2024年3月20日
FOMCとドル円水準に注目! 「3月20日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は注目されていた日銀金融政策決定会合が開催され、日銀はマイナス金利を解除しYCC(イールドカーブ・コントロール)の撤廃、ETFやJ-REITの新規買い入れを終了、社債やCPの新規買い入れを少しづつ減額しながら1年をめどに終了することを決定しました。
ただ、長期国債の買い入れは今まで通りの金額を買い入れることを継続し、今後も緩和政策を継続することを示唆しました。
植田日銀総裁は記者会見で物価目標の2%は目標実現の確率はまだ100%ではないとし、見通しが下方向にずれて追加緩和が必要になれば、これまで使用した手段を含め様々な手段を検討するなどハト派姿勢を強調しました。
日銀の結果を受けてマーケットは材料出尽くしとして円売りで反応し、NY市場でも円売りが続きドル円は150.96円を記録、昨年11月16日以来の高値を更新しました。
RBA理事会は市場予想通り据え置きを発表しました。
声明文では前回まで言及していた追加利上げの可能性に関する文言を削除し、ハト派スタンスに傾いたことで豪ドル売りが進んでいます。
カナダはCPI(消費者物価指数)が発表され、市場予想を下回る結果かからカナダドル売りで反応しました。
本日は日銀と並び注目されているFOMCが発表されます。
FOMCの結果次第ではドル円が再度年初来高値を更新し、円買い介入警戒ラインに近づくのではないかと注目しています。
介入警戒レベルとともに要人発言にも注目しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)金融政策
FOMC
注目度:かなり高い
織り込み度:据え置きを織り込み済み
バイアス:米ドルが底堅い
ポイント:利上げ開始時期の言及とドットチャート
米国は強い経済指標が続き、昨年末に予想された利下げ予想から大きく後退しています。
昨年12月FOMC終了後、FRBはドットチャートで24年の利下げ予想を3回としていました。
ただ、マーケットは24年の利下げ予想を5~6回とし、大きく金利は低下しドル売りが進みました。
その後強い経済指標などを受けてマーケットの予想も後退し、年3回の利下げを予想する展開となっています。
今回のFOMCでは利下げの開始時期が年後半で、利下げの回数が3回のままなのか確認するFOMCとなるのではないかと考えています。
仮にドットチャートの中央値が上方修正され、年2回の利下げ予想となった場合には米金利は上昇しドル買いが進むのではないかと注目しています。
2)経済指標
英CPI(消費者物価指数)
英国のCPI(消費者物価指数)は順調に低下傾向あります。
今回のCPI(消費者物価指数)発表は英中銀発表の直前になります。
CPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を大きく下回ると、英中銀MPC投票配分にも大きく影響するのではないかと注目しています。
NZ四半期GDP
RBNZは利上げを終了していますが、次の利下げ時期を計ろうとしています。
そのため、四半期GDPの結果が弱ければ利下げ期待に繋がり、利下げ期待が進めばNZドル売りが進むのではないかと注目しています。
3)要人発言
昨日、日銀はマイナス金利を解除し、YCC(イールドカーブ・コントロール)の撤廃、ETFやJ-REITの新規買い入れを終了するなど金融正常化へ動きましたが、長期国債の買い入れは現在と同程度の金額で継続するなど緩和政策を継続することを発表しました。
結果を受けてマーケットは円売りで反応し、ドル円は150.96円を記録するなど年初来高値を更新しています。
円安ドル高を受けて、ドル円は再度介入警戒ラインに近づいています。
政府や日銀など要人発言から介入に関する発言、介入警戒レベル感に注目しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
3月20日(水曜日)
東京市場休場(春分の日)
16:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
17:45 EUR ラガルドECB総裁発言
18:30 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
21:00 EUR デコス・スペイン中銀総裁発言
22:45 EUR シュナーベルECB専務理事発言
23:30 USD 原油在庫量
3月21日(木曜日)
00:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)
00:30 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
01:30 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁、ビルロワ・フランス中銀総裁発言
03:00 USD FOMC政策金利・声明文・ドットチャート発表
03:30 USD パウエルFRB議長記者会見
06:45 NZD NZ四半期GDP
08:50 JPY 日本貿易収支
09:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率