FOMCや日銀に注目! 「6月10日週の注目点とイベントスケジュール」

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2024年6月10日

FOMCや日銀に注目! 「6月10日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は月初めの週で米指標が多数発表されました。

ISM製造業景況指数やADP雇用統計など市場予想を下回り、米国は景気悪化が進み利下げ時期が前倒しになるのではないかと注目されました。

ただ、ISM非製造業景況指数や週末のNFP雇用統計では市場予想を上回る結果が発表され、利下げ先送り観測が進みドルは買い戻されドル円は157円台に戻しました。

 

また欧州では週末に欧州議会選挙が実施されフランスやドイツで与党が大敗する結果となっており政治不安が高まっています。

 

今週は注目のFOMCや日銀の金融政策発表が予定されいてます。

米国はCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)、ミシガン大学消費者信頼感指数など重要指標の予定されており週後半はボラティリティの高い1週間になるのではないかと注目しています。

目次

◎今週の注目点

 

1)金融政策

 

FOMC

注目度:かなり高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:ややドル買い

ポイント:ドット・チャート(金利見通し)

 

今回の6月FOMCでは据え置きが予想され、サプライズは無いと思います。

注目されるのは四半期に一度発表される経済・金利見通しです。

最近の米経済指標は予想を下回ることも多く、弱い結果が多くなってきており景気後退が懸念され始めています。

経済見通しでGDPやインフレ見通しが下方修正されるのか注目です。

また、金利見通しであるドット・チャートが下方修正されるのか上方修正されるのか注目です。

現在の予想では年2回の利下げ、24年末までに0.5%の利下げ予想がメインシナリオとなっており、ドット・チャートでの予想と一致するのか注目です。

 

 

 

日銀金融政策決定会合

注目度:高い

織り込み度:金利据え置きは織り込み済み、一部国債買い入れ額の減額予想

バイアス:円安

ポイント:国債買い入れ額の減額と金融正常化の見通し

 

利上げもしくは国債買い入れ額の減額が実施されるのではないかと注目が集まっています。

GDPはマイナス成長、家計消費は下方修正、実質賃金は25か月連続でマイナスとなっており、このような状況で金融正常化出来るのか注目しています。

ただ、据え置きが発表された場合は円安が進み、円安による経済への悪影響が懸念されます。

一部市場で予想されているように国債買い入れ額の減額が発表されるのか、それとも据え置きなのか注目です。

また、声明文や記者会見でハト派な姿勢が示されるのか、今後の金融正常化に向けてのヒントが出てこないかにも注目です。

 

 

 

2)経済指標

 

英雇用統計・失業率・平均賃金

20日に金融政策会合を控えて、英国の経済状況を確認するため雇用統計に注目です。

6月会合では据え置きが予想されており、8月会合での利下げの有無に注目が集まっています。

雇用状況が悪化しておれば利下げの可能性が高くなるのではないかと思います。

 

 

 

英GDP

6月会合は据え置きが予想されていますが、8月の利下げに向けて経済状況の確認です。

GDPが市場予想を下回り、前回値を下回るようであれば利下げ期待が高まるのではないかと注目しています。

 

 

 

米CPI(消費者物価指数)

FOMCを控えて注目のCPI(消費者物価指数)が発表されます。

今回のFOMCは据え置きが予想されているため、今回のCPI(消費者物価指数)の結果で金融政策に変化はないと思いますが、9月FOMCの利下げの可能性には影響するのではないかと思います。

市場予想を下回るようであれば9月FOMCでの利下げ期待が高まり、米金利が低下しドル売りが進むのではないかと思います。

 

 

 

豪雇用統計・失業率・労働参加率

豪州は先週発表されたCPI(消費者物価指数)が市場予想を上回る結果となり、追加利上げの可能性も出てきています。

強い雇用統計の結果が出てくると追加利上げの可能性が高まります。

 

 

 

米PPI(生産者物価指数)、新規失業保険申請件数

PPI(生産者物価指数)は生産者の仕入れ価格や原材料価格に事で、仕入れや原材料の価格が上昇するとコストを転嫁するため製品価格が上昇します。

そのためPPI(生産者物価指数)はCPI(消費者物価指数)の先行指標として注目されています。

また、失業保険申請件数は毎週発表されるため、雇用指標の先行指標として注目されています。

どちらもFRBが注目する物価と雇用の先行指標として結果に注目です。

 

