上方修正され、年内あと2回の利上げが予想されています。
今回のFOMC前の市場予想は年内あと1回の利上げを予想していただけに、市場予想よりもタカ派な内容となり、ドル買いが進む結果となっています。
本日はECB理事会が予定されています。
こちらも年内利上げ回数に注目したいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)金融政策
ECB理事会
注目度:かなり高い
織り込み度:追加利上げを織り込み済み
バイアス:特になし
ポイント:追加利上げの回数
ECBは6月の理事会で追加利上げが予想されています。
ただ、7月理事会の利上げ見通しに対して予想が割れています。
今回は四半期に一度のスタッフ予想も発表されるので、スタッフ予想と記者会見から今後の利上げ見通し・インフレ見通し・経済見通しを読み解きたいと思います。
もし、今回の利上げで利上げ終了となるようであればユーロ売りが進むのではないかと思います。
また、インフレの急低下、景気後退の可能性も懸念されています。
大きく景気後退する見通しとなれば、こちらもユーロ売り要因となるのではないかと思います。
2)経済指標
豪雇用統計・失業率・労働参加率
RBAは6月の理事会でサプライズ利上げに加え、タカ派姿勢に変わっています。
特に労働市場の逼迫を気にしていることから、雇用統計に注目が集まっていると思われます。
市場予想を上回る結果が出てきた場合は追加利上げの追い風になるのではないかと思います。
米失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数・ニューヨーク連銀製造業景況指数・米小売売上高
4つの米指標が同時に発表され、すべて同方向であれば大きく動くのではないかと注目しています。
まずは米国の労働市場の状況を確認するため失業保険申請件数に注目。
先週は市場予想よりも申請件数が増えていたため大きくドル売りが進みました。
また、米国はハイペースで利上げを進めてきており、景気後退が懸念されています。
フィラデルフィア連銀製造業景況指数やニューヨーク連銀製造業景況指数、小売売上高で経済状況を確認し、景気が後退している傾向が見えた場合はドル売りが進むのではないかと注目しています。
3)リスク要因
米銀行信用不安
イエレン財務長官は銀行幹部らに「一連の銀行破
銀行からの資金流出、銀行への規制強化、破綻や合併など銀行に関するヘッドラインが出てこないか注目です。
銀行の信用不安が広がるとリスクオフが進み、FRBの利上げ期待後退、年内利下げ期待が高まるのではないかと思っています。
また、銀行の信用不安は規制強化に繋がり、規制強化は金融引き締めと同じ効果が出てくるため追加利上げの可能性は後退し、年内利下げ期待に繋がりドル売りが進むのではないかと注目しています。
トルコリラ
トルコは大統領選挙で、エルドアン大統領が再選したことでトルコリラの下落が止まりません。
日々、トルコリラは安値更新しており、どこかのタイミングでクラッシュするのではないかと思います。
トルコリラのクラッシュ、デフォルトは欧州の銀行に影響が出てくるので、リスクオフが進むのではないかと注目しておきたいと思います。
英政治リスク
英国ではボリス・ジョンソン元首相を含め数人の保守党員が辞任したとの報道が出ています。
また、スコットランド行政府のスタージョン前首相が逮捕されるなど、政治リスクが高まっています。
インフレが高止まりしており国民の不満も高まっていることから、政治リスクが高まった場合は一気にリスクオフに傾きポンド売りが進む可能性があるので注意しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
6月15日(木曜日)
10:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)
21:15 EUR ECB理事会・政策金利・声明文・スタッフ予想
21:30 USD 米失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数・ニューヨーク連銀製造業景況指数・米小売売上高
21:45 EUR ラガルドECB総裁記者会見
6月16日(金曜日)
00:35 GBP カンリフBOE副総裁発言