FOMCや英中銀、雇用統計などビックイベント多数! 「5月2日週の注目点とイベントスケジュール」

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2022年5月1日

FOMCや英中銀、雇用統計などビックイベント多数! 「5月2日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週も円安がマーケットの中心でした。

日銀金融政策決定会合が近付くにつれてYCC(イールドカーブ・コントロール)のターゲット引き上げ予想が出てきたことで円買いが進みました。

結果は日銀が毎営業日指値オペを実施すると発表したことで円安がイッキに進み一時131.20円まで上昇しました。

 

今週は重要指標に加え、注目の金融政策発表、GWなど大きく動く可能性があるので注意しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)金融政策

 

FOMC

注目度:高い
織り込み度:0.5%利上げを織り込み済み
バイアス:ドル買い
ポイント:今後の引き締めスピード

0.75%利上げの話が一時出てくるなどFRBの引き締めは加速するとみられており、今回の0.5%利上げは織り込まれています。
0.5%の利上げだけならSell The Factでドル売りに反応する可能性があります。

ポイントは声明文や記者会見でFRBの引き締めスピードと引き締め規模です。

QT(資産縮小)の開始時期、スピード、年末時点での金利予想、来年の金利予想などに注目しています。
現時点では年末のFRB政策金利予想が2.75%(2.5%~3.0%)予想になっています。
発表を受けてさらにFRBのタカ派を織り込んでいくようであれば金利は上昇し、ドル買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

Super Thrseday

注目度:かなり高い
織り込み度:0.25%の利上げを織り込み済み
バイアス:ポンド安
ポイント:利上げ幅と今後の政策見通し

今回の英中銀はインフレーションレポートが同時発表される重要な回となっています。
また、今回の政策発表で今後のポンドの方向性が決まるのではないかと注目されています。
ポイントは以下の点です。
・利上げ幅
・投票配分

・インフレーションレポート
・今後の利上げ展望
・QT(資産縮小)

 

今回は0.25%利上げ予想となっていますが、0.5%利上げも一部で予想されています。
現在の英中銀の政策金利は0.75%なので、節目となる1.00%を飛び越えての利上げはないのではないかと0.25%利上げ予想に対し、英国では物価高が大きく進んでおり、カナダや米国が大幅利上げを進める中で英国も0.5%利上げをするのではないかとの予想もあります。
メインストーリーは0.25%利上げだと思うので、0.5%利上げだとポンド買いが進むのではないかと思っています。

 

次に投票配分では、前回カンリフBOE副総裁が据え置き票を投じるサプライズがありました。

0.25%利上げに何票投じられるのか、据え置き表は、0.5%利上げ票は、何に何票投じられるかで今後の英中銀のスタンスが見えてくるのではないかと注目しています。

 

インフレーションレポートでは、今後のインフレの見通しやGDPの見通しが発表されます。
インフレの見通しが上方修正されていれば物価高を抑えるために引き締めを進める可能性が出てきます。
GDPの見通しが下方修正されていればインフレと景気後退が同時に起こるスタグフレーションが懸念され、引き締めを後退させる可能性が出てきます。
インフレーションレポートの内容に注目です。

 

英中銀は今回の利上げで政策金利が1.00%となり、いったん節目を迎え、利上げをお休みするのではないかとの見通しがあります。
利上げをお休みし、QT(資産縮小)に進むのではないかとの見通しがあります。
ただ、物価高が大きく進んでいることから、QT(資産縮小)と利上げを同時に進める可能性もあります。
今後、利上げをお休みするのか、継続するのか、米国やカナダのように大幅利上げに踏み切るのか、利上げの展望を声明文や記者会見で見極めたいと思います。

 

政策金利が1.0%になったことで、QT(資産縮小)進めるのではないかと注目されています。
いつスタートするのか、どのくらいのペースで進めるのか、声明文や記者会見の内容に注目です。

 

 

 

RBA理事会

注目度:やや高い
織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:特になし

ポイント:利上げの準備が進むのか

豪州では物価高が進み、先日発表された雇用統計で堅調な雇用状況も確認できたことから、RBAも利上げに踏み切るのではないかと注目されています。

一部では今回の理事会で利上げに踏み切るのではないかと予想されていますが、5月21日に総選挙を控えていることから6月の理事会で利上げが濃厚となっています。

今回の理事会で6月利上げについて触れられるのか、年内の利上げ幅について触れられているのか注目です。

 

 

 

2)経済指標

 

米雇用統計

FRBの金融政策に大きく影響する雇用統計が発表されます。
ADP雇用統計、NFP雇用統計ともに雇用者数は重要だと思いますが、特に注目しているのは平均時給です。
米国は物価高が問題となっていますが、物価高の要因の一つで人手不足があります。
人手不足により人件費が高騰して、人件費を商品価格・サービス価格に転嫁することで物価上昇に繋がります。
平均時給が予想以上に上昇していた場合は、物価高を懸念し引き締め期待からドル買いが進む可能性があります。

 

また、平均時給が低下していた場合は物価上昇が落ち着く要因だけでなく、給与が低下することで消費意欲の低下に繋がる恐れがあります。
物価が高止まりする中で給与が低下すれば消費意欲が低下し、消費大国の米国は景気後退に繋がり、スタグフレーション懸念に繋がる可能性があります。
スタグフレーション懸念が出てくると引き締めペースが後退する可能性があり、ドル売りが進むのではないかと考えています。