 

 

ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

米国は少しづつ景気後退が進んでおり、利下げ時期と回数に注目が集まっています。

景気の先行指標としてミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想よりも低下していれば利下げ期待が高まるのではないかと思います。

今回は速報値なので市場予想と結果に乖離が出やすく、大きな値動きに繋がるのではないかと注目しています。

また、同時に発表される期待インフレ率が下方修正されるのか、それとも上方修正されるのかにも注目しています。

1年先期待インフレ率が上方修正されるようであれば利下げ先送り観測が進むのではないかと思います。

 

 

 

3)要人発言

 

先週カナダ・ECBともに利下げを発表しましたが、カナダ中銀はハト派、ECBはタカ派な内容で金融政策が発表されました。

今週はFOMCと日銀が予定されています。

金融政策発表後の要人から次回会合のヒントに繋がる発言が出てこないか注目です。

カナダは連続利下げの可能性があるのか?

ECBは9月利下げが濃厚となっており、それよりも前の利下げがあるのか?

FOMCはドット・チャートの結果次第ですが、9月利下げスタートなのか?

それとも年1回で12月利下げスタートなのか?

それぞれ要人発言からヒントが出てこないか注目です。

 

 

 

4)リスク要因

 

円安・介入警戒

ドル円は156∼7円台で推移しています。

今週はFOMCや日銀が予定されており、結果次第で再度円安が進み160円を目指す展開もあるのではないかと注目しています。

円安が進み、160円に達した場合に再度円買い介入が実施されるのかに注目です。

4月末の介入時は各国の理解が得られていましたが、現在の状況では各国の理解、特に米国イエレン財務長官の理解は得られないのではないかと思います。

その状況で介入が実施できるのかにも注目です。

 

 

 

英欧政治不安

英国は7月4日に総選挙が予定されており、政権交代が濃厚となっています。

市場予想通りの結果になればポンド相場には大きな影響はないと思いますが、政権交代後の政策で大規模減税案など大きな政策変更を示唆するような発言が出てきた場合はポンド相場の乱高下に繋がるのではないかと注目しています。

また、先週末に実施された欧州議会選挙ではフランスやドイツなどが与党大敗となっており、フランスのマクロン大統領は議会解散し7月7日に総選挙を実施すると発表しました。

マクロン大統領が大統領となった時の大統領選で決戦投票までもつれ込んだルペン氏率いる極右政党「国民同盟(国民戦線)」が今回の欧州議会選挙で大勝しており、7月7日の選挙でも大勝するのではないかと予想されています。

ドイツもフランスも政治的不安が高まり、今後の政権運営が難しくなり混乱するのではないかと政治リスクに注目が集まっています。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

6月10日(月曜日)

 

08:50 JPY 日本GDP(改定値)

15:00 NOK ノルウェーCPI(消費者物価指数)

18:30 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

20:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁

 

 

6月11日(火曜日)

 

02:00 USD 米3年債入札

15:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金

16:10 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言

20:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

21:30 CAD カナダ建築許可件数

 

 

6月12日(水曜日)

 

01:45 EUR エルダーソンECB専務理事発言

02:00 USD 米10年債入札

10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)

15:00 GBP 英GDP

15:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)

18:30 EUR シュナーベルECB専務理事発言

21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)

22:00 EUR デギントスECB副総裁発言

23:30 USD 原油在庫量

 

 

6月13日(木曜日)

 

03:00 USD FOMC・政策金利・声明文・ドットチャート発表

03:30 USD パウエルFRB議長記者会見

04:15 CAD マックレムBOC総裁発言

04:30 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

10:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率

18:00 EUR デギントスECB副総裁、レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)、新規失業保険申請件数

22:30 EUR シュナーベルECB専務理事発言

 

 

6月14日(金曜日)

 

01:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

01:00 USD イエレン米財務長官発言

02:00 USD 米30年債入札

12時前後 JPY 日銀金融政策決定会合

15:00 SEK スウェーデンCPI(消費者物価指数)

15:30 JPY 植田日銀総裁記者会見

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)

21:30 USD 米輸入物価指数

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

 

 

6月15日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

02:30 EUR ラガルドECB総裁発言

03:00 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言

08:00 USD クックFRB理事発言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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