 

このことから、雇用統計では平均時給に注目しておきたいと思います。

 

 

 

カナダ雇用統計

カナダは米国に先駆けて大幅利上げを進めています。
データ次第でさらに高い金利が必要との発言が出ていることから、政策判断に大きく影響する雇用統計にに注目したいと思います。
雇用がしっかりしているのであれば、物価次第で追加の利上げの可能性も高くなるのではないかと思います。

 

 

 

PMI

今週は欧米英の製造業・サービス業・総合PMIの改定値が発表されます。
また、米国ではISM製造業景況指数・ISM非製造業景況指数も発表されます。

 

米国では物価高が進む中でも、強い消費が景気の下支えとなっています。
景気が強いことで大幅引き締めに耐えられています。
ただ、景気の見通しが弱くなってくると引き締めペースを落としてくる可能性があるので、PMIやISMに注目しておきたいと思います。

欧州や英国ではウクライナ情勢・ロシアへの制裁の影響がどこまで出ているのか、米国に比べ景気見通しが弱いことから米国ほど引き締めが進められないのではないかと思われています。
今週発表のPMIは改定値なので大きな乖離は出てこない可能性がありますが、下方修正されていた場合はユーロやポンドの上値が重くなるのではないかと注目しています。

 

 

 

3)リスク要因

 

ウクライナ情勢

ロシアは5月9日を重要な日としている為、それまでに何かしらの戦果を上げたいのではないかと思います。
そのため生物兵器・化学兵器・核兵器を使う可能性もあります。
その他にも何かの行動を起こす可能性があるので要注意です。
欧米諸国が実際に動く可能性が出てきた場合は、再度リスクオフが進む可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

また、ロシアはポーランドやブルガリアに対する原油の供給を停止すると発表しています。
欧州ではロシア産原油の輸入停止を進める動きもあります。

このことで欧州や英国の経済に影響するのではないかと思われます。

ウクライナ情勢・ロシアへの制裁、ロシアの行動に注目です。

 

 

 

中国リスク

週末に発表された中国の製造業・非製造業PMIは予想よりも悪く、先月よりも悪化していました。
サプライチェーンとして世界が繋がっていることから、中国経済の悪化が世界的な景気後退に繋がるのではないかと注目されています。

中国経済の悪化の要因の一つにロックダウンの拡大と継続が挙げられます。
ゼロコロナを目指す中でコロナ感染拡大とともにロックダウンも拡大させています。
どこまでロックダウンを拡大・継続させるのか、影響がどこまで広がるのか注目です。

 

 

 

円安要因

先週は日銀が毎営業日指値オペを実施すると発表したことで大きく円安が進みました。
ドル円は130円を超えています。
今週はGWで東京市場が休場、閑散相場が予想されます。

こんな時ほどフラッシュクラッシュが起きる可能性が高くなります。

FOMCでタカ派な内容が出てきて、ドル買いが進んだことで円売りが進み、東京市場で円安方向にフラシュクラッシュを起こす可能性が起きる可能性には注意しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

5月2日(月曜日)

中国(メーデー)、香港、シンガポール、南アフリカ(以上、メーデーの振替休日)、ロシア(春と労働の祝日の振替休日)、トルコ(砂糖祭)、英国(アーリーメイバンクホリデー)、休場

 

16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)
16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)
17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)
22:45 USD 米製造業PMI(改定値)
23:00 USD ISM製造業景況指数

5月3日(火曜日)

東京市場休場(憲法記念日)
中国(メーデー)、シンガポール(ハリラヤプアサ)、インド(イスラム教断食明け祭)、ロシア(バンクホリデー)、ポーランド(憲法記念日)、トルコ(砂糖祭)、休場

13:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表
16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率
17:30 GBP 英製造業PMI(改定値)

5月4日(水曜日)

東京市場休場(みどりの日)
中国(メーデー)、トルコ(砂糖祭)、休場

06:00 NZD RBNZ金融安定報告書
07:45 NZD NZ雇用統計・失業率
08:00 NZD オアRBNZ総裁発言
10:30 AUD 豪小売売上高
16:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)
16:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)
17:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)
21:15 USD ADP雇用統計
21:30 USD 米貿易収支
21:30 CAD カナダ貿易収支
22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)
23:00 USD ISM非製造業景況指数
23:30 USD 原油在庫量

5月5日(木曜日)

東京市場休場(こどもの日)

03:00 USD FOMC・政策金利・声明文発表
03:30 USD パウエルFRB議長記者会見
10:30 AUD 豪貿易収支
17:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)
19:30 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
20:00 GBP Super Thrseday 英中銀・政策金利・声明文・MPC投票配分・インフレーションレポート発表
21:30 USD 米失業保険申請件数
22:55 CAD シェンブリBOC副総裁発言

5月6日(金曜日)

01:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
10:30 AUD RBA四半期金融政策報告
16:30 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
17:30 GBP 英建設業PMI
20:15 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
22:15 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
23:00 CAD カナダIveyPMI

5月7日(土曜日)

00:00 GBP テンレイロBOE外部理事
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
04:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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